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回転数低下/バモス

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暖機後、5060kmhで走行中、ミスが発生しエンジン回転が500回転ほど下がるという平成16年式バモス(HM2E07Z
 
 
試乗すると、確かにミスはが発生しタコメータの回転は500回転前後低下する。






しかし、体感ではプラグやIGコイル不良時の単純なミスである。
とても500回転も低下しているとは思えない。
 
なのに実際の回転より多く下がるという事は、回転信号の元であるクランク角センサーが怪しい。
 
 
工場に戻り、オシロスコープをセットしようと思ったが、クランク角センサーであれば、走行しなくても発生するのではないかと思い、停車状態で試してみた。
 
すると、エンジン回転を上げていくと4600回転近くまで来るといきなり4000回転近くまで低下した。
最後の方では5000回転から4000回転まで低下した。
50005200回転間のハンチングは、燃料カットによるもので正常な作動です。)

 
 
 
クランク角センサーの波形を調べると、アイドリングでは、波形のパターンは長点灯2回‐短点灯2回の繰り返しであった。
(上の波形はクランク角センサー、下の波形はインジェクタの駆動波形)
 
 
イメージ 3
 

それが回転を上げていくと短点灯の歯抜けがあり、その後のインジェクタの駆動が間引かれていた。
当然、点火信号も同様と思われる。

後の方の短点灯が抜けている
イメージ 4
 
 
 
先の方の短点灯が抜けている
イメージ 5

 
クランク角センサーの不良である。
 
このエンジンでは、症状は違うがクランク角センサーの不良は多々あるが、こんな症状は初めてである。
 
クランク角センサーを注文し、交換したのだが、この車は県内で最も雪の降る地域の人で、塩カリのせいかかなりの錆が出ている。
 
 
イメージ 1
 
うまく交換できればよいがと思ったが、予想通り。(^_^;)
 
イメージ 2


センサーを外すことができずに、結局、エンジンマウントなども外す羽目になった。
 
 
試乗5分、診断10分、クランク角センサーの交換2分で終了。
 
 
 
 
となるはずが、クランク角センサーの交換に1時間近くかかってしまった。(^_^.)
 
たったこれだけの部品を交換するのに一苦労。
雪国の方で錆が当たり前の工場の方の苦労は計り知れないであろうと痛感させられた。

ハザード誤作動/アイシス

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前々回に紹介したクラウンで思い出した事例があるので紹介。
ただし、本当に原因がこれだったかは不明のまま。
 
ハザードが作動しっぱなしになるという平成16年式アイシス(ANM10W、1AZ

クラウンと違うのは、普通の点滅だけということである。
 
作動している状態でハザードスイッチを抜いても作動したままで、ハザード用ヒューズやリレーを抜けば停止するらしい。

知り合いの工場に入庫した車で、まずはリレーを交換したようだがよくならないということで持ってきた。

 
ただし、車を持ってきた時は、ハザードが作動しないようにリレーを抜いていたので、点検するためにリレーを付けたのだがハザードは作動しなかった。
 
いままでの作業内容から、スイッチやリレーは関係ないのであとは配線の問題か、ハザードスイッチ以外の関連するシステムの問題である。
 
まずはハザードの回路を調べると、ハザードスイッチの信号はリレーの8番端子に入っており、スイッチをONにすると8番端子はスイッチでアースされるという単純な回路である。
 
8番端子電圧は、スイッチOFFで12VONで0Vである。
 
また、この8番端子はキーレスのアンサーバックでもハザードを作動させるのでボデーECUへも分岐されていることが分かった。
 
このボデーECUはキーレス用のドアコントロールレシーバからの信号でハザードを作動させているようだ。
 
よって、ハザードが勝手に作動し始めたら、ドアコントロールレシーバのコネクタを抜く、それでも作動すればボデーECUのハザード作動用端子を抜く、それでも作動すればスイッチとリレー間のF69コネクタを抜けばかなり絞り込めるはずである。
 
このように作業手順を確認できたのだが、肝心の不具合が出ない。
 
とりあえず、各ユニットやF69コネクタの位置を確認しておこうと、助手席のカウルサイドのカバーを外した。
 
するとカバーの内側に水が・・・・・・・。
 
 
イメージ 1
 
 
このカバーの内側にはF69コネクタがある。
 
そのコネクタを抜くと怪しげな形跡があった。
それもちょうどハザードスイッチの端子の位置である。
 
 
イメージ 2
 



拡大すると
イメージ 4

また、コネクタ全体に錆の緑っぽいものも見受けられた。
 
 
イメージ 3
 
 
依頼者に確認すると、ユーザーから電話のあった日は雨降りだったそうで、とりあえずリレーを手配して翌日交換したようだが、その時は不具合は出たそうである。

しかし、その後、点検をするうちに不具合が出なくなり、困って当社に依頼したようである。
 
この錆が原因だった確証はないが、状況からはかなり怪しい部分である。

ほぼクラウンと同じトラブルである。

当社でも不具合が出ていないので、コネクタ内の清掃と、万一、雨漏れが発生しても水がかからないようにして納めた。
 
雨漏れの点検と修理は依頼者の工場に任せた。
 
その後、半年ほど経過するが再発はしていないそうである。
 
ただ、この水や錆が原因だったという確証は取れていない。

再始動不能/ワゴンR

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朝一番は始動出来るが、1度エンジンを止めると再始動性が悪いという平成15年式ワゴンRMH21SK6A)が同業者から持ち込まれた。

