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Channel: 自動車整備士駆け込み寺 喝っ!
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リッチ異常/スカイライン②

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データーモニターでも排気ガステスターでもリッチと思えるスカイライン。
 
エアフロメーターは交換しても同じ。
水温センサーと燃圧は問題ない。
 
ただし、水温センサーと燃圧はデーターモニター上でのことであり、実際に正しいとは限らないが、なんとなく違うところに原因があると感じられた。
 
空燃比がリッチになる原因は、大きく分けて制御系と機械系に分けられるのではないかと思っているが、実は、原因がエアフロメーターではなかった時点で制御系ではなく機械系のトラブルと推測していた。
 
機械系とは燃料がエンジン内に漏れているのではないかということである。
 
漏れているというのは語弊があるかもしれないが、具体的にはプレッシャーレギュレータのダイヤフラムが破れてインマニにガソリンを吸っているかインジェクタから燃料が漏れているかである。
 
ただし、この車は筒内噴射なので高圧燃料ポンプからの漏れも可能性がある。
漏れといっても外部への漏れではなく、潤滑のオイルに漏れるということである。
 
しかし、この車にはプレッシャーレギュレータは無いタイプなので、プレッシャーレギュレータのダイヤフラムの破れは除外。
 
残る2つは排気ガステスタを使えば反応するはずである。
 
インジェクタからの漏れであればプラグホールで排気ガスを測定すれば反応するはずだし、高圧ポンプからの漏れであればブローバイガスに反応すると思われる。(インジェクタの漏れが長く続くとブローバイガスにも反応する)
 
 
オイルフィラーキャップを外して排気ガステスタでHCを測定すると、なんと驚きの30000ppmをオーバーした。
明らかに異常な数値を示した。
 
これだけの数値が出るということは高圧ポンプからの漏れの可能性が高いが、念のためインジェクタからの燃料漏れも調べることにした。
 
通常のガソリン車であれば、インジェクタはインマニに噴射するのでインテークバルブを開いている状態にしてプラグを外してHCを測定するのだが、この車は筒内噴射なのでプラグを外せば簡単に測定できる。
 
各シリンダのプラグホールでHCを測定するとせいぜい5000ppmであった。
 
通常であれば高い数値であるが、ブローバイガスの30000ppmを考えると、インジェクタの漏れとは思えない。
 
インジェクタから漏れていればもっと高いはず。
 
それに測定したままにしておくと徐々に下がっていくところをみると、インジェクタからの漏れとは思えなかった。
 
となると、高圧ポンプからの漏れが疑われる。
 
しかし、トヨタやスズキでは高圧ポンプからの漏れを数台経験したが日産では経験が無い。
でも、逆に考えればトヨタやスズキで漏れがあるということは日産でも起こりうるはず。
 
高圧ポンプからの漏れを経験したのはトヨタ車(プレミオ?)が初めてだったと思うが、かなり調べて悩んで最終的に高圧ポンプしかないということで交換したわけであるが、いまだに高圧ポンプからの燃料漏れと判断する確証はない。
 
その後、何台か同じようなトラブルを経験した。
 
今回もどうしようかと悩んだが、他に可能性が見当たらないのでユーザーの了解を得て交換することにした。
 
これで良くなればいいが・・・・
 
つづく

リッチ異常/スカイライン③

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高圧ポンプからの漏れと判断したスカイライン。
 
エンジンオイル内にもガソリン成分が混入していると思われるので高圧ポンプと同時にエンジンオイルも交換した。
交換後、しばらく走行し入庫時と同じようにオイルフィラーキャップを外して排気ガステスタでブローバイガスを測定すると、交換前は30000ppmを超えていたHCが、交換後は1500ppmまで下がっていた。(まだ少し高いような気がする。残っているエンジンオイル内にガソリン成分が若干残っている?)
 
O2センサーはフィードバックするようになり、補正値も100%前後になった。
 
高圧ポンプから漏れたガソリンがエンジンオイルに混じり、それがブローバイガスと一緒に吸入されていたようである
 
 
 
交換した高圧ポンプ
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原因が分かるかもしれないと思い分解してみた。
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意外とシンプルな斜板式。斜板(右)と3つのピストン(実際は90度右を向いている。よって、頭の部分が斜板により押される)
イメージ 3
 
 
 
上の3つのピストンの反対側とハウジング
 
中央部分から燃料を吸い込み、3つのピストンで圧縮され、黄色の丸で囲ったチェックバルブから吐出される。
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2つあるOリングのうち、外側のOリングから外に燃料が漏れるとエンジンオイルと燃料が混じるのだが、あまり悪いとは思えなかった。
 
漏れとは関係ないかもしれないが3つのピストンのうち1個が固着していた。
 
どこから漏れていたのだろうと考えていたら、重大なことに気が付いた。
気が付いたといより思い出した。
 
ポンプを分解するのに、まず3つのボルトを取るのだが、見た感じ硬そうなボルトだったので「パキッ」という感じで緩むのかと思ったがそうでもなかった。
 
2本目も同じようか感じだったのだが、3本目は全く力をいれずに緩んだのである。
 
そのときは「あれっ?緩めたボルトだったかな。」と思った程度で何も思わなかったが、今考えると本当に緩んでいたのではないかと思う。
 
それがガソリンが漏れた原因だったのではないだろうか。
 
今となってはわからないが、もし同じようなトラブルがあったら、まず増し締めすることをお勧めする。
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年末年始は田舎に帰ります。
コメントに関して返事が出来ないかもしれません。
 
