多くのコメント、ありがとうございます。
あまりにも多すぎて、返事ができませんでした。m(_ _)m
みなさん、素晴らしいですね。
思っていた以上に多くの正解者がいました。
では、解説です。
ダイアグコードB1042(運転席シートベルトプリテンショナ回路の抵抗が低い)を表示しました。
つまり、運転席シートベルトプリテンショナ回路のショートです。
ダイアグノーシスで断線やショートを出す場合、基本的に不具合箇所は大きく分けて3か所です。
それは、「ECU」,「センサーまたはアクチュエータ」、「配線&コネクタ」(ECUとセンサーまたはアクチュエータ間)の3か所です。
今回は、ECU(エアバッグコントローラ)とアクチュエータ(運転席シートベルトプリテンショナ)は新品に交換済みです。
部品間違いもなく、新品という事で原因からは除外です。
という事は、原因は残りの配線&コネクタ(エアバッグコントローラと運転席シートベルトプリテンショナ間)ということになります。
その配線ですが、運転席シートベルトプリテンショナのコネクタを外し、ハーネス側コネクタでプリテン用の配線2本の線間ショートとアースとのショートを調べましたが問題ありませんでした。
つまり配線自体のショートもないという事です。
こいうことで、残るはコネクタです。
そう、本当に原因はコネクタだったのです。
では、なぜコネクタが原因だったのでしょうか?
エアバッグシステム(プリテンショナを含む)には、インフレータ(点火装置)の誤爆を防ぐために、通常、エアバッグ本体やプリテンショナを外した場合、2本線が自動的にショートするショート機構があります。
ショートさせることによって、静電気やテスターの電流で間違って作動(展開)することを防いでいるのです。
エアバッグの場合は、ECUのコネクタ、エアバッグ本体のコネクタ、スパイラルケーブルにショート機構が設けられており、プリテンの場合は、プリテンショナ本体のコネクタにショート機構があります。
このショート機構というのは単純で、コネクタを差し込んでいる状態では、ハーネス側のコネクタがショート機構の接点を押して解除しています。
そしてコネクタを抜くと、邪魔するものが無くなるのでスプリングの力で接点がONし自動的にショートします。
上はショート機構が働いて端子間がショートしています。
下は、コネクタ部のカバーを押し込むことでショートが解除しています。
このショート機構を知らない人は結構います。
今回はこのショート機構が解除されていなかったのです。
少し長くなりそうなので、次回に続く。