再始動時、アクセルペダルを踏むとかかりやすいらしい。
 
ダイアグノーシスでクランク角センサー系を表示したので新品に交換している。
 
症状を確認すると、確かに始動性が悪いが、アクセルペダルを踏めば比較的かかる。

念のため、ダイアグを点検するとクランク角センサーとカム角センサー系を表示。
 
関係なさそうなので消去。
 
ISCVの不良ではないかと思い単体点検を行った。
 
すると4つのコイルのうち1個が5Ωとショート気味。
ISCVのショートはMH系では珍しいのではないかと思われる。(MH系は機械的な不良が多い)
 
ECU側の点検を行ったが問題ないようなのでISCVを注文してもらった。
 
届いた部品に交換し始動するとスムーズに始動。
 
止めて再始動させても問題なかった。
 
MH系では珍しいが、始動不能としては定番のISCV系のトラブルである。
 
これでよくなったんじゃないの?と思っていたが、再始動を45回繰り返していると、エンジンがかからなかった。
 
あれっ?と思い、一旦、キーOFFにし、アクセルペダルを踏んでクランキングすると始動出来た。
 
交換したISCVが悪いの?
 
更に何度か繰り返すと、5,6回すると、エンジンがかからない現象が発生。
今度はそのままの状態でアクセルペダルを踏んでみた。
 
ISCVが悪いのであれば当然始動できるものと思ったがかからない。
 
それも、爆発の気配がなく、全くかかる感じではなかった。
 
キーをOFFにしてやり直すと、エンジンはかかった。
 
どういうこと?

つづく

再始動不能/ワゴンR②

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ISCVを交換して良くなったものと思っていたが、再始動を数回繰り返すと全くかからないことがあった。
 
あれっ?と思い、何度か繰り返すと、10回のうち2回ほどエンジンがかからない現象が発生。
 
しかし、エンジンがかからなかった時でも、その次のクランキングではエンジンはかかった。
 
入庫時のかかりそうでかからないという症状と明らかに違い、全くかかる気配がない。
 
おかしいと思いダイアグを点検すると、クランク角センサーとカム角センサーを表示。
 
この2つのコードは入庫時にも記憶していたコードである。
 
本当に異常なのかを調べるために、オシロスコープで2つの信号の波形を調べた。
 
しかし、始動できる時と出来ない時の波形に違いが見られない。
ハイ側の電圧、ロー側の電圧、信号の数、パターン、どれも2つの信号に問題があるとは思えなかった。
 
あとは2つの信号に異常があるとすると、それはバルブタイミングのズレである。
 
VVTによる位相ズレも考えられるので、クランク角センサーとカム角センサーのタイミング(波形のズレ)も調べてみた。

しかし、正常時と異常時でズレているとは思えなかった。
 
なぜ、エンジンがかからないのか?
なぜ、ダイアグで2つのコードがでるのか?




 
まったくわからない。



 
エンジンがかからない時に、アクセルペダルを踏んでも、全く爆発の気配がない。

パーツクリーナーを吸わせても変化なし。
入庫時の再始動不良とは全く違う。
 
火花も飛んでいないように思えたので、火花点検とインジェクタの作動音を調べようと思ったが、点検を続けている時に、あることに気がついた。
 

それは、エンジンを止めて、再始動させるまでの時間が短い時に始動不能という現象が起こるということである。
 
時間で言えば、キースイッチをOFFにして、0.5秒以内(もっと短いかもしれない)に再始動させたときに不具合が出る。
 
試しに再始動までの時間を色々とかえて試してみたが、必ず短い時だけに発生することが分かった。
 
通常、こういった再始動は行わないので、これはトラブルではなく、もしかしたらこういった制御ではないかと思えた。
 
もしそうだとしたら、2つのダイアグコードが出ていたこともなんとなく想像できる。
(キーOFF時、すぐに再始動させると、ECUは再始動と判断出来ずにクランク角センサーとカム角センサーが無くなったと判断するのかもしれない。)
 
また、この2つの異常コードが出るまでのクランキング時間を調べていたら、5秒以上クランキングすると再始動出来ることがわかった。
 
何度試しても同じである。
 
まとめると、キーOFF後、0.5秒以内にクランキングすると、エンジンがかからない。
その状態が3~4秒続くと2つのダイアグコードを記憶。
更にクランキングを続け、クランキング開始から5秒以上経過するとエンジンがかかる。
 