そしてこれで年内の記事は最後になります。
 
今年も多くの方の訪問していただき有り難うございました。
 
新年の記事は6日以降になると思います。
それではみなさんよいお年をお迎えください。
 
 
 
 
 

謹賀新年

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明けましておめでとうございます。
 
年末の挨拶を頂いた方、また、記事にコメントを頂いた方に対して返事が遅くなり申し訳ありませんでした。
 
昨年は多くの方に訪問していただき、また、いろいろなコメントを有り難うございます。
今年も無理しない程度に頑張りたいと思います。
 
昨年の終わりくらいから気になっていたのですが、ブログのマイページを開くと「2日前の「訪問者ランキング」上位のためTポイントを差し上げます。 」なんてコメントがあります。
 
これもひとえに皆様方が私のブログに訪問されていただいたおかげです。
ありがとうございます。
記事を通して御礼申し上げます。
  
上位何人の人にポイントが付くのかわかりませんが、もしかしたらランキングに入っているのかと思い調べてみました。
 
ランキングには総合、訪問、コメント、ブログリンクの項目がありますが、私の場合は訪問者上位ということで「訪問」で調べてみました。
 
訪問も週間、月間、全体とありまして、全体では全然話になりませんが、週間ではなんと30位、月間では25位と自分でも驚きの順位でした。
 
月に4,5件の記事を書いている、それもほぼ整備士に限定されたマニアックなブログです。
それだけ最近はヤフーブログをやっている人が減ってきたのでしょうね。
 
 
一休さんが年始めの記事にかかれているように、最近、長期休止のブログ、アメブロ変更派が増えて来ています。
 
ネットの世界は時代と共に変化するので当然で、私もそろそろ止めようかとも考えたこともありますが、やはり他の人のトラブル記事を見ると面白いしためにもなります。
 
今回の一休さんの記事をみても参考になりますし、私の記事が同じように参考になるのであれば止めるわけにもいかないかとも思います。
 
続くかどうかわかりませんが、今年も一年よろしくお願いします。
 
 

P1222(吸気絞り制御系)/タウンエース

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エンジン始動後にチェックランプが点灯し、エンジンの吹き上がりが悪くなるという平成16年式タウンエース(CM75、3C-E)
 
正月早々のトラブル車が他工場から持ち込まれた。
どうも昨年からやっているようで、部品を交換をしたがよくならなかったようである。
 
といっても後輩が担当した事例。(^^)
 
調べるとダイアグコードはP1222(吸気絞り制御系)を表示。
 
当然、吸気絞り装置が怪しいのだが、依頼された工場で電子制御式吸気絞り機構は新品にASSY交換されていた。
 
この電子制御式吸気絞り機構とは、ガソリン車でいうところの電子制御式スロットルバルブに相当するもので、下の図のようにスロットルボデー、吸気絞り弁、吸気絞り弁駆動用ステップモーター、全開位置検出スイッチが一体となっている。
 
イメージ 1
Cエンジンはジーゼルエンジンなのでスロットルバルブは不要なのだが、なんでこんなものが必要かというと、それはEGRをさせるためである。
 
ジーゼルエンジンにはスロットルバルブが不要だが、スロットルバルブがないとインマニ負圧がほぼゼロである。
 
そのためEGRをさせるのが難しいので、ジーゼルエンジンでもわざわざ吸気系統に絞り弁(スロットルバルブみたいなもの)で付けて負圧を発生させているのである。
 
この吸気絞り弁の開度を細かく制御することにより、全使用域にわたって最適なEGR量を実現させている。
 
また、エンジン停止時には全閉させ、エンジン停止時の振動を低減させる役目も兼ねている。
 
話を本題に戻そう。
 
ダイアグコードでP1222(吸気絞り制御系)を表示した。
 
このコードの検出条件等を確認すると、「エンジン暖気後、吸気絞りモーター回路の短絡または断線」となっている。
 
 
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吸気絞りモーターはガソリン車のISCVに使われているステップモーターとほぼ同じものである。
 
P1222を表示したということは、このモーターの不良、モーター~ECU間の不良、ECU不良の3つしか考えられない。
 
そのうちモーターは新品に交換済み。
 
モーター~ECU間の配線は当社で調べたが問題ない。
 
残るはECUだが、この年式のECU不良にはお目にかかっていない。
 
もう一度修理書を確認すると、このコードの点検部位に、ワイヤーハーネス、吸気絞りモーター、ECUのほかにスロットル全開スイッチという文言があった。
 
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全開スイッチ?
 
