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風がでなくなる/キャラバン②

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風がでなくなるキャラバン。
常にマグネットクラッチがONしていることが原因。

なぜそうなるのかを点検した結果は次の通り。
 
①エアコンスイッチON、ブロアファンスイッチON で調べると、13番は4.5V255番は0V、リレーはON
 
②エアコンスイッチOFF、ブロアファンスイッチON で13番は12V255番は0VでリレーはON
 
③エアコンスイッチOFF、ブロアファンスイッチOFF13番は12V、255番は12Vで当然リレーはOFF
 

これはどう見てもおかしい。
 
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①と②ではコンプレッサーをONさせる条件信号である13番端子電圧が変化しているということは、13番端子電圧は問題ないという事になる。
 
なのに②と③では、13番端子電圧が同じなので、ブロアファンスイッチのONOFFでコンプレッサーリレーがONOFFをしている。
 
13番端子が12Vというのは本当にコンプレッサーOFF信号なのか?
 
デュアルプレッシャースイッチのコネクタを抜けば条件はOFFになるだろうと思い抜いてみた。
 
するとやはり12Vである。
 
ということは、13番端子が12VでコンプレッサーはOFFで問題ない。
 
逆に言えば、13番端子の電圧が低いとコンプレッサーON条件と思われる。
 
確かに①のACスイッチON時の電圧は4.5Vと低い。
 
4.5Vという中途半端な電圧でいいのかどうかはわからないが、今回のトラブルはACスイッチOFF時の、13番端子電圧が12Vの時でもリレーがONするということなので関係ないと思われた。
 
 
これらから考えられるのは、13番端子電圧は問題ないので、ACスイッチ、サーモアンプ、デュアルスイッチ、各配線も問題ないという事になる。
 
残るは回路からいえばエンジンECMかメーターの不良である。
 
 
しかし、ECMは交換している。


では、メーターの不良か?
 
CANの信号を調べるとこはできないが、エンジンECMのデーターモニタではブロアファンをONにするだけで、「エアコン信号」という項目がONになっている。
 
このエアコン信号がメーターからの信号を受けたものなのか、A/CリレーをONさせている信号であるかはわからなかったが、ECMは交換しているのでメーターの不良の可能性が高い。
 
そのことを依頼者に伝えると、「実はメーターは、2年前に新品に交換している」とのこと。(Rレンジインジケータランプ不灯)
 
メーターに間違いないと思ったが、2年前に新品に交換しているとなると少し心配になってくる。
 
配線図や解説書がないのでこれ以上の絞込みが難しい。
 
また、ECMとメーター間はCANで通信を行っているせいで点検しようがない。
 
日産の純正の診断機でもないと難しいと思い悩んでいると、エンジンは違うが社用車にキャラバンがあることを思い出した。
 
もしかして合うのではないかと思い外してみると、ガソリンとジーゼルエンジンなので警告灯は違うが、全体的な見た目はほぼ同じだった。
 
メーターを外してみるとコネクタ形状も同じだったので交換してみた。
 
 
すると、エアコンは正常に作動することになったのである。
 
やはりマーターの不良だった。

メーターの不良に間違いないだろうとは思っていたがほっとした。
 
 
それにしてもエアコンに関する原因がコンビネーションメーターにあったとは・・・・
 
いろいろなシステムが通信を行っているせいか、思いもよらない部品が原因ということが増えてきたような気がする。

アイドル不調/ランクス

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宿題コーナー第46弾(レベル2
 
年末の片付けをしていたらあるデーターが見つかりました。
 
以前、記事にしたような気がしましたが、確認したところ見つかりませんでした。
 
記事にするつもりで取っておいたデーターと思います。
 
 
ということで、宿題方式で出題です。


 
アイドリング時に時々ミスをするという平成16年式ランクス(車両型式NZE121、エンジン型式1NZ-FE)でう。
 
ほぼ毎日通勤に使用しています。
最近の整備歴は有りません。
 
点検の結果、ダイアグは正常。
回転を上げるとミスはほぼわかりません。
吹き上がりも良く、走行には支障はありません。
CO0.7%、HC450ppmです。
 
また、データーモニタの結果は次の通りです。

これらから推定される不具合原因はどこでしょうか?

なお、左側はアイドル時、右側は回転を上げた状態です。(約2300回転)

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出来れば、内緒でのコメントをお願いします。
内緒でない場合は、明日の夕方以降にお願いします。

アイドル不調/ランクス②

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多くの方からコメントを頂き有難うございました。

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エアフロの電圧が高い、噴射時間が長い、点火時期がマイナス、O2センサーが原因といった回答がありました。

確かに言われるようにそれぞれの数字を見るとおかしいように感じます。

しかし、これらの数字はコンマ単位で変化を行っているのです。何かの要因で数値がばらつくこともあります。

また、他のデーターと比較しないとおかしいとは言えない項目もあります。


例えば、吸入空気量です。

通常、1NZだとアイドル時、1.7g/s位が普通です。
それが2.2g/sもあります。

よって、噴射時間が3.5msと長くなっています。(通常は2.2ms前後)

もし、これがエアフロの特性ズレであればこのデーターのようにエアフロの電圧が大きく噴射時間も長くなります。

そしてリッチによるアイドル不調が起こる可能性があります。

しかし、その場合は、02センサーの電圧は0.5Vより大きくなっていますし、空燃比の補正値や学習値が大きくマイナスになってるはずです。

それが、実際にはO2センサーの電圧は低く、補正値、学習値は一桁と問題ありません。

つまり、リッチではありません。

よって、エアフロの電圧や噴射時間が原因とは言えません。

では、なぜ、吸入空気量が多く、噴射時間が長いのでしょうか?

私もわかりませんが、たぶん、エアコンが入っていたのだと思います。
(もしかしたら、Dレンジだったのかも?)


