発進時にアクセルペダルを踏んでも、思うように加速しないという平成16年式ティーダ(C11、HR15)
ただし、冷機時がひどく、暖気後は少しはよくなるという。
データーモニターでA/Fの補正値を調べると、20%以上増量していることが分かった。
症状からも燃料不足のようなので、燃圧やエアフロメータを調べたが問題なかった。
あとはインジェクタの詰りや先端の汚れが疑われたが、それよりも最も怪しいと思っていることがあった。
それは吸気系のデポジットである。
前に紹介した「吹き上がり不良/ノート」という事例とよく似ているのである。
というか、ノートよりひどい。
インジェクタの点検も同時に出来るので、吸気系の点検を行うことにした。
インマニを外すとかなり汚れていた。
スネークカメラで内部を確認すると、以前のノート以上の汚れが確認できた。
バルブやインテークポート、それとインジェクタの先端も綺麗にすると、見違えるような吹き上がりとなった。
前回のノートはかなり苦労したが、今回はスムーズな診断となった。
このトラブルはもっと多くなるのではないかと思っていたが、思ってたよりは入庫してこない。
(程度により不具合と感じていないのかもしれない。)
もしかしたら、乗り方やオイルメンテによってもデポジットの堆積具合が違うのかもしれない。
1つ気が付いたのだが、この車のエンジンオイルがかなり多く入っていた。
10年くらい前の多発トラブルで、GA系エンジンの1,2番インジェクタの詰りがあったが、その時には、そういたトラブル車のほとんどがエンジンオイルの入れ過ぎであった。
オイルを入れ過ぎると、クランクシャフトでかき混ぜられて飛び散ったオイルが、ブローバイガスに混じってインジェクタを汚すのではないかと思っていた。(ブローバイガスは1,2番間のインマニから吸われていた)
今回も、もしたしたら関係があるのではないかと感じた。
少ないと不安なので多く入れるのも分からないこともないが、オイルはH近くまで入っていればいいわけで、H以上入れないようにしてほしいものである。