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Channel: 自動車整備士駆け込み寺 喝っ!
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始動不能/サンバ�

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ローターからのリークが確認できたので部品を交換。
不具合はなくなった。
 
 
 
その後、月に一回開催される勉強会にこの部品を持っていき、トラブル事例として若い整備士に診断をしてもらうことにした。
 
メンバーの中で最も若い方の二人(29歳と30歳)が挑戦。
 
まずはプラグを外しての火花点検を行った。
火花が飛んでいないことを確認。
 
次に一人が燃圧の確認をしようと燃圧計を探そうとしたら、もう一人が「パーツクリーナを吸わせてみましょう」と提案。
パーツクリーナを吸わせながらクランキングしたが爆発は無し。
 
点火系と判断したのか、サーキットテスタでIGコイル関係の点検を始めた。
 
IGコイル系の点検を行っても悪い個所を発見できない様子だった。
それを見かねたのか、60歳すぎのベテラン整備士が「センターコードで火花点検をしなくてもよいのか?」とアドバイスを行った。
 
もちろんこのベテラン整備士は原因がローターにあることは知らない。
 
 
若い二人は言われたとおりにセンターコードで火花テストを行うと火花は飛んだ。
 
「ディスビの不良ですかね?」と若手。
 
 
 
そこで私が「ディスビのどこが悪いのかわかる?」と聞いたがはっきりした返事はなかった。
 
するとベテラン整備士が「ディスキャップを外して、ローターに火花が飛ばないかを調べればいいんだよ。」と一言。
 
若手は言われたとおりにテストを行うとローターに火花が飛んだ。
 
 
この時の若手とベテラン整備士のやり取りを聞いていて、はやりベテランの経験は大事だなと感じた。
 
若手と言っても整備を10年くらいは行っており、本来であればバリバリ働かないといけない年齢であるが、今回のトラブルシュートを見ていて、あまり見かけなくなったディスビ付の点火システムとはいえあまりにもお粗末すぎた。
 
これは、若者二人のせいではなく、その工場の事業主や先輩の整備士、広くは若者を育てなければいけない我々ベテラン整備士の責任でもある。
 
それで今回の事例の中で、「ディスビ付の車が無くなるので必要ないのかもしれないが、こういった知識を継承する必要はないのであろうか。。」と問いかけた次第である。
 
 
 
ところで、なぜ、ローターに火花が飛んだらいけないのか?という内緒さんからの質問があったので簡単に説明。
 
ローターに飛んだ火花はどうなったのかというと、ローターからディスビのシャフトを通ってシリンダヘッドに流れたということです。
本来、ローターの樹脂部は不導体なのでディスビのシャフトに電気は流れないので、火花は飛ばないはずです。
 
 
ということは、本来、火花は、IGコイルからセンターコード、ディスビのセンターピース、ローター、ディスビのセグメント、プラグコード、プラグ、シリンダヘッドと飛びますが、今回のようにセンターコードからローターに火花が飛ぶということ IGコイルからセンターコード、ディスビのセンターピース、ローター、ディスビシャフト、シリンダヘッドに流れ、プラグコード及びプラグには火花が飛ばないということです。

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吹き上がり不良

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多忙なのと風邪のためすっかり放置してしまいました。<m(__)m>
また、ぼちぼち開始します。

リハビリがてら簡単な事例を数件。


冷機時の吹き上がりが悪いという平成11年式BMWGF-AL19194F



冷機時は普通に踏み込むと2000回転くらいから吹き上がらない。


ゆっくり踏み込むと4000回転までは上がるがそれ以上は駄目。


 


燃料不足のようなので、吹き上がらない状態でパーツクリーナを吸わせるときれいに吹き上がった。


やはり燃料不足である。


 


暖機後はかなり良くはなるがそれでも正常とは言えない。


 
あそこまで吹き上がらないとなると燃圧不足かエアフロの不良と思われる。


 
燃圧計がセットできたので測定すると、アイドル時で3kg/cm2、レーシングで3.4㎏/cm2。


リターンホースをカットすると約5kgcm2まで上がりエンジンも吹き上がった。


 


燃圧は悪くはなかった。


 


エアフロは点検できないので、交換しないとわからないが、念のため清掃してみることにした。


 


以前、キャブクリーナで清掃して、余計に悪くなったことがあったのであまり清掃はしないのだが、今回はどうみてもエアフロの不良と思われるのでダメ元で清掃をおこなった。


 


すると、全く期待していなかったのだが正常な状態の吹き上がりになったのである。


  
清掃したことでよくなったのか、コネクタ部の接触だったのか、それともたまたまよくなったのかはわからないが、よくなったのは間違いない。


数日間、様子をみたが不具合がでないので納めることにした。


もし、不具合が発生すればエアフロの交換である。



不良だったエアフロ

イメージ 1


清掃に使ったエアフロクリーン
イメージ 2

時々、吹き上がらない/プロボックス

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走行中に吹き上がらなくなったり、アイドル不調になることがあるという平成19年式プロボックス(NCP55V、1NZ
 
