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Channel: 自動車整備士駆け込み寺 喝っ!
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始動不能/ワゴンR

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エンジン始動不能の平成9年式ワゴンRCT51K6A
 
まずはダイアグを点検しようと思い、キーONにするとチェックエンジンランプが点灯していない。
 
ECUの電源であるヒューズを調べると「FI」ヒューズが切れていた。
 
どこかショートしているかもしれないと思い配線図でこのヒューズの負荷を調べると、メーンリレーを経由してECU、インジェクタ、ISCVの電源になっていた。
 
ISCVのショートだろうと思いISCVの単体点検を行ったが問題なし。
 
このヒューズはメーンリレーの接点側の電源なので、メーンリレーのコネクタを抜き、接点の出力側とアース間の抵抗を点検。
 
するとほぼ0Ωと完全にショートしていた。
 
その状態でECUのコネクタを抜くと、∞Ωになった。
 
つまり、ECU内でアースとショートしていることになる。
 
 
しかし、ECUを外して電源端子(202番)とアース間の抵抗を調べたがショートはなかった。
 
そんなはずはないと、電源端子と他の全ての端子で抵抗測定を行うと、222番のマグネットクラッチの出力端子とショートしていることがわかった。
(マグネットクラッチリレーはECU内に内蔵タイプ)
 
イメージ 1
 
はやり、ECUの不良だった。
 
 
ん?まてよ。。
 
おかしいじゃないか?
 
なんでヒューズが飛ぶの?
 
 
 
 
ECU単体で電源端子とマグネットクラッチの出力端子間の抵抗が0Ωというのは確かにおかしい。
 
しかし、この電源がエアコンスイッチに関係なくマグネットクラッチに供給されたところでヒューズが飛ぶはずはない。
 
せいぜい、エアコンスイッチの関係なくマグネットクラッチがONするだけの話である。
 
なのにヒューズが飛ぶということは、マグネットクラッチ回路もショートしているということになる。
 
マグネットクラッチの端子を外して単体点検をするとほぼ0Ωだった。
 
やはりマグネットクラッチもショートしていたのである。
 
メーンリレーの接点の出力端子とアース間は、マグネットクラッチのコネクタを抜くと0Ωから約200Ωになった。
 
 
もしかしたら、マグネットクラッチのコネクタを抜いたらヒューズは飛ばないからエンジンがかかるのではないか?
 
新しいヒューズと交換し、マグネットクラッチのコネクタを抜いた状態でエンジンをかけると無事にかかった。
 
エンジンECUの不良(電源端子とマグネットクラッチ端子間のショート)とマグネットクラッチのショートという2つが重なったトラブルであった。
 
たまたまこの2つが重なったとは思えない。
 
どちらかが先に壊れたことによって、もう一方も壊れたのではないかと思われる。
 
どちらが先なのかはわからないが、言えることは、ECU内にこういった大きな電流を流すリレーを内蔵することは壊れやすいし、壊れた時の修理代が高額になるのでやできれば止めていただきたいものである。
 
 
 
 
これで今年の記事は終わりにしたいと思います。
 
いつもご訪問いただいている多くにみなさん、ありがとうございます。
 
来年の記事は1月5日以降になりますので、それまではご訪問をお控えいただきたいと思います。
 
今年も多くの方からコメントをいただきました。
有難うございました。
 
来年もできる限り頑張りたいと思います。
 
では、よいお年をお迎えください。
 
 
いたかめ

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