冷機時は問題ないが暖機後にミスするという平成12年式ミラ(L700S、EF)
不調時にパワーバランステストを行うと3番シリンダがミスしていた。
まずは基本点検ということで10㎜のギャップでの火花点検を行ったが問題なかった。
内部リークも考えられるので念のために2番と3番のプラグとIGコイルを入れ替えておいた。
それでも3番がミス。
プラグを外したついでに圧縮も点検したが、こちらも問題なかった。
インジェクタの作動音を確認すると、音はしているがなんかこもった音である。
他のシリンダは「カチカチ」なのに3番は「コンコン」という感じである。
こういった場合、他のシリンダの作動音が聞こえている可能性が高い。
それを確認するには、作動音を確認しながらインジェクタのコネクタを抜き差ししてみるのが良い。
抜き差しして音に変化があれば作動しているし、音に変化がなければ隣のシリンダのインジェクタの作動音が聞こえているということになる。
試してみると、音に変化がなかった。
3番シリンダのインジェクタが作動していなかったのである。
インジェクタの駆動信号をオシロで測定すると見慣れない波形だった。
上が2番シリンダ、下が3番シリンダの駆動波形。
単体点検を行うと約3MΩと過大であった。
これじゃOFF時の逆起電力が発生しないわけである。
インジェクタが暖気後だけに抵抗値が大きくなるなんて初めてのことである。