ダイアグコードP0172(O2センサーリッチ異常)を表示。
 
このダイアグコードと症状からはO2センサー自体の不良が疑われる。

O2センサーの信号をモニターしながら走行すると、信号待ちでO2センサーの電圧が段々と高くなりMAX1.25Vまで上がった。

空燃比の補正値は-20%でエンジン回転が低く不安定である。

すると、突然、O2センサーの電圧が0.3Vと正常になった。

イメージ 1
 
O2センサーの動きから見て、実際にリッチになったのではなく、O2センサーの誤信号と思われる。

そもそも1Vを超えた時点でO2センサーの不良でもある。
 
あのままの状態が続いて走行すれば、燃料不足により吹き上がりが悪くなることが予想された。
 
今回の原因がO2センサーとは断定できないが、1.25Vを出すのは明らかにO2センサーの不良なので交換。

勝手にONするマグネットクラッチ/MRワゴン

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ブロアファンスイッチやエアコンスイッチがOFFにも関わらず、マグネットクラッチがONOFFをするという平成16年式MRワゴン((MF21SK6A
 
同業者からの依頼で、エンジンECUやエアコンスイッチは交換したという。
 
両スイッチともOFF(エアコンランプも消灯)状態でエンジンをかけると、確かにマグネットクラッチがONしたりOFFしたりしていた。

それも、通常のエアコン作動時よりも頻繁にONOFFを繰り返していた。
 
エアコンランプは点灯していなかったが、エアコンスイッチがONという信号がECUに入力されているのではないかと思われた。
 
データーモニタでエアコンスイッチとマグネットクラッチリレーへの信号を調べると、
エアコンスイッチはOFFにも関わらずONという表示になっていた。

ということは、エアコンスイッチを検出している端子電圧が0Vになっていると思われる。

エアコンスイッチは交換しており、原因は配線のショートである。
 
配線図を調べると、この信号は圧力スイッチを経由してエアコンスイッチにつながっていた。


イメージ 1
 
とりあえずやり易い圧力スイッチのコネクタを抜いてみた。
 
しかし、症状は変わらない。
当然データーもONのまま。
 
 
ということは圧力スイッチ~ECU間でショートしているようだ。
といってもこの間は30㎝もない。
それにすぐにワイヤーハーネスに合流している。

イメージ 2
 
 

バッテリを外さないと見えないので外してみると、ワイヤーハーネスがインナーフェンダと接触している。
おまけに錆が発生している怪しげな箇所を発見。

イメージ 3
 
 
テーピングをはがしていくと、ショート箇所を発見。
 
 
イメージ 4
 
 
配線をテーピングして完了。
 
ほんの少し取り回しを考えてくれれば起こらなかったトラブルである。

時々、アイドル回転高い/クラウン

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アイドル回転が2000回転くらいまで上がることがあるという平成9年式クラウン(JZS151、1JZ
 
不具合は出ていなかったので、年式からとりあえずECUのコンデンサー液漏れを点検。
 
すると微妙に漏れているコンデンサを発見。
 
しかし、このくらいで不具合がでるものかという程度。
 
ただ、漏れている以上、ECUとしても信頼性はないので交換することにした。
 
 
部品が届いたので交換しようと思ったが、もう1度、確認のためエンジンを始動すると、十数秒後、アイドル回転が高くなった。
 
スキャンツールでデータを確認すると、ISCVの開度が83%。
他の項目を点検しようと操作していたら、回転が下がった。
 
回転が下がった時のISCVの開度は40%。
 
ということは、さっきの回転が高かったときのアイドル回転は電気的に上げていたということになる。



関係する項目を選択していたら、また、アイドル回転が上がった。
 
その時の水温が-30度だった。
 
水温センサーの不良かと思ったが、コンデンサーの液漏れもありECU不良の可能性もある。
 

はっきりさせるためECUのコネクタ部で電圧を測定することにした。
 
これで電圧変化がないのに、データ上で変化していればECU不良と言うことになる。
 

実際に測定すると、不具合時、約4Vと数値自体が変化していた。
 
念のため、水温センサーのコネクタを抜いて、ECU側の電圧を測定すると約5V
診断機の表示は-40℃。
 

このことからECU側の問題ではなくセンサー側の抵抗大が確定した。
 
水温センサーを外して、単体点検を行うと、数kΩから数100Ω間で変化していた。
 
水温センサーの不良だった。
 
ECU自体も信頼性がないので交換することにした。

症状が出ていなかったらECUだけを交換してたところであった。 

アイドル不調/セルシオ

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アイドル不調になることが多いという平成12年式セルシオ(UCF31、3UZ)が同業者から持ち込まれた。
 
