半年ぶりに再入庫した日産ノート。
前回点検した時に、これといった原因が分からず、また、エンジンなのかミッションなのかもわからないままだった。
そもそも本当にトラブルなのかもはっきりせずにそのまま納車したので、すごく気持ちが悪いままだったのをよく覚えている。
それがまた入庫してきたということで、また原因がはっきりわからず気持ち悪いままに終わるのではないかと、嫌な予感が・・・・・・。
しかし、試乗すると、前回とは違い明らかに異常といえるレベルである。
これで、まずは本当にトラブルなのかそうじゃないかははっきりした。
間違いなくトラブルである。
特に、水温が60℃前後の時は1500回転くらいでかなりもたついた。
前回は一瞬だったので、異常かどうか判断が出来なかったのだが、今回はひどい時は1秒くらいはアクセルペダルにエンジンが反応していない状態なので、明らかに異常と言える。
原因としては、燃料不足、電制スロットル系、CVT系が考えられるが、不具合時にエンジン回転が落ち込むことからCVTは除外。
電制スロットルはアクセルセンサーとスロットルセンサーの信号を見る限り問題はなさそうである。
やはり、最も怪しいのは燃料系である。
前回点検した、燃圧、水温センサー、エア吸いと、前回と同じ個所を再度調べたがやはり問題ない。
唯一、前回気になっていたエアフロも、その後、この手のエアフロも必要だと思い新品をストックしていたので交換してみた。
しかし、症状に変化はなかった。
燃料系ではないのか?
そんなことはない、感じとしてはどうみても燃料不足である。
O2センサーの信号もそれを裏付けている。
前回は試してなかったが、もしかしてアクティブテストで増量したまま走行できないか試してみた。
通常、アクティブテストには条件が定められており、走行時にはキャンセルされるのではないかと思っていたのだが、走行してもキャンセルされることはなかった。
アクティブテストで15%ほど濃くして走行すると、不具合症状が発生しなくなった。
このことからもA/Fがリーンなのが原因ということに間違いない。
ここまで点検して、リーンになる要素はない。
こうなると、考えられるのは吸気系統のデポジットである。
吸気系のデポジットに関しては、過去にも紹介したことがあるが、実際には片手で数えられるくらいしかない。
それほど稀有な事例なのである。
「冷機時の吹き上がり不良」
もちろんノートでは初めてであるがそれ以外には思いつかない。
それに症状も似ている。
吸気系のデポジットの点検、修理となると、かなりの手間を取ることが予想されるので、それ以外の可能性が無いかを再考したがECU不良くらいしか思いつかない。
しかし、過去の事例から、今回の原因がECUという可能性は、吸気系のデポジットよりも低いと思われる。
やはり吸気系のデポジットしかないと思いインマニ外すことにした。
最近のエンジンは、プラグを脱着するのにインマニを外さないといけないタイプが増えている。
このエンジンもその例に漏れず、プラグ交換はインマニの脱着が必要そうである。
そのせいか、比較的簡単に外すことができた。
インマニを外すとポート部がかなり真っ黒。
ポート部からインレットバルブの傘の部分か一部見えるが、やはりかない汚れている感じである。
しかし、全体がはっきりわからない。
どうにか見えないものか。
「!!!!!」
やっとあいつの出番が来た!
つづく