1秒ほどクランキングを行うが、いきなり「ガツン」という感じでクランキングが停止し、その後は全くクランキングがしなくなるレクサスLS460。
調べるとVc端子が0Vであり、ハーネス側に問題がありそうだった。
通常、Vc端子は5Vの安定化電源であり、バキュームセンサーやスロットルセンサーに使われているのだが、この車にバキュームセンサーはなかった。
また、この車は電制スロットルであり、安全性を考えてかスロットルセンサーには、VCTA端子から単独の電源を供給していた。
配線図でこのVc端子が何につながっているかを調べると、4つのカム角センサー、2つのクランク角センサー、フューエルプレッシャーセンサーにつながっていることがわかった。
Vc端子が0Vということで、この中のどれかがショートとしているか、もしくは途中の配線がアースとショートしていることになる。
ショートの可能性があるセンサーが7つ。
これを見たときにすぐに怪しい物が頭にうかんだ。
それはフューエルプレッシャーセンサーである。
おまけに時間の経過とともに抵抗値が変化するとなると、やはりフューエルプレッシャーセンサーが怪しい。
それぞれのセンサーのコネクタを抜けばいいのだが、そうは簡単にはいかない。
一番怪しいフューエルプレッシャーセンサーだが、部品配置図からするとインマニを外さないとアクセスできそうにない。
そこで配線図を確認すると、まず目についたのがEH1のコネクタ。
フューエルプレッシャーセンサーまでの途中にコネクタがあるようになっていた。
偽装図で確認するとエンジンの後方だ。
エンジンルームのカバーを外し、インジェクタドライバーと思われるものなども外したが、それらしきコネクタが見当たらない。
このEH1のコネクタもインマニを外さないといけないようだ。
そもそもハーネスを外すだけで一苦労しそうなほどハーネスだらけ。
インマニを外すとなると大仕事。
どうしてもやる気がでない。
整備士の勘として、「やめろ。これ以上外すととんでもないことになってしまうぞ!」という心の声が聞こえるのである。(^^)
しかし、インマニを外してフューエルプレッシャーセンサーのコネクタを外さないことには断定ができない。
エンジンはかからないにしても、このコネクタを外してクランキングし、エンジンECUと通信できること、クランキングが何度もできることが確認できなければ、フューエルプレッシャーセンサーのショートとは断定できない。
しかし、インマニを外すとなると半日ではすまない感じがする。
標準作業時間を調べると、なんと4.7時間。\(◎o◎)/!
さて、どうするか?
つづく