その工場で調べた結果、右バンクが失火気味だったので左右のIGコイルを入れ替えてみたそうだが、変化はなかったようである。
また、プラグは全数交換したそうである。
 
 
ダイアグを調べると10個ほどのコードを表示した。
 
イメージ 1
 

イメージ 2


入庫した時点では不具合は発生していなかったが、右バンクが失火気味だったこととダイアグコードP1354VVT系統)があることより、VVTの目標変位角と実際の変位角を調べることにした。

イメージ 7
 
ストール状態にすると、バンク1は目標と実変位角は約40度とほぼ同じであったが、バンク2は目標39度にたいして0度だった。
つまり、右バンクのVVTは作動してないことになる。
 
目標に達しないので作動信号のデューティ比は最大の100%になっている。
 
このことから右バンクのVVTが機械的に動いていないことになる。
 
いちばん怪しいのはOCVなので外して中のプランジャーを動かしてみると、手には「ゴリゴリ」感があり、押し込んだ状態から元には戻らなかった。
 
プランジャが出たままのOCV

イメージ 3
 
 

正常な位置にある状態
イメージ 4
 
 
プランジャが出たまま組み付けてエンジンをかけるとアイドル不調になった。
その時のデーターが下。
 
イメージ 5
 
 
グラフにしてそのままストールテストなどをした時の波形が下。
右バンクの動きが悪いのがよくわかる。
 
イメージ 6
 
 
この動きの悪さから、一旦、進角して固着するとしばらくアイドル不調が続き、なにかのショックでもとに戻ると安定したアイドリングに戻っていたようである。
 
念のため、左バンクのOCVも外して調べたが、プランジャはスムーズに動いていた。
 
右バンクのOCVを交換し納めた。

パワステが重くなる/アクセラ

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夜になると、パワステが重たくなることがあり、その時にはABSランプも点灯するという平成17年式アクセラ(BK5PZY
 
どのくらいの重さかと聞くと全くアシストが効いていないと思えるほど重いそうである。
 
ABSのダイアグを調べるとコードP1317P1318を表示しており、それぞれバッテリ電圧の低過ぎと高過ぎを表示していた。
 
入庫時は不具合は発生していなかったが、ハンドル操作をすると少し重たい時とそうじゃない時があるようにも感じた。
 
ABSとバッテリ電圧、それにパワステの重さの関係にピンとこなかった。
 
 
サーペンタインのベルトが滑っているのかもしれないということで点検。
緩みはなかったが、パワステ用のオイルポンプにベルトがかかっていない。

かかっていないというか、どうも電動式の油圧ポンプだった。
 
これでバッテリ電圧とパワステが結びついた。
 
バッテリ電圧を点検しながらハンドル操作をすると、バッテリ電圧は11V13V間で激しく変動した。
明らかに異常な電圧変化である。
 
資料を調べると、パワステは9V以下または17V以上でフェイルに入り、ポンプ回転数を下げるようになっていた。
 
また、ABSは10V以下、16V以上で異常検出を行うようになっていた。
 
点検するとバッテリがかなり弱っているようなので交換。
 
交換後はハンドル操作をしてもバッテリ電圧の変動はなくなった。
 
不具合発生時のバッテリ電圧等を調べないとはっきりしないが、バッテリが原因のようだった。
 
 
その後は不具合は発生しなくなった。

パワステが重くなる/モビリオ

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知人のところに入庫した平成17年式モビリオ(GB1)
 
走行中にEPSランプが点灯してハンドルが重くなることがあるということで入庫。
特に長い下り坂などでなりやすいそうである。
 
この知人、私がこのブログをやっていることを知っている数少ない一人である。
 
症状が出なかったそうであるが、以前、私がアップした記事(http://blogs.yahoo.co.jp/itakame3/64509938.html)を覚えており、バッテリ電圧をモニターしていたそうであるが、停車状態でバッテリ電圧が段々と高くなり、おかしいと思っていたら17Vを超える電圧になったそうである。
 
その時にはEPSランプが点灯しハンドルが重くなったというのである。
 
 
結局、原因は前回紹介したモビリオと同じくオルタネータの不良であった。


※ この記事は聞いた話なので書き間違いがあるかもしれません。

バッテリ上がり後の雑音/アルト

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バッテリ不良つながりということで知人から聞いた話を紹介。
 

バッテリが上がった平成23年式アルト(HA25V、K6A)
 
現場に出かけブースタケーブルで始動できたようであるが、そのバッテリを充電するために工場まで乗ってきてもらったそうである。
 
その途中、ラジオからはずっと雑音が出ていたというのである。
また、水温ランプ(青・赤)が瞬間的に点灯したことがあったという。
 
確認するために工場の周りを回ったそうだがユーザーの言う通りのことが起こったそうである。
 
原因はわからなかったがバッッテリを交換すると不具合が出なくなったそうである。

バッテリどのように悪かったのか、また、なぜそのような不具合現象がでたのかは不明だが、バッテリが原因だったのは間違いない。
 
ちなみにそのバッテリは工場まで走る間に充電していたはずなのに再始動できなかったそうである。(充電系統は正常だった)

油圧プレス修理

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以前、ある作業で油圧プレスを使おうと思ったらプレスの下がオイルまみれになっていた。