たぶん、プログラムの関係ではないかと思われる。
 
同じくらいの年式のK6Aエンジンがあれば試してみたがったが、残念ながら入庫していなかった。
 
1秒以上の時間をおいての再始動では1度も不具合が出なかったので、これで引き渡すことにした。
 
つづく

再始動不能/ワゴンR③

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ISCVが悪くて再始動性が悪かったワゴンR。

ISCVを交換して良くなったものとばかり思っていたが、再始動を繰り返すと不具合が発生。

クランキングを繰り返しいるときにあることに気が付いた。

それは、キーOFF後、再始動までの時間が短いと不具合が出ることである。(0.5秒以内くらい)※実際は0.8秒だった。

更に点検を続けると、始動できない状態が3~4秒続くと、クランク角センサーとカム角センサー異常のトラブルコードを表示。

更にクランキングを続けるとエンジンがかかった。

これは何度繰り返しても同じだった。

そして、再始動までの時間を1秒以上あけると不具合が出ないことから、故障ではなくプログラムの問題ではないかと推定。

これで車を納めた。

その後、ずっと気になっていたのだが、アルトのK6Aエンジンで検証する機会があったので調べてみた。

タイミングライトで点火の状態を点検。
タイミングライトが光らない、2回目と5回目のクランキング時は始動不能状態。(2回目のクランキング時間はかなり長い)


火花が飛んでいないことが分かったので点火指示信号がどうなっているのかを調べるために、点火指示信号の波形を調べた。

すると、点火指示信号が出ている。

タイミングライトをもう一度セットすると、今度は発光している。
なのに爆発の気配がない。

何度か繰り返したが、タイミングライトの発光がなくて始動不能になることがなくなってしまった。
最初の動画はなんだったのか?

(動画はもう1つあり、それも発光していない。)

点火指示信号が出ておりタイミングライトも発光している。
なのになんで始動不能なのか?

始動できる時と出来ない時の波形を調べてみた。


【正常時の波形】

上が点火指示信号
下がカム角センサー
イメージ 1



【始動不能時の波形】


イメージ 2

正常時と始動不能時では点火指示信号の出るタイミング違うことがわかった。

正常時は、カム角センサーの3-2-2信号の最初の2の信号の後の波形とほぼ同じタイミングで出ている。
異常時は、3の信号の途中で出ている。

クランク角度でいえば300度近く違うのではないかと思われる。
(1気筒分ズレている?)

ちなみに始動不能時になる時の時間は0.8秒だった。

イメージ 3


タイミングライトが発光するときとしない時の疑問は残ってしまったが、ほぼ同じ年式のK6Aエンジンでも再始動までの時間が短いとエンジンがかからないことが分かった。

なお、このエンジンはVVT無しのせいか、クランク角センサーはなく、カム角センサーしかない。

そのせいか、始動不能が続いてもカム角センサー異常のコードが出なかったし、長くクランキングを続けても始動できなかった。(ワゴンRは始動できた)

いつかはワゴンRで検証してみたい。




エンジンチェックランプ点滅/ストリーム

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走行中にエンジンチェックランプが点滅し、エンジンの吹き上がりが悪くなるという平成19年式ストリーム(RN6R18A
 
持ち込まれた時点では不具合は出ておらず、現象確認は出来なかったが、通常、エンジンシステムに異常があればエンジンチェックランプは点灯であり、異常を知らせる警告灯が点滅となると、ホンダ車の場合はイフトインジケータの「D」ランプである。

本当にエンジンチェックランプだったかを確認したが間違いないという。
 
とりあえずオールダイアグで全てのシステムのダイアグコードを確認。
 
するとエンジンは正常。

ATが「P08473速クラッチスイッチ系)」、「P0756(シフトソレノイドB系)」を表示。

ABSは「6101(バッテリ電圧系)」を表示。
 
これらのコードと吹き上がり不良という事を考えると、ATに異常があり、ハイギヤ側に固定で発進が鈍く吹き上がり不良だったのではないかと疑われた。
 
しかし、間違いなくDランプの点滅ではなく、エンジンチェックランプの点滅だったという。
 
とりあえず、コードを消去し再現するのを待つことにした。
 
翌日、車を乗っているとエンジンチェックランプが規則正しく点滅しだした。
 
アクセルペダルを踏むと、確かに吹き上がりが悪い。
というか、1気筒失火している感じである。
 
停車してみると、アイドリングでは全く問題ないが、アクセルペダルを踏むと、やはり失火している。

何かの制御が働いでパワーを制限しているのか、あるいは単純に1気筒失火しているようだった。
 
オールダイアグでコードを確認すると全てのシステムで正常だった。

エンジンチェックランプの点滅に間違いないので、エンジンに関しては何らかの異常コードがないとおかしい。

エンジンの項目でダイアグを点検したが正常コードだった。
 
オールダイアグで正常だったので当然である。


スキャンツールを見ると、仮コードの項目があったので調べるとP03011番シリンダ失火)を表示。


もしかして仮コードだと点滅?