異常検出条件である「エンジン暖気後、吸気絞りモーター回路の短絡または断線」とは関係がなさそうだが、念のため点検することにした。
 
この全開スイッチはECUからの電圧を全開スイッチでアースするタイプである。
 
スイッチ部で電圧を測定すると、吸気絞り弁が閉じている状態でも電圧は0Vのままだった。(本来は全開でスイッチON=0Vになる)
 
スイッチのコネクタを抜いても0Vなので配線の不良が考えられる。
配線を調べると、見た目での断線はなかったので、配線の被服に爪を立てながら断芯がないが調べると、コネクタから1cmほどのところで引っかかりを感じた。
 
被服をむいてみると銅線のみが切れていたようである。
 
配線を修理すると正常になったようである。
 
吸気絞り弁を全開にさせるようにモーターに信号を出しても、この全開スイッチがONにならないので、整合性がとれずに異常検出したものと思われる。
 
ということは、修理書にある「エンジン暖気後、吸気絞りモーター回路の短絡または断線」のほかに、「全開信号出力時に全開スイッチがOFF」をいう項目を追加するべきである。
 
トヨタに渇っ!
 
検証はしていないが、全開以外の信号出力時に全開スイッチがON信号を出したときにもこのコードを表示する可能性かもしれない。
 
 
 
 

ストレッチベルト

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知り合いから平成24年式ミライース(LA300S、KF)のエアコンベルトはどうやって外すのかという問い合わせ。
 
どうみてもベルト調整用のアイドラがないとのこと。
 
本当に無いのであればストレッチベルトではないかと言うと「ストレッチベルト?何それ?」という返事。
 
「ストレッチベルト」 
 
これから増えるかも。。
 
 
知らない人はネットで調べてくださいね。(^^)

ストレッチベルト②

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ネットで「ストレッチベルト」と検索してもあまり詳しくかかれていませんね。
 
私も詳しくは知らないのですが、少し調べてみました。
 
ストレッチとはそもそもストレッチ運動というふうに、伸ばすとか伸びるという意味があると思います。
 
通常、車に使われているVリブドベルトは基本的には伸びません。
しかし、このストレッチベルトは通常のベルと違い伸びます。
 
通常のVリブドベルトはテンショナーなどによりベルトの張りを調整する必要がありますが、ストレッチベルトはその調整が全く必要ないベルト(張力自律調整型ベルト)なのです。
 
ベルトの弾性によってアイドラーは不要となりコストや重量を低減し、騒音レベルを下げることにもなります。
 
また、手間のかかる張り調整無しで、狙いの張力が設定できたり、ベルトが摩耗しても必要な張力を維持できるなどのメリットがあります。
 
さらに振動の吸収や安定的な張力が与えられ、伝動装置やベルトの寿命が改善されるなど、さまざまな利点がもたらされます。
 
ただし、ベルト自体の価格は少し高いようです。
  
国産では平成17年のプレマシーが始めて採用されたのかもしれません。(定かではありません)
 
その後、ビアンテや他の車種にも採用され、スバルでは平成19年のインプレッサーで使われており、フォレスタ、レガシーと順次採用されています。
 
それが最近ではダイハツでも採用されているようです。
(どういうわけかコンプレッサーが多い)
 
そのストレッチベルト。メーカーによって違いますが、ダイハツやマツダは外すSSTがありますが、スバルは切って外すように修理書には書いています。
 
ベルトの再使用が禁止かどうかは不明です。
 
ダイハツの修理書では、「他の車両で使用したベルトは再使用しない」とはなっていました。
組み付けるときもSSTが必要で、SSTを使えば簡単に組みつけられるようです。
 
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ストレッチベルトが出始めた頃は、純正のベルトにSSTが付いてきましたが、現在は付属していないと書いている人がいました。
 
交換要領をアップしたブログがありましたので、興味のある方はご覧ください。
 
これからこのタイプのベルトが増える可能性がありますね。
そのうち、SSTが必要になってくるかもしれません。
 
SSTは「ストレッチベルトリムーバー」で検索すればヒットすると思います。

メインリレーチャタリング/ムーブ

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走行中にエンストしたり始動不能になることがあるという平成16年式ムーブ(LA-L150S、EF)
不具合発生時、前の方でブザーみたいな音がするという重大なヒントを得ることができた。
 
ブザーみたいな音はリレーのチャタリング音の可能性がある。
仮にそうだとすると、一般的にはアース不良が疑われる。
 
アイドリング状態でリレー&ヒューズボックス部分の配線をゆすったりしていると不具合が発生した。
 
そのときは、エンジン警告灯が不灯、火花が飛ばない、インジェクタも作動していないことが判明。
 
要はエンジンのECUが作動していない状態である。
そこうしているとブザーのような音がしだした。
調べるとEFIメーンリレーから音が出ていた。
やはりチャタリングしているようだった。
 
こうなると、ECUのアース不良が疑われる。
 
通常インマニやシリンダヘッドにアースポイントがあるので調べると、少し引っ張っただけでアース線が2本とも切れてしまった。
(ボケボケですみません)
 
エンジンのロールによって金属疲労したのであろうか。。
 
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始動不能/サニー

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始動不能のサニー(TA‐FB15、QG15)が同業者から持ち込まれた。
 
持ってきた車をクランキングすると、よくこんなに遅く回れるなというくらいクランキングスピードが遅い。
 
依頼者も気になったらしく、バッテリは新品に交換してスタータは外して単体で回したようだが問題なかったということである。
 
 
バッテリが新品でクランキングスピードがこんなに遅いということは、エンジン側のフリクションが大きすぎる可能性がある。
 
こんなにクランキングスピードが遅いのであればいくら新品のバッテリとはいえ電圧が落ちているはず。
 
クランキング時のバッテリ電圧を測定すると7.8V。
 
これじゃECUが作動せずに始動できない可能性がある。
 
本当に負荷が大きいのかを調べるため、スタータに流れる電流を点検した。
 
すると、驚きの450A。
 
特に基準値があるわけではないが、大体安定したクランキング状態で150A以下じゃないといけないと思っている。(エンジンの種類、排気量、バッテリ電圧、補機類の種類にもよって異なる)
 
