チャージランプが薄く点灯するという平成18年年式ヴィッツ(SCP90)が同業者から持ち込まれた。
依頼者の工場で点検し、充電はしていたということでICレギュレータを交換したが変わらないという。
また、オイルプレッシャランプも点灯するようになったとのこと。
確認するために、まずはキースイッチをON。
通常通りに点灯。
エンジンをかけると、チャージランプがかなり薄く点灯。
レーシングすると明るさが変化する。
どうも接触不良のようだ。
話を聞くと、1か月ほど前に、エンジンが壊れたので中古品と交換したという。
1か月くらいは問題なかったというのだが・・・・・・
もしかしたらエンジンを載せ替えた時のアース不良ではないかと思い、エンジン~アース間の電圧を測定したがほぼ0Vと問題なかった。
次に、オルタネーターのコネクタを抜いてチャージランプがどうなるかを調べたが、コネクタを抜いても薄く点灯したままだった。
回路を調べると従来の単純なタイプだった。
チャージランプはオルタネータのL端子で制御しているので、コネクタを抜いて消灯すればオルタネータ側の不良で、抜いても薄く点灯したままであれば配線のショートである。
実際にコネクタを抜いても薄く点灯したままだったので配線がショートしているということになる。
メーターとオルタネータ間には2つのコネクタがあったので、まずは抜きやすいエンジンルームにあるCA1コネクタを抜いてみた。
すると消灯。
コネクタをつなぐと薄く点灯。
コンクタをつないだ状態で配線を軽くゆすると明るさが変化。
どうもこのコネクタ内での短絡のようである。
コネクタを抜いた時に気が付いたが、ターミナル部に緑錆が付着していた。
というかコネクタ内全体に緑錆が派生している。
赤丸内に錆が発生
このコネクタからL端子用の青線をコネクタから抜いてみた。
調べるとオイルプレッシャーランプ用の端子も同じCA1内だった。
その配線(黄線)も抜いてみたが同じく錆が発生
抜いたコネクタのプラスチック部と他の端子との抵抗を測定すると、かなり大きいが抵抗が発生。
(L端子用の端子を抜いている箇所で測定)
プラスチックなので、当然、無限大じゃないといけないが、錆により大きな抵抗を介してつながっていたようである。
(試しに測定しただけであって、この2か所がチャージランプが薄く点灯した原因の箇所ではありません。)
依頼者に確認すると、中古のエンジンにエンジンハーネスが付いてきたのでハーネスごと交換したようである。
ハーネスを元の状態に戻してもらうことにした。
たぶん、解体屋で保管している時に雨ざらし状態だったか、もしくは水没車の分だったのかもしれない。
数日後、ハーネスを元々の物に戻すとよくなったという連絡があった。