O2センサーの不良についても同じように、確かに0.1Vを下回っています。

リーン状態と言えなくもありません。

もし、これがO2センサーの不良で間違ってリーン信号を出しているのであれば、空燃比の補正値は大きくプラスになっているはずです。

また、実際に何かの要因で本当にリーン信号を出しているんであれば、同じく大きくプラス補正をしているはずです。

それが実際の学習値と補正値を足したものは1桁です。

つまり、瞬間的にはリーン信号ですが、空燃比は問題ないと思われます。



次に、点火時期です。

確かにマイナス1度です。


おかしいような気がしますが、今の車は点火時期によるアイドル安定化補正というものを行っています。

アイドル回転のバラつきを点火時期で一定にしようとするものです。

そのために、昔の車に比べ、今の車の点火時期は常に大きく進角、遅角を行っていた安定していません。

そのためにマイナスになってたのではないでしょうか?

それにこれくらいの遅い点火時期ではミスは起こらないはずです。

ただ、問題はこの数値ではなく、実際の点火時期とデーター上の点火時期がずれている場合です。その場合は、バルタイのずれも考えなければいけないと思います。

今回は実際の点火時期のデーターを調べてもいませんし、公表もしていませんので点火時期やバルタイのずれと特定はできないと思います。


まず、私がデーターを見ておかしいと思ったのは、アイドル時、高回転時共に、電スロクラッチ作動状態です。
 
なんでOFFなのでしょうか?
 
通常はONで、フェイル時にOFFになるものと思っていました。

というか、トヨタはクラッチを使ってなかったような・・・・
 
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次に、高回転時のアクセルセンサ全閉状態、スロットルセンサ全閉状態です。
 

共にONになっています。
アイドル回転時であればONでしょうが、高回転時のONは理解できません。


と、おかしいところがありますが、今回のトラブルはアイドル時のミスですので、電スロクラッチも全閉状態も関係ありません。
 
信号としてはおかしいような気がしますが、不具合原因とは関係ないので詮索はしませんでした。
 
 
最もおかしいと思ったのはEGR温度です。
 
アイドル時に118℃もあります。
 
アイドル時も2300回転時もEGRのステップ数は0stepです。
 
当然、EGRしていないはずです。

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排気ガス温度自体は数100℃ありますが、EGRしていなければEGRバルブは排気温度の影響は受けないはずです。
 
よって、通常、EGRバルブ部の温度は冷却水温よりも低いはずです。
 
それが、冷却水温9091℃に対してEGR温度は118128℃です。
 
EGRしているとしか思えません。
 
よって、低回転時にミスが発生するのだと思います。
 
 
EGRバルブを外すと、バルブ面にスラッジが溜まっていました。
 
 
綺麗に清掃するとアイドル不調は無くなりました。
 
 
清掃後のEGR温度のデーターを確認すると、アイドル時が84℃、2500回転時が85℃と冷却水温度(91)より低い温度になっています。(EGRステップ数は0ステップ)
 
これが正常な状態です。

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ということで、原因はEGRバルブの密着不良によるミスでした。
 
 
 
おかしかったデーターは、EGR温度です。

zrx*803*9さんst2*0ke*さん、お見事でした。



ということで、今年の記事もこれが最後です。

なんとか1年間がんばれました。
これも皆様方のおかです。

来年もボチボチいきます。

ありがとうございました。

スマートシステム作動せず/マジェスタ

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みなさん、明けましておめでとうございます。
今年もよろしくおねがいします。
 
新年の第1弾という事で、軽く相談事例をアップ。
 
 
電子キーを専用のスロットに差し込まないとエンジンが始動出来ないという平成18年式クラウン マジェスタ(UZS186
 
ユーザーからの依頼で車のバッテリを交換したのだが、電子キーを携帯しているだけではエンジンが掛からないという。
 
何かの設定が必要かと同業者から相談された。
 
電子キーの電池は大丈夫かと聞くと交換したという。
 
キーレスは作動するのかと聞くと問題ないという。
 
電子キーからの信号は出ているようである。
 
但し、スマートドアロックは作動しないという。
 
 
ここでピンときた。
 
つまり、スマートドアロック&スマートイグニッションだけが効かないのである。
 
以前にもセルシオで紹介したことがあるが、きっと、スマートシステムのキャンセルスイッチがあるのである。
 
取説があるという事で見てもらったところ、運転席足元にスイッチがありキャンセル側になっていたとのこと。

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始動不能/サンバ

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冷機時、エンジンがかからないという平成22年式サンバ(TT2EN07)が同業者から持ち込まれた。
 

点検すると、ダイアグは正常コード。
 
基本点検を行うと、インジェクタは作動しておらず、火花も飛んでいなかった。
 
 
通常、この2つがNGの場合はECU系かエンジン回転系センサーに原因があることが多い。
 
まずは、クランク角センサーとカム角センサーの波形を調べると、とりあえずは出力されていた。
 
 
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ただし、この波形のパターンが正常かどうかはわからない。
 
2つのセンサーの形状を見ると、取り付けボルトの位置は違うが、センサー部の形状は同じだしコネクタ形状も同じだった。
 
入れ替えが出来るのではないかと思い入れ替えてみた。
 
するとエンジンが掛かった。
 
元に戻して、始動不能であればどちらかのセンサーの不良という可能性もあるが、元に戻しても始動出来てしまった。
 
たまたま良くなったのか?
 
