少し前にブレーカ付ショート回路点検用ヒューズの紹介を行ったが、これは日産の「2級整備コース 電装テキスト」(かなり古い物)に掲載されていたものである。そのテキストを見ていたら面白い記事があったので紹介。
ショートにはデッドショートとスライトショートがあり、デッドショートとはひどいとか完全なショートという意味であり、電線のほぼ全体がショートしている状態をいう。
それに対してスライトショートとは、わずかとか少しのショートという意味であり、配線中のわずか数本の配線がショートしている状態を言うそうである。
そのショートの種類によってヒューズの切れ方にも違いが出るのだという。
また、デッドショートの場合、ヒューズに流れた電流の大きさによって、溶断面の様子が異なり、次の図のように大電流が流れるほど溶断する部分が端子側に寄っていく特徴があるそうである。
デッドショートについては当たり前といえば当たり前で、大電流ほど発熱量が大きくなるからであろう 。
驚きなのはスライトショートの場合である。
電源とショートしている個所の距離によってヒューズの溶断箇所及びクリアランスが変わるというのである。
具体的には、ショートしている箇所が電源に近づくにつれてクリアランスは大きくなり、どちらかの端子に片寄るというのである。
スライトショートについては興味があったので、試しに約30mの配線と1mの配線で実験。
それらしい結果になったヒューズもあったが、ショートの仕方によって変わるようだし、ヒューズももったいないし何回も実験できないので止めた。
それに車の場合、大型車を除けば長い配線といっても10m以下である。
この長さでの違いがでるとは思えない。
ま、この情報が役に立つとは思えないが、知らなかった情報なので紹介
(近い遠いはどこを基準にいうのかがわかれば参考になるのだが・・・・・・)