 
データーモニターに失火検出があったので調べると、1番シリンダのミスに間違いなかった。

感じとして点火系だったのでIGコイルとプラグを点検。
 
その結果は写真の通り。

イメージ 1
 
 
 
イメージ 2

見事にリークしていた。
 
点滅のことが気になったので調べるとやっと発見。

イメージ 3

通常は、エンジンに異常があればエンジンチェックランプを点灯させるのだが、エンジン失火診断の一部で点滅ということになっていた。
 
仮コードも確認しないといけないと反省。

エンジンチェックランプ点滅/ミラ

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前回、走行中にエンジンチェックランプが点滅するというストリームの事例を紹介したが、その翌日、同じくエンジンチェックランプが点滅するという平成25年式ミラ(L275SKF)についての電話相談があった。
 
その時のエンジンの調子はどうかと聞くと、不調だという。
 
ダイアグノーシスの仮コードまたはペンディングコードはないかと聞くと、ダイアグノーシスは正常で、仮コードは項目がないという。
 
 
ホンダと同じく失火検出しているのではないかと思い、パワーバランステストなどの通常の失火の点検を行うように話しておいた。
 
しばらくして電話があり、プラグが不良だったとのこと。
 
 
ダイハツはファイネスに解説書があるので載っているかもしれないと思い調べたが、警告灯の点滅の記載はなかった。

しかし、ホンダと同様に修理書で調べると、ダイアグコード表の下に小さく「触媒が溶断するおそれのある場合は、故障評価方法に関係なく点滅を行う」と書かれていた。

イメージ 1

ホンダもダイハツも点滅ということは何かあるかもしれないと思いJ-OBD規制を調べると次のように書かれていた。


「触媒ダメージ失火を検知したときは、速やかに警告灯を点滅させ、その間点滅させ続けるものとする。ただし、燃料カットにより触媒を保護する措置がとられた場合においては、点滅させなくてもよいものとする。」


また、最近、異常を検出すると警告灯が点灯し、その後、正常になった場合、3トリップ間正常だと警告灯が消灯するというのを見かけたのだが、それについてもちゃんと書かれていた。
もちろん異常コードの記憶はしている。

更に、40回以上のウォームアップサイクル間、同じ異常を検出しない時は、記憶している異常コード等も消去してもいいとなっていた。



警告灯の点灯・消灯というあまりにも基本すぎるせいか完全に見落としていた。反省!


2番シリンダ失火/ハイゼット

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2番シリンダがミスしている平成14年式ハイゼット(S210SEFSE
 
コイルとプラグを他のシリンダと入れ替えても2番がミスするという。
 
インジェクタの作動音を聞くと、1番、3番は「カチカチ」と澄んだ音がするが、2番シリンダは「コトコト」とちょっとこもった音がした。
 
 
2番のインジェクタが作動していないようなので抵抗を調べると、1番と3番は約15Ω、2番は数MΩだった。
 
インジェクタの不良である。
 
インジェクタのこもった音というのは、他のシリンダのインジェクタの作動音がデリバリパイプを介して聞こえてくる音である。

音の違いを知らないと、作動していないインジェクタを作動していると勘違いするので注意が必要。
 
馴れないうちは、インジェクタのコネクタを抜き差しして音の変化を確認することをお勧めする。

音に違いがあれば作動しているし、変化がなければ作動していないという事になる。
 
このハイゼットのインジェクタ不良って前にもあったような気がするが・・・・・

ABSトラブル①/パッソ

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ABS警告灯が点灯しっぱなしになるという平成17年式パッソ(KGC101KR
 
ダイアグを調べるとコードC0215(リヤ左のスピードセンサー断線/ショート)を表示。
 
センサーの単体点検を行うと1.2kΩと問題なかった。(右もほぼ同じ)
 
配線の不良かもしえないと思い、ECU側でセンサーの抵抗を調べたが、やはり1.2kΩであり断線はなかった。
また、アースとのショートもなかった。
 
念のため、出力波形をオシロスコープで調べたが、左右に違いはなく問題なかった。
 
 ※交流で測定
 イメージ 1
 
このように、電気回路的には正常なのにリヤ左スピードセンサーの異常を検出するという事はECUの不良としか思えなかった。
 
通常、断線/ショートの検出にはECU側から異常検出用の電流を流しているはずだと思い、サーキットテスタで電圧(DC)を調べてみた。
 
すると、正常な右側はECUからは2.4Vの電圧がかかっているのに、異常と判断した左には3.6Vの電圧がかかっていた。
(オシロは交流モードで点検したので、出力で電圧に違いが出なかった。)


左右で電圧が違うのはおかしい。
 
 
3.6Vというのは断線のしきい値を超えているのかもしれない。
 
センサーのコネクタを抜いた状態でも同じであり、ECU不良が確定であった。
 
これだけはっきりとECU不良と断定できる材料があれば安心して交換できる。


ECUを交換すると正常になったことは言うまでもない。

ABSトラブル②/パッソ

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ABS警告灯が高速点滅しているという平成18年式パッソ(KGC101KR
 