しばらくそのままにしておけば不具合が出るだろうと思っていたが、その後、いくら時間をおいて試してみても症状が全く出なくなってしまったのである。
 
クランク角センサー、カム角センサーを外してから正常になったので、この2つのセンサーのコネクタ部の接触不良も疑われた。
 
そこでこのコネクタ内のターミナルの圧着状態を点検したが、問題なく悪いとは思えなかった。
 
 
 
症状からは、クランク角センサー、カム角センサーが疑われたので、エンジン始動後の波形と、始動出来ない時の波形を比較してみた。
 
すると、全く違うのである。


上が始動後の波形。下が始動不能時の波形。
 
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どうも、始動不能時のカム角センサーの信号に違和感を感じる。
 
電圧は問題ないのだが、カム角センサーの出力パターンが明らかに違うのである。
 
エンジンが掛かった時の波形のパターンは2-2-2-1-2-1-2-0で、ON時と思われる0Vの部分は立ち下がっている時間が幅は一定である。
 
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それに対して、エンジンがかからない時は幅が不均一でパターンが読み取れない。
 
 
パターンを確認するために、タイミングベルトカバーを外して、カム角センサー用のローターの突起部のパターンを調べると、2-2-2-1-2-1-2-0である。
 
これはエンジンが掛かった時の波形と一致した。
 
また、ローターの突起部の幅は同じであり、カム角センサーのON時間は同じであることもわかった。
 
 
という事は、始動不能時のカム角センサーの信号は不良という事になる。
 
 
ローターのパターンを不良時の信号に当てはまると、若干当てはまるが明らかにおかしい。

ローターのパターンは2-2-2-1-2-1-2-0。
写真の赤の2からスタートするが、2のところが実際は1だったりしている。


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想像であるが、実はスバルの回転系センサーは、同じセンサーであってもエンジンの回転速度などによって、立ち上がり波形になったり立ち下り波形になったりするようなのである。
この不良の波形は、立ち上がりと立ち下りが細かく入り混じっているような感じなのである。


どうみてもこれはカム角センサーの不良である。
 
カム角センサーを交換すればよくなるはずなのだが・・・・・
 
 
 
つづく

始動不能/サンバ②

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エンジンがかかる時とかからない時では、明らかにカム角センサーの波形に違いがあることから、カム角センサーの不良と判断。
 
カム角センサーを交換すればよくなるはずだと思い、依頼者の人に連絡すると、実は、依頼者の工場でカム角センサーは半年前に、純正の新品に交換しているというのである。
 
クランク角センサーは今回、新品に交換していることは聞いてたがカム角センサーについては聞いていなかった。
 
新品でも半年で壊れる可能性も無くはないが、仮に半年前に交換したカム角センサーが不良であれば、クランク角センサーと入れ替えた時に、クランク角センサーの波形に異常があってもよさそうである。
 
とりあえず症状が出ないことにはわからないので、もう一度症状が出るのを待つことにした。
 
23日経っても症状が出ないので、冷機時にしか出ないトラブルということで、クランク角センサーとカム角センサーを順番に冷凍庫に入れて冷やしてみることにした。
 
しかし、どちらを冷やしても症状は出なかった。
 
ECUの可能性もあったので念のためにと思い、ECUを冷凍庫に入れて冷やしてみると、エンジンがかからないのである。
 
しばらくするとエンジンはかかる。

再度、冷やしてみると始動不能。

数回、繰り返したが結果は同じ。
 
始動不能時のカム角センサーの波形は、2-2-2-1-2-1-2-0の立下り波形だが、最初の1の波形(黄色)が出るタイミングが早く、かつONしている時間が長い。
また、最初の2の前のパターンは2-1-2-0だが、最初の2(青)の初めのON時間が長い。

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すぐに、クランク角センサーとカム角センサーを入れ替えてみたが、エンジンはかからなかった。
また、入れ替えてもカム角センサーの波形に異常が見られた。
 
このことから、カム角センサーが悪いのではなく、ECU不良と判断し交換した。
 
念のため、注文して持ってきた中古のECUを冷凍庫に冷やしてからかけてみたが、問題なくエンジンはかかった。
 
結局、ECUの不良だったのだが、不思議なのが、ECUが悪くて、なぜ、カム角センサーの信号に異常が出るのかという事である。
 
ECUが悪かったのは間違いないことである。
また、始動不能時には必ずカム角センサーに異常があることも間違いなかった。
 
ECU側から電圧をかけているとはいえ、パターンやON時間に影響が出るとは思えないのだが・・・・
 
スバルのエンジン回転系センサーは不思議なことばかりが起こる。

P席

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某工場からの電話相談を受け、その話の中で「ダイアグコードで○○アクチュエータ系統 P席と表示したが、P席ってどこのこと?」と聞かれた。
 
こういうことを知らないと修理の時に困ると思うのだが・・・・
 
 
P席とはパッセンジャーズシート(乗客・旅客席)ということで、車では助手席の事をいう。
また、運転席はドライバーシートということで「D席」という。
 
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確か、昨年、映画で「パッセンジャー」という映画があったような気がするが、辞書で調べると、パッセンジャーとは、「旅客、乗客、通行人」という意味があるようだ。
 
 
そういえば、随分昔にこれとは別に、トヨタの部品で場所を表すのに、「FR LH」、「RR RH」などと書かれているが、これはどこのことを指すのかと聞かれたことがあるが、こういう風に略語について意外と知らない人がいるみたいだ。
 
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略語については各資料等に記載があるので覚える必要はないが、覚えていればわざわざ調べなくてもいいので時短になる。
 


ちなみに、FRとはFrontの略で前方、RRとはRearの略で後方のことである。
 
言うまでもないが、LHとは、Left Hand(レフト ハンド)の略で左手(側)、RHとはRight Hand(ライト ハンド)の略で右手(側)である。
 
よって、「FR LH」は前方左側、「RR RH」は後方右側のことである。
 
ところで、この「RR」という表記、Frontは「FR」なのに、なんでRearは「RE」ではなく「RR」なのであろうか?
 