それが450Aも流れていた。。
 
これだけの電流が流れる原因は、スタータの不良、エンジン自体や補機類の負荷が大きいという可能性がある。
 
まず、クランクシャフトをレンチで回してみた。これで重たければ、補機類のベルトを1本ずつ外していこうと思っていたが、予想に反して全く重たくなかった。
 
スタータ自体の不良かもしれないと思い、プラグを外した状態で電流を測定してみた。
 
すると150Aの電流が流れていた。
 
トヨタではスタータ単体での無負荷テストでは、普通型で50A、リダクション型で90A以下となっている。
 
ただし、この数値は限度であり、実際はこの数値の70%前後じゃないかと思われるので、いくらクランクシャフト類の負荷があろうが150Aは流れすぎではないかと思われる。
 
つまりスタータの不良ということになる。
 
スタータを外して分解してみると、軸受けメタルが摩耗しており、アーマチュアがコアに接触していた。
 
これが原因かどうかはわからないが、スタータが悪いのは間違いないないので交換した。
 
スタータモータを交換すると一発で始動。
 
こんなのは初めての経験。

減速時、アイドル回転下がりすぎ/LS460

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減速時にエンジン回転が下がりすぎることがあるという平成18年式レクサスLS460(DBA-USF40、1UR)
 
本当はこの車は整備してはいけない車である。(^^)
 
試乗して回ると、確かにエンジン回転が低すぎると思うことがあった。
データーモニタで各部の信号を調べていると、あることに気が付いた。
 
それは、アイドリング状態にしておくと、アイドル回転が500~700回転の間で周期的に変化していることである。
 
それもほぼ一定周期で変化している。
 
この周期と減速のタイミングが重なると、かなり回転が下がるのではないかと思えた。
 
周期的な変化なので、この周期と同期するような信号がないかと調べると、電気負荷信号がほぼ同期していることがわかった。
 
 
電気負荷信号は、エンジン回転が下がる前にOFFになり、回転が上がる前にONになっていた。
 
この電気負荷信号とは何だろうと思い使っている電気負荷を調べると、シートヒーターがONになっていることに気が付いた。
 
シートヒーターのスイッチをOFFにすると、電気負荷信号はOFFとなりアイドル回転は500回転で安定した。
 
試乗すると、減速時でも回転が下がりすぎることはなくなった。
 
シートヒ-ターをONにするとこういった制御が働くのが正常かどうかはわからなかったが、レクサスともあろう車がこれが正常とは思えない。
 
デーラーの知り合いに相談すると、シートヒーターシステムに不具合がある可能性があるが、デーラーじゃなければ判断ができないとのこと。
結局、レクサス店に持ってもらうことにした。
 
後日、確認するとやはりシステムの不具合で部品交換をしたようだが、詳しいことは分からないままだった。
 

燃圧計(トヨタ クイックコネクタ式完成品①)

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先日、ブログ仲間から貴重な資料を頂きました。有難うございます。
 
そのブログ仲間も知り合いを通じてもらったようです。
 
その知り合いの方は私のブログを見ているようで、私のことを知っているブログ仲間を通じてデーターを私に渡してほしいとのことでした。
 
私はその知り合いの人とは面識はありません。
ただ、私の記事を見ているようですがコメントももらったことはないのかもしれません。
 
どなたなのかわかりませんので、この場をお借りしてお礼申し上げます。
貴重なデーターを有難うございました。
 
データーはかなりの量で全ては見ていませんが、本来、外部に出してはいけないと物だろうと思われるものもありました。とてもありがたいことです。
これも日ごろ記事を書いているのでここまでのデーターをくれたのかなと、勝手に思っています。(^^)
 
今後もお役に立てる記事を書いていこうと思います。
 
ということで、久々のテスター記事です。
 
以前、燃圧計(トヨタクイックコネクタ式用)で紹介した燃圧計ですが、紹介した時は完成品ではありませんでした。
 
その後、すぐに作ったのですが、それが次の写真です。
 
 
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完成後、大変活躍していましたが、ある車に使用しているとき問題が発生しました。
 
つづく
 
※この燃圧計はトヨタ以外でも日産、スズキ、ダイハツ、ホンダ(軽自動車の一部は除く)車にも使えます。

燃圧計(トヨタクイックコネクタ式完成品②)

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トヨタのクイックコネクタ式の燃圧計を作り大変活躍していましたが、ある車に使用しているとき問題が発生しました。
 
何の車だったか忘れましたが、2JZ-FSEエンジン(D-4エンジン)やトヨタの初期のクイックコネクタ式の燃料パイプは、エンジン側にクイックコネクタがないのです。
 
どこにあるかというと燃料タンクから50cmくらい出たところにあります。(燃料タンクの下)
 
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エンジン側には従来からあるユニオン式の燃圧計がセットできるのですがアクセスが難しい箇所にありました。
 
