エンジン始動不能の平成10年式シーマ(FGY33、VH41)
また、メーター内の全てのランプも不灯という事で同業者から依頼があった。
エンジンのダイアグは電スロ系とイモビ系を表示。
クランキングすると、2,3回の初爆があるが完爆しない。
また、セキュリティインジケータランプも点滅していたことから、イモビが効いての始動不能のようだった。
この始動不能とメーターの不灯は同時に起こったという事で、原因は同じと思われる。
イモビの点検は難しいので、メーターの点検を行うことにした。
メーターの全てのランプが不灯という事なので、電源である「メーター」ヒューズを点検。
切れてはいなかったが、キーONで電源が来ていなかった。
このヒューズはIGNリレーから電源が供給されていたので、リレー部で点検することにした。
IGNリレーは運転席足元のリレーBOXにあったのだが、IGNリレーの手前にあるリレーのカバーだけが外れかかっていた。
よく見ると、リレーボックスのステー部が折れており、リレーボックス自体がかなり斜めに取りついていることに気が付いた。
とりあえず外れかかったリレーのカバーを差し込もうと作業をしていたら、突然、警告音がしだした。
半ドアの警告音である。
もしかしてと思いメーターを見ると各ランプが点灯している。
エンジンをかけると一発でかかった。
正常に戻ったのである。
その後はいくらしても不具合が出なくなってしまった。
不具合箇所の特定は出来ないままだったが、リレーの交換とリレーボックスの取付状態の修理はした方がよいと思われた。
ただ、リレーボックスはかなり無理な力がかかっている状態なので、一旦外すと元に戻らないような気がした。
今回は原因の究明までで良いという事なので、その後の修理は依頼者の工場に任せることにした。