どうも漏れているようだった。
 
購入後、30年以上経っており壊れても不思議ではない。
 

年に数回しか使わないのだが無いと困る。
しばらくはなんとか使えそうなのでそのままにしておいたのだが、先日、たまたまある工具メーカーの人がきたので、油圧プレスが修理できないか聞いてみた。
 
すると、もうそのメーカーはないし、他工場でも同じタイプの油圧プレスで修理できなかったと言われた。
 
それまでは買い替えてもいいかと思っていたが、その言葉を聞いて逆に修理してみようと思った。
 
オイル漏れなのでシールかパッキンを交換すればよくなるのではないかと思えた。
 
ネット検索すると全く同じタイプの油圧プレスを修理している人のブログがあったのだが、その人の油圧プレスは、押し出す方のピストンのシールの不良だった。

まったく同じシールはなかったそうだが、近いサイズのシールを旋盤で加工して作ったという。
 
私にはそんな技術はないが、ネット検索するとピストン用シールを通販しているところは結構あった。
 
もしかしたらなんとかなるかもしれないと思い修理することにした。
 
つづく

油圧プレス修理②

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まずは漏れている個所を特定するために、パーツクリーナで清掃し、圧力をかけたまま放置しておいた。

その状態で様子を見ると、数分後、油圧を発生するピストンのシャフト部から漏れていることが分かった。
 
イメージ 1
 

プレス本体を土台から取り外し、万力に固定した。




イメージ 4

油圧を発生する部分を外して分解してみた。
 
ピストンを抜くと中からピストンシールとバックアップリングが出てきた。
 
イメージ 2
 
緑色のシールの寸法を測定していると、シールの内側のリップ部がポロポロと取れてきた。
 
測定が終わるころにはリップ部のほとんどが取れてしまった。
 
イメージ 3
 
残ったリップ部も根元にはクラックが入っており、弾力はないものと思われる。
最終的には全部無くなってしまった。
そもそもこの部分から漏れていたのではないかと思われる。
 
 
寸法を測定してみると、リップ部の内径が13.8mm、リップ部の外径が25mm、高さが8㎜。
 
しかし、各メーカーのシールを調べたが、内径が14㎜だと外径は24㎜。
(高さは6㎜、7.5mm、8mmといろいろとあった。)
 
これが、外径が25㎜になると内径は15㎜しかない。
 
カタログではリップ部に近い部分での寸法に見える。

そして、リップ部じゃない個所の寸法でも合わない。
 
 
何社も調べたがほぼ同じなので、もしかしたら規格で決まっているのかもしれない。
 
 
昔の規格と今の規格では違うのか?
 
大型や重機をよく扱っている知人に相談すると、シールを扱っている部品商の人に聞いてみてくれたみたいで、たぶん、内径14㎜、外径24㎜で大丈夫とのこと。
 
外したシールは25㎜であり、相手のシリンダの内径も約25㎜である。
なのに24㎜の外径のシールで大丈夫なのか?
圧力でリップ部が広がるから使えるのか?
 
高額の部品でもないし、ピッタリのシールが無いのでとりあえず注文することにした。
 
 とても部品が合うとは思えないが・・・・・


つづく

油圧プレス修理③

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外したシールの寸法を測ると、リップ部の内径が13.8mm、外径が25mm、厚さが8㎜。
各メーカーのシールを調べたが、内径が14㎜だと外径は24㎜、外径が25㎜になると内径は15㎜になる。
 
イメージ 1
 
しかし、部品商の人は内径14㎜、外径24㎜でたぶん大丈夫とのこと。
 
ただ、外したシールの外径は25㎜であり、相手のシリンダの内径も約25㎜である。
なのに24㎜の外径のシールで大丈夫なのか?
圧力でリップ部が広がるから使えるのか?
1mmも隙間があれば圧力が発生しないのでは?
 
高額の部品でもないし、ピッタリのシールが無いのでとりあえず注文することにした。
 
数日後、部品が届いたので念のため寸法を測定。
 
測定してビックリ。
 
カタログでは外径が24mmのはずが実測すると26.2mmある。
サイズ的にはほぼ同じなのである。
 
イメージ 2
 
品番からも24㎜のシールに間違いない。
規格「IDI-014 24 8」というのは、IDIタイプ(形状?)のロッドシールで、内径14mm、外形24mm、厚さ8mmと思われる。

イメージ 4
 
リップ部じゃない部分の外径は24.4mm
 
24㎜とはこの部分のことをいうの?
(わかる人がいたら教えてください。)
 
カタログでは内径、外径ともにほぼリップ部での数値であり、シールの最大外径、最小内径のリップ部に近い部分の数値と思えるのだが・・・・・・。
 
 
なぜ合うのかわからないが、とにかく使えそうなので交換してみた。
 
するとサイズはピッタリである。
 
 
全部を組み上げて圧力をかけてみると、若干のにじみが見られたが実用には全く問題ないレベルであった。
(なじみが出ればよくなる?)
 