よって、燃料タンクのところにあるクイックコネクタに燃圧計をセットするほうが簡単なのですが問題があります。
 
燃圧計をセットする時はクイックコネクタは1箇所なのでそうでもないのですが、燃圧計を外すときには2箇所のクイックコネクタを外さないといけません。
 
その間かなり燃料が出てガソリンをかぶってしまうのです。
 
手にガソリンがかかるだけならまだいいのですが、この場所で作業するには車の下から上を向いて作業を行しないといけないのです。
 
よってガソリンが手を伝わって体に伝わってくるので大変なことになってしまいます。
 
また、走行しながらの燃圧測定ができないという欠点もあります。
 
なにかいい方法はないものかと思っていたのですが、ある時いい考えが浮かびました。
 
実は燃料タンク上部の出口のパイプ部もクイックカプラになっています。
とは言っても燃圧計をセットするカプラとは形状が違います。
 
イメージ 2
 
そこに燃圧計がセットできれば、ガソリンまみれになったり、走行しながら燃圧の測定ができないと言う2つの問題が解決できると思い自作しようと考えました。
 
ある時、他工場からのトラブル車の依頼で、その工場が間違った診断をして中古品のポンプASSYが余っていました。
おまけに解体屋さんがパイプを切って外していましたのでパイプ側もついていたのです。
聞くと、それらの部品はいらないというのです。
 
これを見たときに、燃圧計がセットできるアダプタができるのではないかと思ったのです。
 
中古の燃料ポンプASSYからクイックコネクタ部を切り取りました。
 
うまい具合に、その切り取った下側が燃料ポンプにつながる燃料ホース用のパイプになっていましたので、市販の燃料ホースが綺麗に付きます。
 
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また、そのクイックコネクタ部のパイプ側のコネクタもチューブを切り取るとホースが綺麗に入る構造になっていました。
 
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これらを3ウェイに付けただけの簡単なものですが、トヨタクイックコネクタ用燃料ポンプバージョンの完成です。
幸い圧力計に使えるメータと3ウェイがありましたので製作費は実質0円です。(^^)v
 
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トヨタの燃料ポンプはリヤシートの下にサービスホールがあるので取り付けは簡単です。
 
これでガソリンをかぶることも無くなり、おまけに走行中でも燃圧で測定できるようになりました。
 

アイドル不調/ブレビス

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アイドル不調の平成15年式ブレビス(TA-JCG10、1JZ-FSE)
 
症状を確認すると、始動直後からアイドル不調だが、数秒後にチェックエンジンランプが点灯。
 
すると、それまでのアイドル不調に輪をかけて不調になった。
 
始動直後は1気筒の失火でランプ点灯後は複数気筒が失火しているという感じである。
 
ダイアグノーシスを点検するとコードP1215(EDU異常)を表示。
 
この車はD-4エンジンであり、インジェクタは12Vで駆動ではなく高電圧で駆動している。
その駆動するユニットがEDU(インジェクタドライバー)である。
 
コードP1215(EDU異常)は一般的に考えるとEDU不良だが、トラブルコード名だけでその部品を交換するのは危険である。
どういった異常検出をしているかを理解しないといけない。
 
調べるとこのコードの場合は、異常状態は「インジェクタドライバ通信回路の短絡、断線」(赤線)となっているが、回路の説明のところには「インジェクタドライバの動作は常時エンジン制御ECUが監視し、ドライバ系統およびインジェクタに異常が起きた場合は、該当気筒の噴射制御の停止およびインジェクタリレーの通電カットを実施し、エンジンコントロールコンピュータよりチェックランプを点灯させる。」(黄色線)となっている。
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また、このコードが出た場合の点検箇所は、ハーネス、コネクタ、インジェクタドライバ(EDU)、そしてエンジンECUとなっている。
 
ここで気をつけなければいけないのがインジェクタである。
 
回路の説明及び過去の経験から、インジェクタが断線していてもこのコードを出すので注意が必要である。
(修理書の点検箇所にインジェクタがないが点検する必要はある。もしかして「ハーネス」にインジェクタは含むの?)
 
また、回路を見ると、エンジンECUからEDUに駆動信号を出力してEDUがインジェクタを駆動する。
 
そして、駆動したという確認信号をEDUからエンジンECUINJf端子に入力をしているようだった。
 
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ダイアグコードP1215の異常検出の仕組み、インジェクタドライブ回路がわかったところで診断を開始。
 
つづく
 
 

アイドル不調/ブレビス②

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まず、チェックランプ点灯後、ミスしているシリンダを特定するためにパワーバランステストを行うと、3番と4番シリンダがミスしていることがわかった。
 
2つシリンダがミスしているので、それぞれのインジェクタの共通である電源(COM3端子)の不良の可能性がある。
 
しかし、このシステムは1つのインジェクタ系統に異常があると正常なほうも停止させるようになっているのである。
 
以前、「チェックランプ点灯(P1215)/クラウン」という記事を書いたが、その時も2つのシリンダがミスしていたのだが、始動直後は1つのシリンダがミスしていた。
 
結局、その時はEDU不良だった。
 
まずはインジェクタの点検を行った。
結果は6本とも約3,2Ωと問題なかった。
 
次に各信号をオシロで調べることにした。
 
イメージ 4
 
まずは3番のインジェクタ(INJ#3)と駆動確認信号を調べた。
 
すると、3番シリンダは正常だったが4番シリンダと思われる駆動確認信号がなかった。
 
 
駆動確認信号と3番シリンダの駆動指示信号
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3番シリンダは、始動直後は駆動信号も確認信号も出ており実際にはミスしていなかった。
 