知人の工場に入庫した車。
 
通常、ABSに異常があればランプの点滅ではなく点灯である。
 
ただ、以前、過充電によりESPランプが点滅(比較的、規則正しい)した事例があったので、過充電も疑う必要がある。
 
 
まずはスキャンツールでダイアグノーシスを点検しようと思ったが通信できない。
 
スキャンツールが対応していないのか通信線の異常なのか判断するためにエンジンを調べると通信できた。
 
エンジンのダイアグでは「ABSECUとの通信不能」というコードを表示。
 
ECUがダメだろうと思ったが、念のため、手動でダイアグを調べてみた。
 
するとコード81888個のコードを表示。(各車輪の出力異常と周期異常)
 
調べると、これらはテストモードにおけるダイアグコードであった。

高速点滅というのはテストモードになっていたからである。
 
何もしていないのに勝手にテストモードになっていたのである。
 
そういえば以前も、時々、勝手にテストモードになるダイハツ車があった。
 
ECUの不良と判断し交換するとよくなったそうである。

始動不能/ステージア

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中古のエンジンを載せ替えたらエンジンがかからなくなったという平成14年式ステージア(NM35VQ25DET)が同業者から持ち込まれた。
 
クランキングするとバックファイヤーを伴いながら爆発はしているもののかからない。
 
 
薄いのかどうかを確認するためにパーツクリーナーを吸わせてみたが変わらなかった。

いろいろと試していると、アクセルペダルを全開にすると、やっとかかったがアクセルペダルを離すとエンスト。
 
ダイアグは正常。
 
こういった場合、中古のエンジンがいいのか悪いのかわからないが、当然、まずは作業ミスを疑う必要がある。
 
前述の点検結果からは、コネクタの差し間違いが疑われるので、最も怪しい、IGコイルを点検。
 
目視では無理な取り回しはしていなかったが、配線の色から調べると、左右バンクでそれぞれで2つのコイルのコネクタが入れ替わっていた。
 
つまりV2気筒だったわけである。(^_^;)
 
正常な位置に戻すとあっさり始動。
 
ま、予想通りの結果であった。喝っ!

ハンチング/ハイゼット

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回転を上げていくと4000回転くらいからハンチング(25004000回転)するという平成20年式ハイゼット(S331VKF)。
 
後輩が点検しており、途中から手伝ったもの。
 
症状を確認すると、綺麗な?ハンチング。
感じとしては制御によるものと思われた。
 
通常、ハンチングというと、燃料カットによるものが多く、減速時の燃料カット、高回転、高速度、過給圧によるものが一般的である。
 
本当に燃料カットかを確認するためにインジェクタの作動音を聞いたが、エンジン回転が高すぎるせいか聞きにくくとても断定できない。
 
インジェクタの駆動波形を確認したが、仮に燃料カットだとした場合、噴射時間が短くなるのは何十回に数回だけであり、なかなか捕えられない。

点火やインジェクタが間引かれているかと思って調べたが、それぞれの信号の間隔が長い時があるが、間引かれているのか回転が下がるので間隔が長くなるのかが断定できない。
 
減速時の燃料カットにしては回転が高すぎるので違うと思ったが、スロットルセンサーの出力電圧を点検してみた。

これがアイドル時のままの電圧であれば回転を上げたときにハンチングが起こるのだが、点検した結果、問題なかった。

念のためスロットルセンサーのコネクタを抜いてみたが変化なかった。
 
減速時の燃料カットではなかった。
 
停車状態でも不具合が出るので高速時の燃料カットは考えにくい。

ノンターボなので過給圧による燃料カットは有り得ない。
 
高回転時の燃料カットだが、クランク角センサーにノイズが乗っている可能性もある。

また、こんなわけのわからないトラブルで行き詰った時は、エンジンの回転センサー、インジェクタ、点火指示信号を調べるに限る。
 
ただ、インジェクタと点火指示信号は点検済みであり悪いところは発見できなかった。
 
回転センサーであるクランク角センサーとカム角センサーの信号を調べることにした。
ハンチングが始まった時の波形を停止してみた。
※波形を紛失
 
 
「ん?おかしい・・・」
 
共にピックアップコイル式なので交流波形が出ているのだが、カム角センサーのピーク・ツー・ピークは6Vくらいあるのに、クランク角センサーは1.5Vくらいしかない。(ただし、欠歯部のとこだけは6Vくらいある)
 
イメージ 1

イメージ 2


4000回転近くまで上がってるのに、1.5Vは有り得ない。
 
 
アイドリングにして波形を停止すると、カム角センサーは2V、クランク角センサーは1.3Vしかない。
 
クランク角センサーの電圧はアイドリングも4000回転もあまりかわらないのである。
 
通常、ピックアップコイル式のセンサーでは有り得ないことである。
 
 
原因はセンサー自体かもしくはエアギャップしかないので、クランク角センサーの取付状態を調べた
 
すると、センサーが少し浮き上がっているように思えた。
 
外してみると、Oリングに傷が入っており、センサー自体も反っていた。
 
 
イメージ 3
 
取り付けボルトはしっかり締め付けられていたが、Oリングが噛んでいたのでセンサーは浮き上がっていたようである。
結果的にエアギャップが過大になっていたのである。
 
Oリングを交換しセンサーをきちんと取り付けると正常に戻った。
 
また、クランク角センサーはアイドリング時でも2Vを超える電圧を出力するようになった。
 
原因は分かったが、不具合が発生したメカニズムが分からない。
 
なぜ、エアギャップが大きくなるとハンチングが起こるのか?
 