無事完成!

イメージ 3
 
製造メーカーが現存していればシールも簡単に注文できるが、現存しない場合は、工具メーカーもわざわざ分解してまでシールの寸法を測定しないと思われる。
しかし、たかだか数百円の部品代で済むのに、わざわざ買い替えるのももったいない。
 
可能であれば修理したいものである。
 
ちなみに油圧プレスのメーカーは「SANKYO WORKS LTD」で現存していないようである。
(三共という油圧製品を扱ってる会社がその流れかもしれない)
 

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おわり

ミッションの滑り?/アリオン

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Dレンジで停車中、クリープ力が弱く、発進する際に一瞬ミッションが滑った感じがすることがあるというアリオン(NTZ240)。


同業者からの依頼で、中古だがミッションを2回(コンバータ付き)、中古のECU1回交換済みである。

 


時々しか不具合がでないので、とりあえずはダイアグノーシスとライン圧を点検。


ともに正常だった。


 しばらく試乗したが再現しなかった。


 聞いた限りの症状からは次の3つのことが推定される。


 

1.ミッションの滑り。(機械的な摩耗、油圧低下)

2.3速または4速発進。
3.エンジンのトルク不足。


1の滑りについては、ミッションを2回も交換しており可能性は低いと思われる。

についてはソレノイド(ミッション内)とECUを交換しておりこちらも可能性が低い。

もちろん、配線の可能性もあるが、その場合はダイアグでソレノイド系を表示するはず。
ダイアグは正常だったこともあり、こちらの可能性も低い。

については充分に可能性はある。


この3つのうちどの系統に不具合があるのかを絞り込むには、不具合発生時のエンジン回転数がカギを握っている。

1の滑りであればエンジン回転はかなり上がっているはず。

3速または4速発進であればストール回転数(ブレーキを踏んでDレンジでアクセルペダル全開時の回転数)とほぼ同じ。

3の場合は、ストール回転より低いはず。

不具合発生時のエンジン回転を問診すると、1500回転くらいだったということである。

これはおかしい。

通常、ストール回転は2000回転以上あるのが一般的である。


よって、発進時もこの回転数に近いはず。
試しに、通常どおりの発進を行うと、2000回転を超えた。


ということは、③のエンジン側に原因があると予想される。


ただ、情報はまた聞きなのでこの1500回転ということの信ぴょう性がない。

一旦引き取ってもらい、不具合発生時の回転数を確認してもらうことにした。


しばらくしてその方と話す機会があったのでその後の様子を聞くと、エンジン側の可能性が高いと言われたので、社用車のプロボックスのエアフロメータと入れ替えいたそうである。

するとしばらくすると、プロボックスに同不具合が発生したというのである。

結局、原因はミッション側ではなくエンジン側のエアフロメータだったようである。(不良のエアフロはCマーク有だった)

故障診断の基本である、問診と現象確認がいかに大事だという事例であった。

時々ミス/フィット

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時々、不定期にミスするという平成20年式フィット(GE6L13A
 
明らかな失火なのでプラグやIGコイルが怪しい。
しかし、時々しか失火しないのは点検しずらいものである。
 
交換できるのもがあれば1個ずつ交換するのも1つの手だが、残念ながら交換できるIGコイルがない。
 
空燃比の可能性もなくはないのでとりあえずデーターモニタで補正値を調べることにした。
 
AF学習値は問題なく、補正値も良好であった。
 

他のデータを見ていたら失火カウンタがあった。
 
見ると1番シリンダが失火している。

イメージ 2

上段(赤線)の失火カウンタB1573カウンタサイクルで8回失火していた。
また、下段(緑線)の失火カウンタは373カウンタサイクルで1回の失火。
(失火カウンタBは2000カウントでリセット、失火カウンタは400カウントでリセットされる)
 
1番と2番のIGコイルと入れ替えると、2番シリンダが失火するようになった。

 
イメージ 3
 
 
平成20年くらいから失火カウンタがついているものが多く、こういう時に便利である。
 
ただ、この失火は各センサを用いて推定した失火なので完全には信用しない方がよさそうである。
 
ちなみに、不良と思われるIGコイルにはリークしたと思われる箇所があった。
 

イメージ 1


交換するとよくなったのは言うまでもない。

 

始動不能/bB

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エンジン始動不能の平成15年式bBNCP30、2NZ)の電話相談。
 
火花は飛んでおりプラグは燃料でびっしょり濡れるということで燃料も出ているとのこと。

アクセルペダルを踏んでも変化ないかと聞いてみたが同じだという。
 
念のため、インジェクタのコネクタを抜いてブレーキクリーナを吸わせながらクランキングしてもらったが、全く爆発の気配がないという。

濃すぎるわけではないようだ。
 

その様子を電話口で聞いていたのだが、クランキング時の音がおかしい。
 
 
バルタイのズレかVVTの不良のような感じなのである。
 
このエンジンは、ファンベルトを張る時にアジャストボルトがないので、ベルトを張る時にレバーでVVT用のOCVをこねて曲げる可能性がある。
 
OCVの曲りやこねた跡がないかを聞いたが、そうなことはないという。
 
とりあえず、OCVの点検方法を説明して電話を切った。
 
しばらくして電話があったが、どうも話がかみ合わない。
OCVの構造がこちらが言うことと違うというのである。
 
長さが7~8cmあるというのに3cmくらいしかないという。
また、プランジャの動きを調べてもらおうと思ったがそんなものはないという??
 
