速度計が動かずにABS、TRC、VSCランプが点灯するという平成10年式プログレ(GF-JCG11、2JZ)
ディーラーに修理に出してECU不良と判断されたようで、中古のECUに交換したのだがよくならないということで依頼された。
さっそく点検を開始。
まず、スキャンツールをつないでみたがABS&TRC&VSC・ECUとは通信不能だった。
他のシステムとは通信できたので、OBDコネクタやスキャンツールの問題ではない。
各ランプが点灯してスキャンツールが通信不能となると、ECU(ABS&TRC&VSC)系統の不具合が予想される。
まずは、ECUの電源とアースを調べたが問題なかった。
ECU系統の電源やアースを調べるときは、もう一つ調べないといけない大事な信号がある。
それは、過去の記事でも何度も出てきたVc電源である。
特にトヨタのD-4エンジンは燃圧センサーのショートを疑う必要がある。
さっそくこの車のVc端子の電圧を調べると0Vだった。
このエンジンはD-4ではないので、燃圧センサーはないのだが、Vc電源が供給されているマスターシリンダ圧力センサや他のセンサのコネクタを抜いてみた。
しかし、Vcは0Vのままだった。
もちろんアースとのショートも調べたがショートはなかった。
Vcはセンサー側のショートではなく、ECU内でのショートかオープンによる0Vのようである。
こうなるとECU自体の不良が考えられる。
ECU内のコンデンサーの液漏れがあれば断定できるのだが、液漏れはなかった。
しかし、液漏れがなくてもECU不良としか思えない。
デーラーでECU不良と判断するのも当たり前である。
この時点でECU不良の可能性は高いが、すでに中古とはいえ交換しており全く症状が変わらないのである。
このことが決断を鈍らせる。
中古では当てにならないので新品に交換するか。。。
念のため値段を調べると新品だと30万くらいするそうである。
(1つのECUでABS&TRC&VSCの制御の他にハイドロブースタ一の制御も行なっている)
となると簡単にECUを交換するわけにはいかない。
どうしたものか。。。
つづく