しかし、駆動確認信号は4番と思われる信号部分が欠けていることが推察された。
この時点では1気筒(4番)だけがミスしていた。
 
 次に4番のインジェクタ(INJ#4)の波形と、駆動確認信号を調べた。
 
 
駆動確認信号と4番シリンダの駆動指示信号
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4番シリンダは指示信号も確認信号も出力されていなかった。
そして3番シリンダは少しすると、フェイルセーフが働いて駆動指示信号が出力されなくなってしまった。
 
 
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3
番、4番共に指示信号も確認信号もでなくなった。つまり、2気筒がミス。
 
エンジンECUからの駆動信号であるIJt#4端子が正常であればEDUの不良なので調べると、予想に反してエンジンECUからのIJt#4信号が入力されていなかった。
 
エンジンECUからIJt#4#40)信号が出力されているのかと思い、ECU#4端子の波形を調べた。 
 
するとエンジンECUからIJt#4#40)信号が出ていないことが確認された。
 
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IJt#4端子とアース間での短絡を点検したが問題なかった。
 
つまりエンジンECUの不良ということである。
 
念のためクランク角センサとカム角センサの異常がないかを調べたが問題なかった。
 
まさかとは思ったが、エンジンECUの不良であった。
 
イモビの関係があったので新品のECUと交換し完治した。

オートライト消えず/アルファード

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キーをOFFにしてドアを閉めてもオートライトが消灯しないという平成20年式アルファード(ANH20W)
 
同業者からの電話相談だったので、オートライトの消灯条件はイグニッションスイッチとカーテシスイッチなので、ユニット部で確認する必要があると説明しておいたのだが、当方で調べて欲しいと車を持ってきた。
 
ま、調べやしないだろうとは思っていたので想定内である。(^^)
 
運転席ドアの開閉でルームランプの点灯・消灯くらいは調べているだろうとは思ったが、念のため調べるとドアをあけても点灯しない。
 
ルームランプスイッチはDOOR位置になっている。
 
まずはカーテシスイッチ部で調べようとカーテシスイッチを見ると、なんと取り付けボルトがなかった。
 
事故修理や他の作業をしたのかと聞いたが何もしていないはず。。。という生返事。
 
ボルトを取り付けてよくなったことは言うまでもない。
 
いろいろな意味でお粗末だよな・・・・
 
 

始動不能/ノア

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エンジン始動不能の平成15年式ノア(AZR60G、1AZ-FSE)
 
キーONにすると電動ファンがMAXで回り始めた。
 
DTCを確認すると、P0110(吸気温センサー系統)とP0115(水温センサー系統)や他にも多数のコードを記憶していた。
 
データーモニターで水温を調べると-40℃の表示。
 
これでは電動ファンが回るはずである。
 
水温センサーと吸気温センサーの電圧をセンサー部で測定すると共に0V。
コネクタを外して測定しても0V。
 
また、他のセンサーの数値も明らかにおかしい。
 
こうなるとECUが怪しいが、このエンジンはD-4エンジンなので例のところを調べる必要がある。
 
ECUのコネクタを外してコネクタのVc端子とボデーアース間の抵抗を調べると1.3Ωしかない。
 
やはりVc系統がショートしているようである。
 
ピンときた方もいるだろうが、例の所というのは燃圧センサーである。
 
このVc電源は燃圧センサーの他には、バキュームセンサー、ブレーキブーストセンサー、スロットルセンサー、アクセルポジションセンサーの電源にもなっていた。
 
燃圧センサーのコネクタを外すのは容易ではないので、その他の4つセンサーのコネクタを外してみたが、やはりショートは続いていた。
 
これらの配線のショートの可能性もあるが、1.3Ωという抵抗と過去の事例から燃圧センサー自体のショートの可能性が高い。
 
 
 
燃圧センサーのコネクタを外すとショートはなくなった。
  
過去にあった「始動不能の平成18年式レクサスLS460」は1秒ほどクランキングできるがその後はできない。その後はスキャンツールとの通信が出来なくなるといったもの。
また、「始動不能の平成13年式マークⅡ」ではスキャンツールの通信は出来るが始動できないといったものだった。
 
記事以外にもVcショートはあったのだが、このVcショートは様々な症状をだすようだ。
古い車だとECUが作動しなかったのでスキャンツールの通信ができなかったが、平成の二桁くらいになると、センサーのVc電源とECUを作動させるVc電源はどうも別のようで、スキャンツールの通信はできるが始動ができない車が多いようだ。(D-4エンジンに限ってかもしれない)

アイドル不調/セルシオ

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アイドル不調及びチェックランプが点灯しダイアグコードP1330を表示するというセルシオ(UFC31、3UZ)
知り合いの工場からの依頼。
 