 
このFRやRRについては、ヤフーの知恵袋などでも同じような質問があり、様々な回答があるがこれといったものはなかった。
 
しかし、色々と調べてみると、1つだけなるほどという記述があった。
 

つづく

RR

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トヨタ車の配線図等でパワーウィンドモーター、ドアロックアクチュエータ、カーテシスイッチ等の場所を示すのに使われる記号には、次のようなものがある。

FR
RH(フロント右側)
FR
LH(フロント左側)
RR
RH(リヤ右側)
RR
LH(リヤ左側)

基本的な略語については配線図の総説に記載があり、FRはフロント、RRはリヤとなっている。

 
イメージ 1
 
 

その略語で、フロント(FRONT)を先頭2文字を取って「FR」と略すのは分かるが、リヤ(REAR)をなぜ「RE」と略さずに「RR」と略すのだろうか?

 
 
しかし、色々と調べてみると、なるほどという記事を見つけた。
 
略語については絶対的な方法があるわけではないが、一定の原則と慣習的なルールはあるようだ。
 
次のことは、あるHPに載っていたものである。(英語の雑誌のコラムの抜粋らしい)
 
【メインルール】
1.子音を残し、母音を捨てる
please(PLS), regards(RGRDS)
 
【サブルール】
1.語頭の母音は残す。

agreement(AGRMNT), approve(APRV),inquiry(INQRY), etc.

2.語中の母音でも意味を明確にするために必要な場合は省略しない。

conditions(CONDTNS),approximate(APPROX), shipped(SHIPD), etc.

3.省略しても原語か容易に推測できる場合には子音を落としてもよい。
thanks(TKS)manager(MGR)building(BLDG)etc.
4.2重子音の場合は子音をlつ削除してよい。

letter(LTR), approve(APRV),immediately(IMDTLY), impossible(IMPSBL)etc.

 
【その他のルール】
1.原語の最初の数文字を残す。
August(AUG)、 Maximum(MAX)
2.原語の最初の数文字に末尾の文字を加える。
DoctorDr)、Versus(Vs)
3.ひとまとまりの句の語頭をつなぎ合わせる。
Antilock Brake Systemsoon(ABS)、 Four-heel rive(4WD)  
4.原語の音(発音)を文字ないし数字で表す。(同じ発音に置き換える)

you(U), your(UR), are(R), easy(EZ),four(4)

 
 
この中で、メインルールは「子音を残し、母音を捨てる」となっている。
 
よって、これを今回のことに当てはめると「FRONT」は、「FRNT」となり、「REAR」は「RR」となる。
 
また、サブルールの1番に「原語の最初の数文字を残す。」というものもあり、メインルールで略したものを、更に2文字だけ残すというその他のルールと合わせると「FRONT」→「FRNT」→「FR」になり、「REAR」→「RR」→「RR」となるのである。
 
これだと納得できるが、これが正しいかどうかは不明。
 
 
※この「RR」について正しいことをご存知の方がいらっしゃれば教えていただきたいと思います。
 
※記事の中では2つのルールを合わせていますが、こういった方法があるとは限りません。
 また、メーカーの略語はここに書かれているような「一定の原則と慣習的方法」によるものである必要は無く、メーカー独自のルールで行っているのかもしれません。

ヒーター効かない/フーガ

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ヒーターの効きが悪く、特に助手席側はほとんど冷風に近い風しか出ないという平成24年式フーガハイブリッド(HY51

 
 
オークションで仕入れた車で履歴は一切わからないという。
 
知人からの情報提供。


その知人も整備工場から電装屋に依頼された車を更に依頼されたらしい。
 
 
今までに行った整備歴は、サーモスタットやヒーターコアの交換、ヒーター用ウォータポンプの交換、エア抜きも修理書通りにやったり、フロント側をかなりジャッキアップしてのエア抜きと、トータル数十時間を費やして行ったようである。
 
また、エアミックスドアを手動でMAXホット側にしても変わらずで、リヤヒーター側の通路を閉じても同じだそうである。
 
何度もエア抜きを行うとなんとか我慢できるレベルにはなったそうであるが、エアコンを入れると温風が出なくなるというのである。
 
リヤヒーター側は結構な温風が出ているし、ヒーター出口のヒーターホースの温度もまあまあらしい。
 
ネットで調べると、同年式のフーガーでヒーターコアの詰りがあり、デーラーの人から「フーガは設計上の問題なのか、同じ時期に作られたスーパーLLCに問題があるのかわからないが何台か経験した。」との書き込みもあったそうである。
 
真偽のほどは不明だが、エア抜きが不完全か冷却水の流れが悪いのが原因と思われる。
 
エア抜きは何度も何度も行っており問題ないという。
 
怪しいのは、やはり詰りであるヒーターコアだが、こちらは新品に交換済み。
 
他に詰りはないかとシステムを調べると、冷却水の流れはウォータポンプ→シリンダブロック→シリンダヘッド→ヒーターコア→ヒーター用電動ポンプ→ATFウォーマ→ウォータポンプ と循環していた。
 
 
この中でヒーターコアとヒーター用電動ポンプは交換済み。
 
となると、怪しいのはATFウォーマ。
 
見ると、ヒーター側20㎜のホースに対してATFウォーマのパイプの外径は10mm
 
ATFウォーマの出口側のホースを外してみたが、冷却水は流れ出た。
 
詰まっているようには感じなかったが、念のためATFウォーマをバイパスするホースをつなげてみたそうである。
 
すると、それまで熱いと感じる風が出たことがなかったのに、かなりの温風が出るようになったそうである。
 
 
さっそく部品を注文すると、メーカー欠品。
 
とりあえず休日に乗りたいという事で、クエン酸で何度か洗浄すると乗るのに問題ない程度になったそうである。
 
洗浄前に口で詰まり具合を確認していたので洗浄ごと比較すると、抵抗が明らかに減ったそうである。
 
なぜ詰まったのか原因は不明だが、ATFウォーマの詰りが原因だったとのことである。
 
 