なぜ、4000回転までは問題ないのか?
 
回転の上昇と共にクランク角センサーのしきい値が変化するのか?
 
そもそも燃料カットなのか、インジェクタまたは点火の間引きなのかもわからないままであった。

エアコントラブル

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宿題コーナー第42弾(レベル2
 
久々の宿題コーナーで、平成12年式ボンゴのエアコンに関するトラブルです。
(ブロアファン4段式マニュアルエアコン)
 
症状は、エアコンスイッチをONでブロアファンスイッチを1段目にすると、エアコンランプは点灯し、マグネットクラッチはONするが風が全く出ないというものです。

しかし、ブロアファンスイッチを234段目にすると、それぞれに応じた風は出るが、エアコンランプは消灯し、マグネットクラッチはOFFという訳のわからないトラブル。
 
最初、2重故障かと思ったが、配線図を見て納得。
 
ズバリ、原因はどこでしょうか?

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エアコントラブル②

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多くの方からコメントをいただき有難うございます。

さっそくですが解答です。
 
イメージ 1
まず、ファンだけを考えます。

ファンスイッチ1段目だけで風が出ないという事は、レジスタの1段目~ファンスイッチ1段目の接点までの不良が考えられます。

しかし、その1段目でエアコンランプが点灯し、マグネットクラッチもONするということは、エアコンスイッチからブロアファンスイッチ1段目の接点までは良いということになります。
 
ということは、重複しているところを除いた、1段のレジスタまたは、LYの結合部までの断線という事です。
 
あとはこれが原因でエアコンランプとコンアプレッサーの作動がどうなるかがわかれば解決です。
 
エアコンランプとマグネットクラッチですが、通常、このエアコンランプとエアコン信号は、ブロアファンスイッチ内にある接点を経由してアースされるのが一般的です。
 
イメージ 2
 
しかし、この車にはその回路がありません。
どうしているのかというと、レジスタ及びブロアファン用接点を介してアースされています。
(1段目のみレジスタは経由せずに直接接点経由でアースです。)
 
こうすればブロアファンスイッチ内の回路が不要ですね。よく考えています。
 
レジスタの抵抗は0.53Ω位が通常です。
アンプ内の抵抗を考えれば無いに等しいですね。
 
よって、1段のレジスタが断線すれば、スイッチが1段ではファンは回りませんがエアコンスイッチは点灯します。
しかし、2,3,4段ではファンは回りますが、エアコンランプは不灯で、エアコンスイッチ信号はONとなりませんので、コンプレッサーもONしません。



答えは1段のレジスタの断線です。(相談された車両もレジスタの断線でした。)


正確には1段のレジスタ~エアコンスイッチ線との結合部までのLY線ですが、トラブルとしては1段のレジスタの断線が最有力ですね。 


イメージ 3

問題としては簡単でしたが、回路が素晴らしかったので出題しました。
 
sumzhi1963さん、youさん、蚊取り線香さん、半熟整備士さん、番犬さん、ADAさん、bm*****さん、お見事です。

詳しい解説付きの方もいらっしゃいました。
解説もパーフェクトです!

ABSトラブル③/パッソ

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ABSEPS、ブレーキ警告灯が点灯しっぱなしで、ハンドルが重いという平成19年式パッソ(QNC10K3
 
ダイアグコードはU0100(通信異常)などを表示するとのこと。
 
聞いた話だし、結局、デーラーでの修理となったようなので詳細は不明。
 
原因は、水滴がジャンクションブロック内(助手席カウルサイド内)に侵入し錆が発生及び短絡しというもの。
 
水滴は結露が原因ではないかということ。

どうも傾向的なもののようだし、結露対策の修理方法か部品があるかもしれない。
 
症状は違うが、ファイネスでもジャンクションブロック内に水が入っていた事例が報告されていた。

EPSランプ点灯/パッソ

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EPSランプが点灯するという平成18年式パッソ。(KGC10
 
ダイアグコードC1555EPS ECU内モーターリレー異常)を表示したのでECUを交換したのだが、再発したという電話相談。
 
回路を確認すると、確かに電源リレーとモーターリレーはECU内蔵のようだった。
 
となると、ECUのモーターリレーの電源の点検が必要かと思ったが、C1555のトラブルシュートのフローチャートを見る限り、このコードが出るのはモーター側に異常があった時のような書き方をしている。
 
どのメーカーもこのフローチャートというものは信用できないが、どういった点検をすればいいのかというのは参考にはなることもある。
 
ただ、症状が常時出ているわけではないので、点検してもあまり意味がないかもしれない。
 
それよりネットによる情報の方が参考になるかもしれないと思い検索すると、参考になる情報があった。
 
それは、モーター内にカスがたまり、モーターのショートが起こるのだという。
清掃でよくなった事例があったのでそれを教えた。(もちろん自己責任)
 