パワーバランステストで7番シリンダのミスは確認済み。
IGコイルやプラグを他のシリンダと入れ替えても7番がミスするとのこと。
 
アイドル不調時、7番シリンダの火花が飛んでいるかと聞くと「飛んでいる」とのこと。
インジェクタの作動音はあるのかと聞くと「ある」とのこと。
 
それだとエンジン本体の不良ということになるが、人が点検したことなど当てにならない。
 
自分で調べ直すことにした。
 
まずはダイアグノーシスである。
依頼者が言うようにコードP1330を表示した。
消去後も同じである。
 
コードP1330は「プラグ クスブリ」というコードである。
 
このコードは点火系異常に表示するコードだが、はじめてこの「プラグ クスブリ」というコード見たときには、なんでこんな表示なのかと不思議に思ったものである。
 
使っていた診断機メーカーは、自動車メーカーのデーターを使っている数少ない診断機メーカーの1つである。
 
その診断機メーカーに「このコードの表示はおかしいのではないか?」とメールを出したが、返事は「自動車メーカーから出されたデーター通りなので問題ない」との回答。
(自動車メーカーに気を使って変えられないのかも?)
 
本当にプラグのクスブリをみているのか?
 
答えはNOである。
 
修理書では、異常状態を「IGT信号が出力されているにもかかわらずIGF信号が入力されない」というふうになっている。
つまつ、トヨタの独自のコードでいうところのコード14(点火系)なのである。
 
このことをわかった上で調べれば問題ないので、まずは点火系のIGf信号を調べることにした。
 
オシロのプローブをセットしようと7番シリンダのIGコイルに触ると、エンジンの調子がよくなったり悪くなったりする。
 
よく見ると、ハーネス途中に配線を切りつないだ形跡があった。
テーピングを取ると、配線のつないでいる部分のハンダが取れていた。
 
左バンクの4つのコイルが同じように切りついだ跡があったので残りも調べると、3個中2個のコイルで同じようにハンダが取れかかっていた。
 
中古車で前歴がわからないので、なぜこんなことをしたのか分からないが、ハンダのつけ方がお粗末過ぎたようだ。

セレクトショック大/クラウン

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走行レンジにシフトした時のセレクトショックが大きいという平成5年式クラウン(JZS141)。
 
AT車でセレクトショックが大きい場合の原因はライン圧の高過ぎが一般的である。
 
警告灯は点灯していないのでダイアグノーシスに異常コードはないだろうと思ったが、念のため調べてみた。
 
するとコード77(ライン圧用ソレノイド)を表示。
調べると、確かに異常コードを記憶するようになっていたが警告灯は点灯しないようになっていた。
 
ということで、まずはライン圧ソレノイドの単体点検を行った。
 
測定すると約5Ωと問題なかった。
 
次にこのライン圧ソレノイドの信号を調べると、キーをONにした一瞬だけ電圧が発生したが、その後は0Vのままだった。
 
エンジンを始動しても走行しても0Vのまま。
 
ライン圧ソレノイドに通電がないということは最大圧力になるので、走行レンジにシフトしたときのショックが大きくなって当然である。
 
ライン圧ソレノイド自体は正常にも関わらず間違って異常と判断したということはECU不良ということになる。
 
 
カバーを明けて内部を調べてみると、4個のコンデンサーからの液漏れが見つかった。
 
イメージ 1
 
以前、まさみさんからコンデンサーの液漏れは臭いで分かると聞いたことがあったので調べてみると。
 
上の写真の左上の赤丸と黄丸は変な臭いがした。
 
 
赤丸のコンデンサー
イメージ 2
 
黄丸のコンデンサー
イメージ 3
 
これがコンデンサーの臭いかどうかは分からないが、多分コンデンサーの電解液の臭いと思われた。
ただし、かなり鼻を近づけないと分からない。
 
しかし、右下の緑丸のコンダンサー部分は、写真では分かりにくいが漏れてから時間がたったのではないかと思われるが、乾いたようにも見えるせいか臭いは感じなかった。
 
緑丸のコンデンサー
イメージ 4
 
漏れの量や漏れた時期にもよるが、臭いでも漏れのチェックは可能のようだが、カバーを開けて臭わないとわからないようである。
もしかしたら嗅覚に敏感な人はカバーを開けなくてもわかるかもしれない。

減速時ショック大/マークX パートⅡ

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減速時にショックがあるという平成17年式マークX(GRS120)
 
みなさんはこの事例を覚えているだろうか?http://blogs.yahoo.co.jp/itakame3/64147396.html
 
実は同じ事例の車が入庫してこないかと期待していたのだがやっと入ってきた。
 
前回の時は、ECU交換でよくなったのだが、ECUのどこがどう悪いのか?
どうやってECU不良と判断すればよいのか?ということがわからないままだった。
 
しかし、その後、いろいろと調べてわかったことがあったので検証してみたいと思っていたのである。
 
症状を確認すると、減速時、D2からD1にシフトダウンするときに「ガツン」とかなりのショックがある。
 
D3からD2になるときにも同様にショックがあるがD1の時ほどではないというもの。
 
まさしく前回と全く同じである。
 
前回の記事の最後に信号に違いがあるとすれば、SL2信号のデューティ比が大きく(ON時間が長く)なっていると思われる。
(正常な時は、ON時が1msだが、これが2ms以上の場合はECU不良と判断。)」と書いている。
 