※クエン酸はアルミを溶かす可能性があります。よって、原因究 

 明のため一時的に部品を清掃する以外では行わない方がいいと 

 思います。

また、実際に行う場合は、短時間で様子を見ながら何度かに分け 
て行ってください。

時々、吹き上がらない/ミラ

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アイドル回転が安定せず、アクセルペダルを踏んでも全く吹き上がらなくなることがあるという平成19年式ミラ(L250V、EF)
 
DTCに異常検出は無し。
 
不具合発生時のデーターモニタで信号を確認すると、空燃比がマイナス25%、O2センサーは1.1Vのまま変動しなかった。
 
O2センサーは空燃比(空気と燃料の割合)を電圧で表すもので、0~1Vの間で変化をする。(理論空燃比より薄いと0V側、濃いと1V側)
 
通常、0.30.8Vの間くらいで変化するのが一般的である。
 
それが、1.1Vということは、本当に濃いのであればまだしも、濃くもないのに濃いという間違った信号がECUに入力されれば、濃すぎるという事で空燃比補正がマイナスになってしまう。
 
そもそもO2センサーが1Vを超えること自体でアウトであるが、レーシングしても全く変化しないのO2センサーの不良に間違いない。
 
 
誤信号により最大にマイナス補正することにより燃料不足だったようである。
 
昔と違い、補正幅が大きくなった昨今の車ではO2センサーの信号で吹き上がらないことも多々見受けられる。
 
他メーカーでも同様の不具合が発生しているようである。

時々、吹き上がらない/プロボックス

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走行中にエンジンが吹き上がらなくことがあるという平成20年式プロボックス(NCP50V、2NZ)
 
症状から燃料系が疑われたので、燃圧計とスキャンツールをセットし試乗に出かけた。

データーはスロットル開度、エンジン回転、それに空燃比フィードバックに関係する項目。
 
走行中に不具合は感じなかったが、信号待ちで停車するとアイドル不調になった。
 
燃圧計は問題なかったが、O2センサーの電圧が1Vを越えており、AF(空燃比)学習値と補正値がそれぞれ、大きくマイナスになっていた。
 
その状態でゆっくり加速していくと、エンジン回転はほとんど上がらずに、ユーザーの言う症状が現れた。
 
更にアクセルペダルを踏み続けると突然エンジンが吹き上がった。
 
データーモニタを保存し工場に戻った。
 
その間も何度も同じような症状になった。
 
不具合が出ている時のデーターを見ると、O2センサーの電圧は1.275Vと異常な数値になっていた。
 
前回の記事にも書いたが、O2センサーの電圧が1Vを超えた時点でアウトである。(AFセンサーや冷機時のホンダのO2センサーは除く)
 
この異常なリッチ(濃い)信号により、AF学習値は-17.2%、補正値は-20.3%とトータル37.5%もの減量を行っている。
 
これでは燃料不足で吹き上がらないのも当然である。
 
 
これが本当に濃すぎで吹き上がらないのであれば、減量することにより吹き上がるはず。(補正値の限度まで減量しているのであれば吹き上がらないかもしれないが限度が-17.2%という事はない。まだ減量する余裕があるはず。)
 
 
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データーを見ると、図中の赤線まではスロットル開度はアイドル状態からが64%すぎまでゆっくり大きくなっている。これはアクセルペダルをゆっくり踏み込んでいるからである。
それなのにエンジン回転はアイドル回転から2000回転弱までは上がってるが、それからほとんど変化していない。
 
ここがユーザーの訴える症状である。(緑丸)
 
なぜ、こんなことが起こるのかというと、O2センサーの電圧はずっと1.275V(グラフの上限値を超えているのでグラフには見えない。最後にちょっとだけ見えている。(赤丸内)
 
Vを超えているという事はオーバーリッチ(濃過ぎ)なので、AF学習値は-17.2と減量。(少しの間だけ0%近い時もある。)
AF補正値も-20.3%と減量している。
 
しかし、赤線のところまでアクセルペダルを踏み込むと、出力増量が働いたと思われ、それまでのCLOSE制御(O2センサーを使った空燃比フィードバック制御)からOPEN制御(制御停止)に変わったと同時に、学習値は0%近くになり、補正値は0%になっている。
 
すると減量が無くなったのでエンジン回転は急激に上がっている。
 
 
このことからもO2センサーの不良に間違いない。
(本当に濃すぎで吹き上がらないのであれば、OPEN制御でも吹き上がらないはず。)
 
 
つまり、原因は前回の記事と同じである。
 
 
 
ちなみにプロボックスのO2センサーはトヨタ車なのにどういうわけかNK製である。(トヨタ車は圧倒的にデンソー製が多い。)
 
そしてなぜだかこの手のトラブルはNK製が多いと感じるのはたまたまであろうか。
 
なお、O2センサーが原因と思われる場合は、O2センサーのコネクタを抜けば症状が現れなくなるので、それでO2センサー不良と判断出来なくもない。(頻繁に症状が出る車に限る。)

パワーがなくなる/ダイナ

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エンジンチェックランプが点灯し、パワーが無くなるという平成16年式ダイナ(XZU306、S05D)
 
ダイアグコードはP0400(EGR流量不足)、P0406(EGRリフトセンサー系統Low)を表示。
 
EGRアクチュエータ部で点検をしようと思ったら、本来5本の配線があるはずなのに4本しかなかった。
 
よく見ると1本が断線していた。
 
調べるリフトセンサーの電源線だった。
 
配線修理で完了。


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始動不能/ヴィヴィオ

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とても忙しい時期を過ごしていまして、長い間、放置してしまいました。m(__)m
 
