アイドリング中にエンストし、その後、始動不能になったMRワゴン(MF21S、K6A)
調べると、「メイン」の15Aと「IG」の15Aヒューズが切れていた。
2つのヒューズが同時に切れることがあるのかと不思議に思いながらも、確認のため2つのヒューズを交換してみた。
そして、IGスイッチをONにすると2つのヒューズが切れてしまった。
2つのヒューズが同時にきれるということは、この2つのヒューズを通った共通の負荷がショートしている可能性が高い。
この2つの負荷を調べると、共通しているのはエンジンECUであることがわかった。
(25番のIGヒューズはECUの217番端子(IGS)、10番のメインヒューズはメインリレーを経由してECUの201番端子(+B)につながっている)
ECUを外してECU側の201番の+B端子とECUのアース端子であるE1端子間の抵抗を測定すると1.2Ωしかなかった。
これではヒューズが切れるはずである。ECU内でショートしているようである。
ECUが壊れた原因は何かと考えたとき、頭に浮かんだのはISCVである。
ISCV(ステップモータータイプ)の単体点検を行うと、予想通り4つのコイルのうち1つが0.2Ωしかなく、完全にショートしていることがわかった。
ISCVのショートがエンジンECUを壊したものと思われる。
このECUは非分解式なのだが、ECUの単体点検結果から、ECUが悪いのは明らかなので分解してみることにした。
分解してみると中は恐ろしいことになっていた。
樹脂で密閉しているタイプなので火災に至らなかったのは幸いである。
実はこの車、ユーザーが車の中で仮眠している時にエンストしたのだが、場合によっては大惨事になっていた可能性がある。