始動直後の振動が大きい平成18年式ハリアーHV(MHU38W、3MZ-1JM-2EM)
始動直後がかなりひどく、暖気が進むにつれて良くなる。
ただ、暖気途中ではいい時と悪い時がある。
振動と言って、単純にミスしてエンジンが振れるというものではなく、エンジンとミッションが「ガックン、ガックン」と振れるのと同時に、「ガラッ、ガラッ」という異音もする。
30系プリウスで、補機バッテリ交換後の学習をしないとひどい状態になることがあるが、あの状態にそっくりなのである。
さっそく学習してみたが、全く変化なし。
ミスのような気がするが、あれだけの振動と異音を考えると、単純なミスではないような気がしたが、かといって、他に考えられることもないので、ミスについて調べることにした。
冷機時がひどいということで空燃比が薄いことが考えられたので、空燃比の補正値と学習値を調べたが特に薄い状態ではなかった。
燃圧も3.2kg/cm2で問題なし。
エアフロメーターの吸入空気量もOK。
アクティブテストで最大増量まで濃くしたが振動はなくならなかった。
燃料系は問題なさそうなので点火系を点検する必要があるが、リヤバンク(B1)はインマニを外さないとコイルとプラグが外れそうにない。
点火系の不良であれば、どちらのバンク側の不良か分かれば、コイルとプラグを入れ替えておよその特定はでそうである。
あれだけのミスなのでO2センサーに反応が出ているかもしれないので、エンジン回転とO2センサーのB1とB2をグラフ表示にして変化具合を点検。
すると、ミスの直後B1のO2センサーが一瞬だけリーン側に変化があった。
これは失火によるものと推定できる。
B2側は簡単に外せるので、念のため、IGコイルとプラグを外してリーク痕がないか調べたが怪しい個所はなかった。
こうなるとB1側のIGコイル&プラグを交換してみるしか手はない。
だた、交換できるIGコイルがない。
社用車や社員のトヨタ車のIGコイルが合わないか調べたが、みんなコイルの径が大きくて合わない。
B1側のコイルが何とか外せないか調べると、1番だけはインマニを外さずにとれそうである。
外したIGコイルを2番シリンダと交換して、先ほどと同じように調べると、今度はB2側のO2センサーに異常が現れた。
IGコイルの不良である。
まさか、IGコイルの不良によりあの症状が出るとは思わなかった。
ハイブリッド車ゆえの不具合現象であろうか?
かなり厄介なトラブルではないかと思っていたが、なんとか解決できホッとした。