 
なんとか目途が立ちましたので、ボチボチ再開です。
 
 
リハビリがてらに簡単な事例を紹介。
 
 
 
エンジンがかからない平成8年式ヴィヴィオ(KK3EN07)が同業者から持ち込まれた。
 
基本点検を行うと火花が飛んでおらず、インジェクタの作動音もない。
おまけに、キースイッチONでチェックエンジンランプも点灯していない。
 
典型的なECU系不良である。
 
ECUのコネクタ部で電源とアースを調べると、アースが取れていないことが判明。
 
偽装図でアースポイントを調べるとエンジン後部になっていた。
 
ワイヤーハーネスをたどると、ブロックの後部にアースを思われるボルトがあった。
 
見るだけでも見難いし、工具を入れるのがとても難しい位置にあった。
 
数十分かけてやっと工具がかかった。
 
予想通り、緩んでいた。
 
 
エンジンを見ると、あちこち修理した形跡がある。
 
 
依頼者に確認すると、2か月程前にエンジンを降ろす修理をしたとのこと。
 
典型的なヒューマンエラー。
 
ECUのアースはどういう訳か、インマニ、ヘッド等の見え難いところに取っている。

このアースボルトは締め忘れが多いので、特に注意が必要である。

始動直後エンスト/ハイエース

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エンジン始動直後、チェックエンジンランプが点灯しアイドル不調。そしてエンストするという平成14年式ハイエース(RZHB、2RZ)

再始動は良好で、何度かクランキングを繰り返していると良くなるという。

ただ、暖気後でも、トラブルが出ることがあるという。

症状を確認すると、確かに始動後、2,3秒するとミスが発生し、その2,3秒後にエンストする。

再始動は問題ないが、すぐに同じ症状が発生。

チェックエンジンランプが点灯するので、まずはダイアグノーシスを点検。

すると、点火系のダイアグコードを表示。

この年式だとECUの可能性もあるが、まずは点火指示信号(IGt)と点火確認信号(IGf)を確認することにした。

シートを上げてエンジンルーム内を確認する驚いた。

ダイレクト点火ではなくディスビ配電なのである。

年式は平成14年式だが、システム自体は平成1ケタの初期と変わらない。

オシロスコープのプローブを差し込む前に、ディスビのコネクタの勘合不足を確認するために、コネクタを軽く引っ張るとあっさり抜けてしまった。

よく見ると、コネクタ自体のロック部とそのコネクタ内のターミナルのロック部も破損していた。

イメージ 1

このことにより接触不良が起こり、点火指示信号がディスビ内のイグナイタに入力されなかったものと思われる。

よって、点火が行なわれずにアイドル不調が発生。

当然、点火確認信号がECUに入力されない。

トヨタ車は、こういった場合、触媒の過熱を防ぐためにフェイルにより全てのインジェクタの作動を停止させるのである。

よって、エンストする。

コネクタを押し付けた状態でクランキングすると、エンジンがかかりエンストはなかった。

手を放すとアイドル不調が発生しエンストした。

コネクタの接触不良に間違いなかった。

念のため、ECUのコンデンサーの液漏れも調べたが問題なかった。

部品があるかを調べると、さすがにトヨタ。
部品があるとのことで注文。

一週間もかからずに入荷した。

イメージ 2

コネクタの交換で修理終了。


キーOFFで作動する/マークⅡ

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キーOFF後でもブロアファンが回ったり、オートライトポジションにしていると、スモールランプやライトが消えなかったり、一旦消えていたものが点灯することがあるという平成14年式マークⅡ(JZX1101JZ)が同業者から持ち込まれた。
 
依頼者の工場や電装屋さんでも調べたらしく、室内はあちこちが外されている。
 
エアコンECU(スイッチ類と一体式)も外されており、点検しやすかったのでまずはブロアファンから点検することにした。
 
キーOFFでもブロアファンが回るということは、エアコンECUに電源が供給されているのではないかと推定。
 
持ってきた時には症状は出ていなかったが、それでもキーOFFでエアコンECUの電源を調べると2~3Vの電圧が出ていた。
 
キーOFFなのでイグニッション電源は当然0Vじゃないといけないので、2~3Vというのは明らかにおかしい。
 
そうしているうちに、エアコンの操作パネルのランプ類が薄く点灯しだし、時々ファンが回りはじめた。
 
もちろんキーはOFFのままである。
 
サーキットテスタはエアコンECUの電源端子にセットしたままだったので、テスタに目をやると今度は約8Vになっていた。
ブロアファンモーターのパワトラへの駆動信号(デューティ制御)も出力していた。
 
 
この電源が原因だろうと思い、そのエアコンECUの電源端子に電球を接続してみると、端子電圧は0Vになり電球は点灯しなかった。
 
抵抗をもった状態でショートしているようである。(抵抗を持っていない状態でショートしていると、直接アースするとヒューズが切れるのが嫌だったので電球を使用。)
 
また、パワトラへの出力信号は停止し、ファンも停止した。
 
やはり、原因はエアコンECU電源がショートにより供給されていることにあったようである。
 
 
配線図でエアコンECUの電源を調べると「エレクトロニクスIG」から供給されており、このヒューズはオートライトを制御しているマルチプレックスネーットワークボデーECUの電源にもなっていた。
 
このユニットに電源が供給され、オートライトポジションで、かつ暗くなればライトも消えないはずである。
 
オートライトの原因も同じようである。
 
これで、この2つの不可思議な症状の原因が同じ可能性が出てきた。
 
しかし、ショートであれば厄介なことになりそうな気がした。

つづく

キーOFFで作動する/マークⅡ

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キーOFF後でもブロアファンが回ったり、オートライトが作動したりするマークⅡ。
 