ブラシの摩耗分かどうかは不明だが、原因はそれかもしれない。
ただし、仮によくなったとしても、そもそもそんなに摩耗していれば、そのうちに他の不具合が出るかもしれない。
 
よって、このトラブルコードが出た場合には、簡単にECUを交換するのではなく、モーターの清掃でしばらく様子を見たほうがいいかもしれない。
 
清掃で不具合が出なくなれば、ECUの不良ではなく、モーターの不良と判断できるかもしれない。
その場合、モーター単体の部品はないと思われるので、コラムASSYでの交換になると思われる。
 
清掃後でも点灯するようであればECUを交換するしかない。
ただし、モーターを清掃しても良くならない場合も考えられるので、必ずしもモーター側に原因がないとは断定できない。
 
※ 最終判断は各々の責任において行ってください。

ABS,roof警告灯点灯/コペン

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ABS警告灯、roof警告灯(電動開閉式ルーフ)が点灯することがあるという平成16年式コペン(LA-L800KJB
 
ダイアグノーシスを点検すると、ABSC1241(電源系)、roof7個のコードを持っていたが、その半分は電源に関するものだった。
 
消去後は全て正常コードになった。
 
しばらくエンジンをかけていたら、アイドル回転が落ち込みABS警告灯が点灯。
 
ダイアグコードは過充電のコード。
 
バッテリ電圧を調べると18Vもあった。
 
オルタネータの不良である。

パワーダウン/S-MX

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一定速で走行中、パワーダウンし、徐々に速度が低下するという、平成9年式S-MXE-RH1B20B

特に、高速道路で出やすいとのこと。
 
速度が出なくなったときは、エンジン回転が低下したのか、逆に上がったのかを聞いたが、わからないという。
 
ただ、エンジンがアクセルペダルに反応しなかったように感じたという。

また、アクセルペダルを少し踏んだくらいでは、速度は低下する一方だったが、思いっきり踏んだら良くなったそうである。
 
アクセルペダルを思いっきり踏み込まなければ、停車するまでそんな感じだという。
 
聞いた限りでは、燃料不足が疑われた。
 
となると、燃圧、バキュームセンサー、O2センサーが怪しい。
 
 
燃圧計をセットし、データーモニターで車速、エンジン回転、スロットル開度、バキュームセンサー、O2センサー、AF補正値、噴射時間等をモニターしようと思ったが、OBDコネクタが無くホンダ専用のコネクタしかない。
 
レトロコネクタでも点検できるスキャンツールはあるのだが、知り合いに貸しており2日ほど戻ってこない。
 
仕方なく、ECUのコネクタ部で、バキュームセンサー、O2センサーの電圧をサーキットテスターで点検した。
 
サーキットテスターをセットして、まず目に付いたのがO2センサーの値。
 
暖機後で回転を上げているのに、ほとんど上がらない。
上がってもせいぜい0.30.4Vしかならない。

【下の写真は後日、診断機で測定したデーター】

スロットルの0.49VはアクセルOFF状態。

O2センサーフィードバックが「CLOSED」とは、O2センサーの信号を元に、燃料噴射量の増減を行っているということを示す。
これが「OPEN」だと何らかの理由(冷機時、加速中など)で、O2センサーの信号は無視して、そのほかの信号により噴射量を決める状態。

O2センサーは0.08Vでリーン。

短期燃料トリム(空燃比補正値)は1.47倍とかなり増量。(たぶんMAX増量)

よって、噴射時間が、通常は2.2~2.4msなのが3~4msもある。

イメージ 1

下の表は走行時(65~70km/h)でゆっくり加速中。
O2センサーは0.14Vでやはりリーン。
短期燃料トリム(空燃比補正値)は1.47倍とかなり増量。


パーツクリーナーを吹き込んでもO2センサーの電圧に変化なし。
この時点で、O2センサーの不良は決定。
ただし、今回の不具合の原因かどうかは不明。
 
おまけにレーシングすると、減速時はマイナス0.5Vになる。
 
 
しかし、これが原因でこの症状が出るとは思えない。
 
O2センサーの信号が0.4V以下ということは、常にリーン(薄い)信号なので増量しているはず。
 
 
排気ガスを測定すると、COは約6%とそれを裏付けている。
 
この不良のO2センサーが高速走行で高温になると、1Vのリッチ(濃い)信号を出して、補正が減量になり症状が出るものと推定。
 
この状態で、比較的スピードが出せる一般道路を走行。(問診により、過去に不具合が出たことのあるという道路)
 
しかし、症状が出ない。

念のため、翌日も同じ道路を走行したが不具合は発生せず。
 
高速道路を走行しようと思ったが、スキャンツールが戻るまで待つことにした。

つづく

パワーダウン/S-MX②

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スキャンツールが戻ったので、車速、エンジン回転、スロットル開度、バキュームセンサー、O2センサー、AF補正値、噴射時間等をモニターすることにした。
 
