低水温表示灯(青)、高水温警告灯(赤)、O/D OFFランプが点滅しシフトインジケータランプが不灯になるという平成20年式エブリ(DA64V、K6A)
おまけにエンジンがかからないという。
こんな不思議な症状はネットで事例があるかもしれないと思い調べるとファイネスでヒット。
ただしアルトの事例で、原因はBCM~メータ間の配線の断線だった。
添付資料があったので見てみると、点滅するランプは若干違っていたが面白いことが書かれていた。
それは、コンビネーションメーターにはCPUが内蔵されており、CPUと接続しているシステムに異常が起こると、異常があったことを知らせる機能があるのだという。
つまりコンビネーションメーターにウォーニング機能があるということ。
具体的には、ECMやメーターの不良、またはECMとメーター間の通信不良があった場合に、訴えのあったような症状になるという訳である。
今回は、エンジンがかからないというころで、まずはエンジン側から点検。
キーONでチェックエンジンランプが点灯しない。
もちろんスキャンツールも通信不能。
ECMの電源とアースを調べるとECMの電源である「IG COIL」ヒューズが切れていた。
ヒューズを交換するとすぐに切れた。
どこかでショートしているようなので、ショート点検用ヒューズに交換して、「IG COIL」ヒューズの負荷を点検。
調べると、このヒューズの負荷は、オルタネータ、IGコイル、メインリレー、ECM、ポンプリレー、P/Sコントローラにつながっていた。
点検しやすく可能性高いECMとIGコイルのコネクタを順番に外していくと、3番のIGコイルがショートしていることが判明。
IGコイルを交換すると、ヒューズも飛ばなくなり、エンジンも始動。
もちろんメーター内の不具合も解消された。
IGコイルのショートにより「IG COIL」ヒューズが切れ、ECMに電源が供給されなくなった。
当然、ECMとメーターの通信も出来ないので、前述の症状となったようである。