まずはエアコンECUの電源を調べると、キーOFFにも関わらず28Vの電圧があった。

これはおかしい。

この電源は「エレクトロニクスIG」ヒューズから供給されていた。
イメージ 1
 
 
また、オートラートも誤作動しているので回路を調べると、マルチプレックスネットワークボデーECUが制御していることが分かり、この電源も同じく「エレクトロニクスIG」ヒューズから電源が供給されていた。

イメージ 2
 
 オートライトの制御はマルチプレックスネットワークボデーECUイメージ 3
 
 
エアコンECUと同じく、マルチプレックスネットワークボデーECUにもキーOFFで電源が供給されていれば、オートライトポジション
で、かつ暗くなればライトも点灯するはずである。
 
オートライトの原因も同じ可能性がでてきた。
 
「エレクトロニクスIG」ヒューズが他の電源とショートしているのだろうと思い調べると、「エレクトロニクスIG」ヒューズは運転席にあるインストルメントパネルJB ASSY(ドライバー)部にあることが分かり、思わず笑ってしまった。
 
というのも、この車、実は2年ほど前に入庫したのだが、その時に大筋の記事は作り上げていたのだが、あまりにも複雑すぎて読んだ人が分からないのではないかと思い、そのままにしていたのである。
 
このマークⅡが入庫した数日前に入庫したのが、以前紹介したことがあるクラウンである。
 
そのクラウンの不具合原因は助手席側のインストルメントパネルJB ASSY部でのショートだったのだが、今度は運転席側のインストルメントパネルJB部でのショートが疑われたのである。

続きざまに入庫したのだ、「またか」と思った次第である。
 
もしかして多発なのか?
 
こちらもコネクタ内に錆があれば交換が必要と思い調べたが、この配線の端子やコネクタはおろか、その他の端子やコネクタにも錆は見られなかった。
 
錆があればこのインストルメントパネルJBを換するところだが、錆が無く確証がなければ交換というわけにはいかない。
 
ここだ!という現場を見つけなくてもいいが、インストルメントパネルJB内でのショートという確証は欲しい。
 
色々と考えた結果、ちょっと荒っぽいがこのインストルメントパネルJBに供給されている外部電源のコネクタを抜いてみることにした。
 
キースイッチOFFで「エレクトロニクスIG」ヒューズに電圧がでるということは、インストルメントパネルJB内で常時電源とショートしている可能性がある。
 
そこで、常時電源が来ている「ドB」コネクタ、「パA」コネクタを抜いてみた。
 
これで、0VになればインストルメントパネルJB内でのショートという事になる。

イメージ 4
 
イメージ 5


しかし、2つのコネクタを抜いてみたが相変わらず「エレクトロニクスIG」ヒューズには電圧が発生。
 
もしかして、「エレクトロニクスIG」ヒューズの上流であるIGスイッチ内の接点でショートしているのかもしれないと思い、2つのコネクタを抜いたまま、IG電源である「ドJ」コネクタも抜いてみた。
 
それでも電圧が発生。
 
これで0Vになるだろうと思ったのに、まだ電圧が発生している。
 
どうなっているの?


どこから電圧が回り込んでいるのか?

つづく

キーOFFで作動する/マークⅡ③

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キーOFF後でもブロアファンが回ったり、オートライトが作動したりするマークⅡ。
 
エレクトロニクスIG」ヒューズから、IGスイッチOFFにも関わらず電源が供給されていた。
 
このヒューズはインストルメントパネルJB ASSY(ドライバー席)にあるので、この内部で常時電源とのショートが疑われた。
 
 
よって、常時電源が供給されている、「ドB」と「パA」のコネクタを抜いた。
 
しかし、電圧は発生したまま。
 
「エレクトロニクスIG」ヒューズの入り口側である「ドJ」コネクタを抜いてみたが全く変化なし。
 
イメージ 1


てっきり常時電源とのショートか、またはキースイッチ不良かと思っていたのだが、予想は大外れである。
 
でも、必ずこの中でのショートだろうと思い、このインストルメントパネルJB ASSY(ドライバー席)に電源を供給しているコネクタを全て抜いてみた。
 
それでも電圧は発生。
 
どうなっているのか?
 
 
 
こうなると、「エレクトロニクスIG」ヒューズと並列に接続されているヒューズの下流からの回り込みとしか考えられない。
 
並列に接続されているヒューズを順番に抜いていくと、意外にも「バックランプ」ヒューズを抜くと「エレクトロニクスIG」ヒューズに電圧が出なくなることが分かった。
 
 
さっそく「バックアップ」ヒューズの回路を調べたが、ニュートラルスタートスイッチ経由でバックアップランプにつながっているという単純な回路。

イメージ 2
 
ショートとなるとニュートラルスタートスイッチ内の可能性が高いので、ニュートラルスタートスイッチのコネクタを抜いてみた。
 
しかし、変化なし。
 
もしかしたら「バックランプ」ヒューズは他の負荷にも接続されていないかを調べると、チャージング、ECT & シフトインジケーター、バックアップランプ、クルーズコントロールにつながっていることが分かった。
 
 
調べなければいけない箇所がどんどん広がってきてしまった。
 
 
本当に原因にたどり着けるのか?
 