するとおかしなことに、スキャンツールではO2センサーの電圧がマイナスにならない。
 
 
イメージ 1

サーキットテスタもセットしていたので見ると、こちらはマイナス表示する。
 
スキャンツールの問題なのかECUの問題なのかはわからないが、実際の電圧とスキャンツールの表示が一致しない。

ただ、マイナス側は関係ないので、そのまま高速道路を走ることにした。

 
 
高速道路に走行して10分くらいすると、減速時にO2センサーの電圧が1Vを超えるようになった。


いよいよ症状が出るかと思い、ゆっくりアクセルペダルをふむと、すぐさま0V近くに戻った。
 
 
 
23度同じことを繰り返したあと、かなり長めの下り坂になり、O2センサーの電圧も2Vを超えるまでなった。
 
イメージ 2


その状態でゆっくりアクセルペダルを踏むと症状が発生した。
 
アクセルペダルの踏込に対してエンジンがほとんど反応しない。
エンジン回転と車速が徐々に低下。
 
症状が出たと喜んでいたら、ちょうどその場所は、高速道路の片側車線が工事中で1車線の場所である。

ルームミラーを見ると後続車が詰まっている。
 
しかし、速度は落ちる一方である。
 
やばい!!!
 
このままだ大迷惑になる。
 
まだまだ1車線は続いている。


絶対絶命!!
どうすればいいのか?
 
つづく

パワーダウン/S-MX③

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高速道路を走行するとやっと症状が出たS-MX。。
 
症状が出たと喜んだのも束の間、その場所は、高速道路の片側車線が工事中で1車線の場所。

ルームミラーを見ると後続車が詰まっているし、4,5台は連なっている。
 
速度は90kmhを下回っている。
おまけに、速度は落ちる一方である。
 
焦ったせいか、アクセルペダルを踏み込めばよくなることなどすっかり忘れている。(^_^;)
 
まだまだ1車線は続いている。
 
これ以上車速が落ちたらホーンを鳴らされかねない絶体絶命!
 
 
 
 
急いで、助手席にセットしていたアース線をO2センサーの信号線につないだ。
 
 
実は走行前に、O2センサーが怪しいと思っていたので、症状が出たらアースしようと準備をしており、すぐにアースできるようにしていたのである。
 
O2センサーのリッチ信号が原因であれば、アースしてリーン信号にしてやれば増量するはずなので、正常に戻るはずである。
 
アースすると、すぐにエンジン回転が上がり加速した。
 
 
これで一安心。
 
 
このとこからも間違いなくO2センサーが原因と判断出来た。
 
その後は、減速後のたびに、症状が発生するようになり、アクセル開度をいろいろと変えて試してみた。
 
ここでキックダウンするほどアクセルペダルを踏み込むと症状がなくなることを思い出したので試してみた。
 
すると、ある程度踏み込めば加速した。
わざわざアースする必要はなかったのである。(^_^;)
 
なぜよくなるのかもデーターモニターでわかった。

イメージ 1

【サンプル876883
 
93kmhから86kmhに減速中、燃料カット中なのでフィードバックはOPEN(中止中)でO2センサーは3.67V

【サンプル884918

アクセルペダルをゆっくり踏み込むと(スロットルセンサ0.59V以降)、エンジン回転は上下しながら最終的には70km/まで低下。
これは、O2センサーの電圧が2V以上のままなので補正が1以下(MAX0.7)の減量となり、燃料不足により加速しなかったもの。
 
 
【サンプル919924
アクセルペダルを更に踏み込むと(スロットルセンサ2.34V以降)出力増量または加速増量が働くのでフィードバックはOPEN(中止)となり、加速を始めた。
 
 
当初の予想通りO2センサーの不良であったが、スキャンツールの表示と実際の電圧が違うのが気になった
 
念のため、O2センンサーの電圧をサーキットテスタで点検すると(ゼットしたままだが、オートパワーOFF機能でOFFになっていた。)、スキャンツールで2Vなのにサーキットテスタではマイナス0.8Vであった。
 
通常、O2センサーは01Vで変化をするものでマイナスにはならない。

ただし、マイナス0.2Vくらいまでなるのは多々経験済み。
 
ECUがどのようにAD変換しているのかわからないが、もしかしたら通常有り得ない電圧であるマイナス0.8V2Vと変換したのかもしれない。

もしくは、ECUはそのままマイナス0.8Vと判断してスキャンツールにデーターを送ったのかもしれないが、スキャンツール側がその信号に対応できずに2Vと表示したのかもしれない。
 
ECUの問題なのか、スキャンツールの問題なのか、このへんになると全くわからないが、O2センサーの信号がマイナスになると実際の電圧とスキャンツールの表示が一致しなくなっていたのは間違いない。
 
ただ、実際に減量していたところをみると、ECU2V以上と誤判断していた可能性が高い。
 
検証不足で確かなことではないが、O2センサー電圧がマイナス0.5V位までならリーンと判断し増量するが、それ以上のマイナスになるとECUの誤作動(誤判断)でリッチとなり減量していたようである。
 
 
少し疑問は残ったが、O2センサーを交換して完了
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