やっと全てのイベントが終了し、平穏を取り戻しておます。
いろいろと励ましのお言葉有難うございます。
ぼちぼち再開したいと思います。
この忙しかった期間、出来るだけ他工場からの故障診断を断っていたのですが、そんな中でもどうしてもということで数件を診断しています。
原因だけ究明し、作業は依頼者の工場に行ってもらったものがほとんどです。
アイドル不調、発進時にミスするという平成16年式ウィッシュ。(4ANE10W、1AZ-FSE)
そもそもは黒煙を吐いたりダイアグでリッチ異常を表示するというもの。
触媒が壊れており交換。
また、プラグやIGコイル、エアフロ、ECUも交換だという。
アイドル時にミスしてるが、パワーバランステストの結果では特定のシリンダのミスではなかった。
データモニタでLAFセンサー、A/F補正値、学習値を見た限りではかなり濃いとこが確認できた。
排気ガスを測定すると、COが10%近くあった。
実際に濃かった。
このエンジンはD-4エンジンなのでデータモニタで燃圧が点検できるのだが問題なかった。
水温センサーも良好。
これでもリッチとなると、高圧燃料ポンプからのリークかインジェクタからの漏れしかない。
オイルフィラーキャップを開けて排気ガステスタでタペットカバー内のHCを測定した。
高圧燃料ポンプからの燃料リークであればHCは数1000ppm以上出るはず。
しかし、測定値は数100ppm。
次に、各シリンダのプラグを外して順番に測定すると、1番は約2000ppm、2番が約20000ppm、3番が約30000ppm、4番が約25000ppm。
こんなにHCが出るということは、インジェクタからの燃料漏れである。
どう見ても1番以外は異常。(1番も正常とは言い難い。)
他のシリンダからの回り込みも考えられるので、どのシリンダのインジェクタが不良なのかはわからない。
非常に作業がしづらい箇所でもあり、インジェクタを全数交換してもらうことにした。
その後、確認すると、インジェクタを交換して正常に戻ったそうである。