 
つづく

これでいいのか!⑪

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某デーラーさんから依頼された車。
 
フロント右タイヤの裏側を見ると何かで濡れていた。


イメージ 1
 
ここ10日ほど快晴続きなので、水たまりも無いだろうになんで濡れているんだろうと理解不能。

 
まさか、ブレーキフルード漏れじゃないだろうねと思いブリーザープラグを見ると・・・・・



 
「!!!!!」




 
衝撃の光景が!(笑)
 
 



イメージ 2
 
このまま10km近くを走ってきたのである。
もちろんブリーザープラグは少しだが緩んでいた。
 
リザーバータンクのフルードはほぼMIN
 
漏れが少なかったので良かったが、あってはならないミスである。
 
「大喝っ!!!」

RR

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トヨタ車の配線図等でパワーウィンドモーター、ドアロックアクチュエータ、カーテシスイッチ等の場所を示すのに使われる記号には、次のようなものがある。

FR
RH(フロント・右側)
FR
LH(フロント・左側)
RR
RH(リヤ・右側)
RR
LH(リヤ・左側)

略語については配線図の総説に記載があり、FRはフロント、RRはリヤとなっている。

 
イメージ 1
 
 
その略語で、フロント(FRONT)を先頭2文字を取って「FR」と略すのは分かるが、リヤ(REAR)をなぜ「RE」と略さずに「RR」と略すのだろうか?
 
 
しかし、色々と調べてみると、なるほどという記事を見つけた。
 
略語については絶対的な方法があるわけではないが、一定の原則と慣習的なルールはあるようだ。
 
次のことは、あるHPに載っていたものである。(英語の雑誌のコラムの抜粋らしい)
 
【メインルール】
1.子音を残し、母音を捨てる
please(PLS), regards(RGRDS)
 
【サブルール】
1.語頭の母音は残す。
agreement(AGRMNT), approve(APRV),inquiry(INQRY), etc.
2.語中の母音でも意味を明確にするために必要な場合は省略しない。
conditions(CONDTNS),approximate(APPROX), shipped(SHIPD), etc.
3.省略しても原語か容易に推測できる場合には子音を落としてもよい。
thanks(TKS)manager(MGR)building(BLDG)etc.
4.2重子音の場合は子音をlつ削除してよい。
letter(LTR), approve(APRV),immediately(IMDTLY), impossible(IMPSBL)etc.
 
【その他のルール】
1.原語の最初の数文字を残す。
August(AUG)、 Maximum(MAX)
2.原語の最初の数文字に末尾の文字を加える。
Assistant (ASST)、DoctorDr)、Versus(Vs)
3.ひとまとまりの句の語頭をつなぎ合わせる。
Antilock Brake Systemsoon(ABS)、 Four-heel rive(4WD)  
4.原語の音(発音)を文字ないし数字で表す。(同じ発音に置き換える)
you(U), your(UR), are(R), easy(EZ),four(4)
 
 
この中で、メインルールは「子音を残し、母音を捨てる」となっている。
 
よって、これを今回のことに当てはめると「FRONT」は、「FRNT」となり、「REAR」は「RR」となる。
 
また、サブルールの1番に「原語の最初の数文字を残す。」というものもあり、メインルールで略したものを、更に2文字だけ残すというその他のルールと合わせると「FRONT」→「FRNT」→「FR」になり、「REAR」→「RR」→「RR」となるのである。
 
これだと納得できるが、これが正しいかどうかは不明。
 
 
※この「RR」について正しいことをご存知の方がいらっしゃれば教えていただきたいと思います。
 
※記事の中では2つのルールを合わせていますが、こういった方法があるとは限りません。
 また、メーカーの略語はここに書かれているような「一定の原則と慣習的方法」によるものである必要は無く、メーカー独自のルールで行っているのかもしれません。

キーOFFで作動する/マークⅡ④

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キーOFF後でもブロアファンが回ったり、オートライトが作動したりするマークⅡ。
 
IGスイッチOFFにも関わらず、数Vの電圧が「エレクトロニクスIG」ヒューズから供給されていた。
 
その電圧はヒューズの上流からではなく、「バックランプ」ヒューズの下流から供給されていた。
 
このヒューズに関係する各システムを調べると、怪しいのは「バックランプ」ヒューズとニュートラルスタートスイッチ間にあるJB No2A43コネクタ部である。
 
このコネクタで各システムに電源が分配されていた。
 
イメージ 1

イメージ 3

このコネクタ部で色々と調べると、ショートしている配線がエンジンハーネスにつながっていることが判明した。
(実は、ここでかなり苦労しているのだが、あまりにも複雑すぎるので省略。)
 
A43コネクタを点検しているところ。
 
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エンジンハーネスにつながっている配線で、「バックランプ」ヒューズに関係するのは意外だがチャージ(オルタネータ)である。
 
オルタネータであれば常時電源も来ており、内部不良によりオルタネータ側から電圧が回り込むことは充分に考えられる。

ここでやっと光が見えてみた。
 
オルタネータのコネクタを抜いて電圧が無くなれば、間違いないだろうと思いコネクタを抜いてみた・・・・



すると、予想に反して電圧は出ていた。
 

オルタでほぼ間違いないだろうと思っていたのに・・・・・


もう訳が分からない。
 
 
このA43コネクタとオルタネータ間は約80cmくらいの長さのワイヤーハーネスで、中には約50本くらいの配線が入っている。


 
この80cm間で、かつ配線同士の被覆が破れてでショートしているのだろうか?
 
とても面倒だが、ワイヤーハーネスのカバーを外し、テーピングもはいでみた。
 
ワイヤ-ハーネスをバラバラにしたところ。
イメージ 4

ショートしてる配線を単独でゆすったり引っ張ったりしたが、それでも電圧は発生。

 
色々と調べたが、どう考えてもA43コネクタとオルタネータ間でのショートとしか考えられない。
 
しかし、どう見てもショートしているとも思えない。
 
どうしたものかと考え、いよいよ最終手段という事で、A43コネクタとオルタネータのコネクタの中間くらいで電圧の発生している配線を切断した。
 
すると、電圧が出なくなった。
 
ということは、切断箇所からオルタネータのコネクタ間のたった40cmの間でショートしているという事になる。
 
しかし、どう見ても線間ショートとは思えない。
 
あと一歩というとこまで来ているのに原因が見つからない。
 
もう1回 つづく
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