 
違う部品を外したのではないかと思い、お互いにファイネスの画面を見ながら話したが、部品自体は間違いないようだった。
 
 
 
どうなっているのか?と思っていたら、思いがけない言葉を聞いた。
 
OCVを外したヘッド側にピストンやスプリングがあるという。
 
ここでやっとピンときた!!
 
それって折れているんじゃないかと聞くと、そんな感じがするという。
 
ヘッドに残っている部品が取れるかというと取れるという。

間違いなく折れている。(^^;)
 
 折れた部品を持ってきてもらうように頼んでいたが半年ほどたつが持ってこないので写真がないが、もう持ってこないだろうからアップする。

OCVを交換してよくなったそうであるが、ファンベルトを張るときにどこかの工場でこねて曲げたのではないかと思われる。
 

自作品⑨(リレー点検用ハーネス)

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(用途)
リレーを組み付けた状態でリレーの各端子の電圧を測定。

 
(きっかけ)
電圧測定の基本は結線した状態で測定するものと思っているが、リレーの場合、リレーボックスを外して裏側から行うか、リレーを浮かして少しの隙間から行わないといけない。しかし、リレーボックスを外すのは面倒だし、リレーを浮かして行うのは不確実なのでどうにかできないかと思っていた。

あるとき不要になったリレーボックスがあったのでリレーとリレーボックスを分解し、それぞれをつないで作った。

(作成費)
0円

(使用方法)
リレーとリレーボックスの間に割り込ませる。


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バックせず/ヴィッツ

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知り合いの整備士がトラブル車の相談に訪ねてきた。
 
車は平成22年式ヴィッツ(KSP90、1KR)のCVTで、Rレンジにすると動かないというもの。
 
詳しく聞くと、Rレンジにしても全くショックもなく、全く動かないというのである。
 
ATで動かないとなると内部の機械的な不具合である。(一部のメーカーの一部のATを除く。ホンダと三菱だったと思う。)
 
「動かないとなるとミッション本体の問題なのでASSY交換だよ。」
「たぶん、リヤクラッチの滑りじゃないの。」と説明しておいた。
 
数日後、その整備士から「CVTを交換したのですが、全く同じです。」と電話があった。
 
「えっ、そんなはずはない。全くショックもないの?」と聞き返すと、「そうです。」という返事。
 
CVTを含むATで、制御により動かないことは、一部のミッション以外では考えられない。
特にトヨタではないはず。
 
もしかして知らないだけで、そういったATがあるの?
 
もし、制御で動かないとすれば、制御を一切やめれば動くはずなので、ミッションにつながっている配線を全て外してもらった。
 
しばらくすると返事があり、ショックは大きいもののバックするというのである。
外したコネクタを1個ずつ接続すると、タービン回転センサーをつなぐと動かなくなるそうである。
 
やってしまった。。
 
制御で動かなくしていたのである。
 
相談に来た時に、一瞬、この方法を説明しようかと思ったが、トヨタでは制御で動かないことはないはずと思いやめたのである。
 
制御でバックだけしないなんてあるのだろうか?
 
解説書をみたが停車時のニュートラル制御くらいしかないが、走行もしていないし、ニュートラル制御はそもそもDレンジのみである。
 
いろいろと考えても仕方がないので、近くの工場ということもあり見に行くことにした。
 
つづく

バックせず/ヴィッツ②

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Rレンジにしても全くバックしないヴィッツ。

大事なことを書き忘れていた。(^^;)
 
実はこの車、そもそもはエンジンを焼き付かせたので中古と交換したのである。
ただし、ワイヤーハーネスは元々の物を使っており、エンジンのみ交換している。
 
修理後、2,3回は正常にバックしてたそうであるが、いきなり動かなくなったというのである。
 
 
当然、コネクタの差し忘れや差し間違い、アース不良が疑われたので調べてもらったが問題ないという。
 
車を見に行くことリフトアップされており、Dレンジにするとタイヤは回った。
Rレンジにすると、ショックもなくタイヤは全く回らない。
そのまま手で回せば回った。
ロックしているわけではなかった。
 
Rレンジにして数秒後、チェックエンジンランプが点灯。
 
調べるとダイアグコードP0500(車速センサー系)を表示。
 
このCVTの車速信号はABSECUからもらっている。
 
RレンジにしてブレーキOFFでエンジン回転が上がっている。
しかし、フロントタイヤもリヤタイヤも回っていない。
当然、各車輪のスピードセンサからの信号が入力されない。
車速センサー異常と判断しても不思議ではない。
 
ダイアグは問題ないので、次はデータモニタを点検。
 
データモニタでプライマリ回転センサーとセカンダリ回転センサーを調べると有りえない状態になっていた。
 
Pレンジで停車しているのに、セカンダリ回転センサーは600回転を示している。
プライマリ回転センサーは0回転である。
 
プライマリプーリが回転していないのに、セカンダリプーリだけで回転するなんて有りえない!!!
 
