エンジンがかかる時とかからない時があるという平成14年式アリオン(ZZT240、1ZZ)
まずはダイアグノーシスを点検したが異常コードの記憶はなかった。
そのままクランキングするとエンジンはかかった。
問診では、3,4回クランキングすると1,2回はかからないという事なので、クランキングを繰り返すと3回目に不具合が発生。
クランキングできるが全くかかる気配がなかった。
スキャンツールを見ると通信エラーになっていた。
もしやと思いエンジン警告灯を見ると点灯していなかった。
一旦、キーOFFにしてからキーONにした。
すると、エンジン警告灯が点灯。
そのままクランキングするとエンジンはかかった。
エンジンを止め、キーON/OFFだけを繰り返すと、2,3回に1度はエンジン警告灯が点灯しないことが分かった。
また、エンジン警告灯が不灯の時は、クランキングしてもエンジンはかからず、点灯時はエンジンがかかることもわかった。
エンジン警告灯の制御はエンジンECUが行っているので、不灯時にはエンジンECUが作動していないのではないかと思われた。
さっそくECUの電源とアースを調べると、警告灯不灯時は+B端子電圧が約1Vと低いことがわかった。
オシロで波形を調べると、次のような波形になった。
「ほぼ同じ間隔でキーON/OFFを繰り返した時の+B端子電圧」
+B端子電圧が1V以下の時は警告灯は不灯であり、バッテリ電圧だと点灯した。
+B端子の電源を供給しているはメーンリレーなので、リレーの接点不良の可能性が高い。
資料でリレーの配置を調べ、エンジン警告灯不灯時に、メーンリレーにかるくショックを与えると警告灯は点灯した。
リレーを外し、単体点検を行うと、リーレーON時の接点の抵抗は約50kΩだった。
リレーの接点不良である。
これではECUに電源が供給されないはずである。
リレーの交換にて終了。