先月からとても忙しく、ほぼ1か月間、土日もなく働いています。
その間、多くの方が訪問していただき申し訳ありませんでした。
若干、余裕が出ましたので少しずつ記事を書いていきます。
リハビリがてら軽い事例を紹介。
上り坂で20km/hくらいしか出ないという平成17年式タント(L350S,K6A、4速AT)
ダイアグは正常コード。
話を聞く限り、燃料不足が疑われたので、燃圧計とスキャンツールをセットし、燃圧とO2センサーの信号を点検できるようにしておいた。
平坦路では若干加速が鈍いと感じるが、燃圧もO2センサーの信号も問題なかった。
上り坂に行くと、徐々に速度が低下し、依頼者の言う通りスピードが出なくなった。
その時の燃圧は約3kg/cm2ほどあり問題なし。
O2センサーは0.9Vほどあり燃料不足ではなかった。
ギヤをニュートラルにしレーシングしたが問題なく吹き上がった。
どうもエンジン側の問題ではなく、ミッション側に原因がありそうだったので、2レンジにシフトすると、ギヤが1段落ちたショックがあり加速を始めスピードが出るようになった。
かなりの上り坂なのだが、アクセルペダルを全開にしても3速までしかシフトダウンしていなかったのである。
平坦路をでもいろいろと試してみたが、シフトダウンしにくい状態だということが分かった。
軽自動車のミッションは電子制御が多いのだが、ダイハツは油圧式ミッションが多い。
よって、変速タイミングは調整できるはず。
調べると、ミッション側の取付部に調整機構があった。
ただし、トヨタ車のような手動での調整ではなく、ある操作による自動調整である。
その方法で調整を行うと、前回走行した坂でもスピードが出るようになった。
この手のミッションを脱着した場合は、ケーブル部をいっぱい押し込んでしまうと、この不具合が出る可能性があるので注意が必要である。
(調整方法)
1.ATスロットルケーブルのミッション側の取り付け部のケーシングキャップを半時計回りに60度~90度回転させる。(サークリップが広がる)
※回りにくい時は、11mmのスパナで回す。
2.ケーシングキャップをストッパーにあたるまで真上に引き上げる。
※横方向の力をかけないこと。(キャップが破損する)
3.ケーシングキャップを時計方向に回す。
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