もしかしてコネクタの差し間違い?
 
試しにタービン回転センサーのコネクタを抜くと、セカンダリ回転センサーは0回転になった。
(タービン回転センサはトルクコンバータのタービンランナの回転を検出しているので、エンジン回転中は走行の有無に関係なく回転している。)
 
やはり、セカンダリ回転センサーとタービン回転センサーのコネクタが間違っていた可能性が高くなった。
 
 
ただ、そうと断定できない理由がある。
 
1つは、エンジンを載せ替えた後に、23回は正常にバックしたというのである。
コネクタの差し間違いであればそんなことは起こらいなはず。
最初から動かないと思われる。
 
それともう1点。
差し間違いの可能性は当初から頭にあったので、依頼者には確認してもらっている。
その結果、入れ間違いはないというし、その可能性もほとんどないという。
 
とはいえ、人のしたことはあてにならないので確認することにした。
 
 
入れ間違っているとすると、セカンダリ回転センサーとタービン回転センサー。

点検すると、タービン回転センサーとプライマリ回転センサーは比較的近くにあり、入れ間違う可能性はゼロではない。

しかし、セカンダリ回転センサーとタービン回転センサーはミッションの反対側なので、どんなにハーネスの取り回しを変えようが入れ間違う可能性はゼロである。
 
どうみても入れ替わっているとは思えない。

どうしたものかといろいろと考えながら試してみた。

すると、タービン回転センサーのコネクタを抜くとバックするので、その状態で回転を上げると、セカンダリプーリの回転数が上がっていることに気が付いた。
 
このことからも、差し間違ってはおらずセカンダリ回転センサーの信号は正しく入力していることになる。
 
 
「・・・・・・・・・」
 
 
「!?!?」
 
「あれ、おかしいじゃないか。!!」
 
タービン回転センサーとセカンダリ回転センサーのコネクタは入れ間違う可能性はない。
事実、セカンダリ回転センサーの信号は入力されている。
 
では、Pレンジの時に表示していたゼカンダリ回転数は何だったのか?
 
なぜ、タービン回転センサーのコネクタを抜くと、Pレンジでセカンダリプーリ回転数がゼロになるのか?

そのまま回転を上げると、なぜ、セカンダリプーリの回転数が上がるのか?


 
 
 「・・・・・・・・・・・・・・」
 
 
答えは1つ。


つづく

バックせず/ヴィッツ③

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Pレンジなのにセカンダリプーリの回転数が上がっている。
(プライマリプーリは0回転)
 
その状態でタービン回転センサーのコネクタを抜くと、そのセカンダリプーリ回転数がゼロになる。

このことから、タービン回転センサーの信号がセカンダリプーリ回転センサーとしてECUに入力されているということになる。


セカンダリプーリ回転センサーのコネクタを抜いている状態で、Rレンジにして回転を上げると、セカンダリプーリの回転数が上がっていく。

このことから、セカンダリプーリ回転センサーの信号はセカンダリプーリ回転センサーとしてECUに入力されているということになる。


なぜ、こんなことが起こるのか?




考えられることは1つ。



それはタービン回転センサーとセカンダリプーリ回転センサーがショートしているとしか考えられない。
 
 
それを確認するためには、タービン回転センサーの信号を確認したい。

しかし、スキャンツールは依頼者の工場のもので、タービン回転センサーの項目がなかった。


念のためにとデンソー製のDST-2を持ってきていたのでそれで調べることにした。
 
すると、タービン回転数を見ることが出来た。


イメージ 1
 
Pレンジでプライマリが0回転、セカンダリが600回転、タービンは700回転だった。

タービン回転センサーのコネクタを抜くと、セカンダリとタービンはともに0回転になった。

これでタービン回転センサーとセカンダリプーリ回転センサーがショートしていると確信が持てた。
 
その状態でRレンジにしてバックさせると、プライマリ、セカンダリ共に回転が上がっていった。
 
サーキットテスタを使い、抜いているタービン回転センサーのコネクタの端子電圧を測定すると、回転に比例して電圧が上がった。
 
間違いなくショートである。
 
セカンダリプーリ回転センサー、タービン回転センサー、ECUのコネクタを抜いて、セカンダリプーリ回転センサーとタービン回転センサー間の抵抗を測定すると約300Ωと400Ωだった。
 
