Rレンジにしても全くバックしないヴィッツ。
大事なことを書き忘れていた。(^^;)
実はこの車、そもそもはエンジンを焼き付かせたので中古と交換したのである。
ただし、ワイヤーハーネスは元々の物を使っており、エンジンのみ交換している。
修理後、2,3回は正常にバックしてたそうであるが、いきなり動かなくなったというのである。
当然、コネクタの差し忘れや差し間違い、アース不良が疑われたので調べてもらったが問題ないという。
車を見に行くことリフトアップされており、Dレンジにするとタイヤは回った。
Rレンジにすると、ショックもなくタイヤは全く回らない。
そのまま手で回せば回った。
ロックしているわけではなかった。
Rレンジにして数秒後、チェックエンジンランプが点灯。
調べるとダイアグコードP0500(車速センサー系)を表示。
このCVTの車速信号はABS・ECUからもらっている。
RレンジにしてブレーキOFFでエンジン回転が上がっている。
しかし、フロントタイヤもリヤタイヤも回っていない。
当然、各車輪のスピードセンサからの信号が入力されない。
車速センサー異常と判断しても不思議ではない。
ダイアグは問題ないので、次はデータモニタを点検。
データモニタでプライマリ回転センサーとセカンダリ回転センサーを調べると有りえない状態になっていた。
Pレンジで停車しているのに、セカンダリ回転センサーは600回転を示している。
プライマリ回転センサーは0回転である。
プライマリプーリが回転していないのに、セカンダリプーリだけで回転するなんて有りえない!!!
もしかしてコネクタの差し間違い?
試しにタービン回転センサーのコネクタを抜くと、セカンダリ回転センサーは0回転になった。
(タービン回転センサはトルクコンバータのタービンランナの回転を検出しているので、エンジン回転中は走行の有無に関係なく回転している。)
やはり、セカンダリ回転センサーとタービン回転センサーのコネクタが間違っていた可能性が高くなった。
ただ、そうと断定できない理由がある。
1つは、エンジンを載せ替えた後に、2,3回は正常にバックしたというのである。
コネクタの差し間違いであればそんなことは起こらいなはず。
最初から動かないと思われる。
それともう1点。
差し間違いの可能性は当初から頭にあったので、依頼者には確認してもらっている。
その結果、入れ間違いはないというし、その可能性もほとんどないという。
とはいえ、人のしたことはあてにならないので確認することにした。
入れ間違っているとすると、セカンダリ回転センサーとタービン回転センサー。
点検すると、タービン回転センサーとプライマリ回転センサーは比較的近くにあり、入れ間違う可能性はゼロではない。
しかし、セカンダリ回転センサーとタービン回転センサーはミッションの反対側なので、どんなにハーネスの取り回しを変えようが入れ間違う可能性はゼロである。
どうみても入れ替わっているとは思えない。
どうしたものかといろいろと考えながら試してみた。
すると、タービン回転センサーのコネクタを抜くとバックするので、その状態で回転を上げると、セカンダリプーリの回転数が上がっていることに気が付いた。
このことからも、差し間違ってはおらずセカンダリ回転センサーの信号は正しく入力していることになる。
「・・・・・・・・・」
「!?!?」
「あれ、おかしいじゃないか。!!」
タービン回転センサーとセカンダリ回転センサーのコネクタは入れ間違う可能性はない。
事実、セカンダリ回転センサーの信号は入力されている。
では、Pレンジの時に表示していたゼカンダリ回転数は何だったのか?
なぜ、タービン回転センサーのコネクタを抜くと、Pレンジでセカンダリプーリ回転数がゼロになるのか?
そのまま回転を上げると、なぜ、セカンダリプーリの回転数が上がるのか?
「・・・・・・・・・・・・・・」
答えは1つ。
つづく