最近、アイドルストップが働かなくなったという平成24年式N-BOX(JF1、S07A)
一般的に、アイドルストップが働かない原因は大きく分けて2つ。
1つはシステムに異常があった場合。
この場合は、警告灯が点灯または点滅して異常を警告してくれるのですぐにわかる。
もう1つは、アイドルストップする条件が揃っていない場合。
ただし、このアイドルストップする条件にも大きく分けて2種類の条件を設けているメーカーがある。
2種類の条件とは、主に車自体の状態と車の操作状態である
車の状態とは、冷却水温度、エンジンフード、運転席カーテシスイッチ、運転席シートベルトスイッチ、外気温、バッテリ、その他の電子制御システムの良否。
これらが正常だとアイドルストップをしても良いと許可を出す。(メーカーによっては警告灯がオレンジから緑に変わったりする。)
あとは操作状態(車速、ブレーキペダル、アクセル、ハンドル等)によってアイドルストップが働く。(多くのメーカーではアイドルストップ作動灯が点灯する。)
メーカーによっては、車の状態と作動状態と分けていないメーカーもあるかもしれない。
どちらにしろ車の状態か操作状態によってはアイドルストップは作動しないということである。
この場合の点検方法は、各条件を1つずつ調べるしかないと思われる。
スキャンツールを使いエンジンのデーターを調べてみると、この車にはアイドルストップ禁止という項目があり、その中の「アイドルストップ禁止(バッテリ)」という項目が「禁止」となっていた。
他のアイドルストップ禁止項目は全て「正常」となっていた。
つまりバッテリが原因でアイドルストップが働かなかったようである。
念のため、バッテリテスタでCCAを測定したが問題なく、SOH(健全度)も始動性能も問題なかった。
これでもバッテリ不良と判断するものなのか?
アイドルストップ車は、充放電の積算値なども見ているので、バッテリテスタだけでは判断できないのであろう。
「バッテリ交換&それに伴う作業」を行えばいいのであるが、他のデーターを見ていてある項目に目が止まった。
それは「バッテリ内部抵抗」である。
数値は「8.2mOhm(ミリオーム)」である。
聞いた話では8mOhmをオーバーするとバッテリ不良と判断するようである。
これが原因でバッテリ不良と判断しているのかもしれない。
とても忙しい時の入庫であり、バッテリ電流積算値のクリアなどの作業も必要かもしれないということでデーラーに行ってもらうことにした。