やはりショート気味であった。
それも2本ともショートである。

ただし、アース間との抵抗は∞Ωだった。
 
そうしているうちに両回転センサー間の抵抗が∞Ωになってしまった。
 
これで正常に動くはずと、全てのコネクタを接続し、Rレンジにするとやはり正常にバックした。
 
両回転センサーとECU間は50cmくらいしか離れていないので、ワイヤハーネスのカバーやテーピングを全部取って調べたが、ショートらしき箇所はなかった。
 
300Ω、400Ωという抵抗値から配線同士のショートとは考えにくい。

あるとすればECUのコネクタ部での水や錆、汚れではないかと思われたので、コネクタ部のカバーを外して調べたが、こちらも特に怪しいと思われる箇所はなかった。
 

結局、それ以降、不具合が発生し無くなってしまい、原因はわからず仕舞である。

念のため、線間ショートを防ぐために両回転センサーの配線はテーピングにより保護し、コネクタ部はパーツクリーナとエアブローで汚れを落として清掃しておいた。
 
あれから数か月経つが再発はしていないようである。
 
それにしても原因の部位はどこであったのだろうか?
 
 
ところでこの車、セカンダリプーリ回転センサーとタービン回転センサーのショートが原因だったことは間違いないのだが、なぜ、バックしなかったのであろうか?

気になったので調べてみた。

つづく

バックせず/ヴィッツ④

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Rレンジにしても全く動かないヴィッツ。
原因は、セカンダリプーリ回転センサーとタービン回転センサーのショートが原因だったことは間違いない。
しかし、なぜ、この2つのセンサがショートするとバックしないのであろうか?
 
 
あくまでも推定であるが2つほど考えられる。
 
1つはPレンジでセカンダリプーリ回転センサーの信号が入力されるという有りえない状態なので、ECUが誤作動を起こした可能性がある。
(セカンダリプーリはリダクションギヤ→ファイナルギヤ→ドライブシャフト→タイヤと機械的につながっており、通常、Pレンジでタイヤが回っていないのであればセカンダリプーリは回転していない。)
 
ただ、こちらの可能性は低いと思われる。
 
 
もう一つの可能性は、セカンダリプーリ回転センサーの信号が入力されることにより、もしかしたら「リバース禁止制御」が働いていたのかもしれない。
 
ただし、このリバース禁止制御というのは、実は解説書には全く記載がないので定かではない。
 
なぜ、このことに気が付いたのかというと、制御でバックしないのであれば、何らかのフェイルセーフが働いているのではなかと思い各ダイアグコードの内容を調べたのである。
 
この車は、バックしない後にコードP0500(車速センサー系)を表示する。
そこでダイアグコード表でフェイルセーフの状態を確認したのである。
するとそこにはフェイルセーフの記載はなく、不具合現象として「ベルト挟圧学習不良」、「リバース禁止制御作動せず」、「アクセル全開時ロックアップせず」という項目があった。
 
リバース禁止制御作動せず?
 
リバース禁止制御が作動しない?
 
逆に言えば正常時にはリバース禁止制御が働いているのか?
 
リバース禁止制御?
 
 
そういえば、スバルでは走行中にPレンジにしても機械的にロックしないような機構があったように気がするがそれのRレンジ版?
 
でも、後退時はリバースブレーキに油圧をかければバックするはずだし、その油圧はシフトレバーと連動して動くマニュアルバルブによって切り替えているはず。
 
Rレンジにしたときにどうやってリバース禁止なんてできる?
マニュアルバルブとリバースブレーキ間に制御用のソレノイドがあるのか?
 
 
「・・・・・・・・・」
 
 
そういえば、この車にはDレンジにおけるニュートラル制御というものがあった。
 
フォワードクラッチにかかる油圧をベルト挟圧力制御用リニアソレノイドSLSによって半クラッチ状態にすることで,エンジン負荷を軽減し,停車時の燃費を向上させるというもの。
 
ということはリバースクラッチにかかる油圧も制御してリバース禁止も可能かもしれない。
 
つまり、解説書に書かれていないので定かではないが、リバース禁止制御とは走行中(一定車速以上)にRレンジにしてもバックさせないというものではないかと思われる。
 
セカンダリ回転数が600回転だとすると、最大プーリー比、最終減速比、タイヤサイズから単純計算で約6kmhになる。
プーリー比が小さくなれば車速は更に大きくなる。
 
走行時と判断してもおかしくはない。
 
このリバース禁止制御について知り合いのデーラーの技術トレーナに聞いたが、やはり詳しいことがわからなかった。
 
しかし、色々と調べてもらった結果、10kmh前後以上でリバース禁止制御が働くことが分かった。
 
ただし、車速はABSECUからもらっているはずなので、なぜ、車速ゼロでリバース禁止制御が働くのかはわからないままだった。
(リバース禁止制御が働いていたかどうかも不明)
 
リバース禁止制御はセカンダリプーリ回転センサーの信号を元に制御しているのであればつじつまがあうのだが・・・・・・・。
 
何もかも不明のままで、消化不良のトラブルであった。

おわり
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