これが本当かどうかを検証したいと思っていたのである。
 
暖気後のアイドル状態で、SL2+とSL2-の波形をオシロで測定してみた。
 
すると、ON時間が約2msと記事のとおりの数値になった。
 
不具合がでる波形
イメージ 1
 
修理書にある正常時の波形。
イメージ 2
 
この信号はON時間が長いほどブレーキ圧が高くなるのでショックが大きくなるのではないかと思う。
もしくは、圧力が高くなるのでブレーキが作用する時間が早くなり、他のクラッチなどとのタイミングがずれるのかもしれない。
 
ショックが出るメカニズムは定かではないが、マークX及びクラウン(GRS180)でこの不具合が出た場合はECU不良の可能性が高いのだが、オシロでSL2+とSL2-の波形を測ればほぼ間違いないと思われる。
 
ECU交換後の波形も測定したかったのだが、交換はイモビの関係でデーラーに持っていくことになった。
 
正常な車の波形が修理書どおりに1msなのかを確認したかったのだが、ユーザーの都合でその後の測定ができなくなってしまったのが悔やまれる。
 
違う不具合で入庫してきたときに検証してみたいと思う。
 
※もっと簡単な判断方法があるのですが、都合により公開できません。
  いつもコメントを頂いている方で、同不具合が入った場合は内緒でコメントしてく  ださい。
 

異物

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エンジン始動不能の平成9年式クラウン(JZS155、2JZ)
 
ダイアグコード14(点火系統)を表示するということで電話相談を受けた。
 
通常、コード14はイグナイタ系統の不良だがオシロスコープがないと、原因がイグナイタ、配線、ECUのどれなのかの断定が難しい。
 
ただこの年式のトヨタの場合、イグナイタよりECUの方が怪しいのでECUを持ってきてもらうことにした。
 
持ってきたECUを調べたがコンデンサーからの液漏れは見当たらなかったが、代わりに珍しいものを見つけた。
 
イメージ 1
 
 取ってみると毛のようにも見えるが、燃やすと一気に燃えてしまったので毛ではなかったようである。
 
イメージ 3
 
まさか新品の時からなのかと思ったが、組み上げる時にカバーを見ると、どうもリビルト品のような気がする。
 
イメージ 2
 
 おまけにカバーに交換した日付と思われる年月日が書かれていたので、依頼者に見せると「自分の字に似ている。」とのこと。
 
「そういえば4,5年前にECUを交換したようなきがする・・・」と。
 
見た限りでは、異物はコーティングに埋もれていた。
ただ、新品の時からあったとは思えない。
だとするとリビルト品作成時に混入したものだろうか?
 
イメージ 4
 
リビルト品ってコーティングまでし直すのだろうか?
 
 
 
ちなみに原因はイグナイタだった。

ファーストアイドル効かない/バネット

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冷機時のファーストアイドル回転が低いという平成13年式バネット(SK82VN、F8)
同業者からの依頼だが、ISCVと水温センサーは交換済み。
 
症状からまずはISCVの点検から始めようと思ったが、今では珍しいリニアソレノイドタイプのISCVが使われていた。
 
このタイプのISCVは、流量制御量が少ないのでエアバルブまたはエアレギュレータが使われているのが一般的である。
ただ、この年式でエアバルブやエアレギュレータを見たことがない。
 
症状からはエアバルブやエアレギュレータが怪しいのでエンジンルームを調べたがそれらしきものが見当たらない。
 
資料で調べてみたがやはり使ってないようだった。
 
ということはISCVで全てのアイドル回転制御を行っているということになる。
(かなり大きなホースを使っているので、リニアソレノイドタイプでも十分な流量があるのかもしれない。)
 
ということで、ISCVを調べるとことにした。
 
アイドル回転中にISCVのプラス側とマイナス側の電圧を点検すると、10V~11Vで変化していた。
 
これはどう考えてもおかしい。
 
通常、電源側はバッテリ電圧でアース側はかなり小さいはず。
 
それに電源側がかなり変化するとこをみると、電源側に電圧降下が発生しているのではないかと思われる。
 
試しにマイナス側をアースしてみたがアイドル回転は全く変化しない。
 
通常であればバイパス通路が全開になるので回転が高くなるはずである。
 
そのときのプラス側の電圧を調べると、やはり0Vだった。
 
オシロスコープで波形を調べると、とても変な波形が現れた。
 
上が+側、下が-側端子。
イメージ 1
 
 
プラス側とマイナス側が全く同じ波形なのである。
 
これではISCVが動くはずがない。
 
電源がどこから供給されているのか調べると、意外にもECUから供給されていることがわかった。
 
ISCVの電源側が12Vで間違いないだろうかとECUの端子電圧も調べると、これまた意外にも電源側もデューティ制御していることがわかった。(あまり意味がないような気がするが・・・・・)
 
ECU~ISCV間の配線の断線・短絡を調べたが特に問題はなかった。
どうみてもECU不良である。
 
念のためコンデンサーの液漏れを調べたが問題なかった。
 
ということでECUを交換してよくなった。
 
↓交換後の正常な波形
 
イメージ 2
 
+側が14V、-側が0Vの時がON状態。
OFF時は+側が8V、-側が10Vとおかしな電圧である。
 
これって電源側もデューティ制御する必要があるの?
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