走行中にエンストし再始動出来なくなった平成15年式ハイゼット(S210P、EF)
キーONでチェックランプが不灯だったので、電源のヒューズを調べると「EFI」ヒューズが切れていた。
それも明らかにショートの切れ方である。
調べると、このヒューズはエンジンンECUと燃料ポンプの電源ヒューズになっていた。
ヒューズを交換すると、再始動出来たが再発の可能性は十分に考えられる。
ヒューズの代わりに、「ショート回路点検用ランプ」をセットし、ハーネスをゆすってみることにした。
怪しいのは燃料ポンプ回路の配線なので、ポンプ側の配線をエンジンン側に向かってゆすってみた。
すると、車両後部左側の配線を触った瞬間、点検用ランプが一瞬だが明るく点灯するのが見えた。
その付近を調べると、ショート箇所が判明。
燃料ポンプにつながっているハーネスは、ボデーのフロアの下を通しているのに、全てをコルゲートチューブで覆ってはいないのである。
おまけにクランプが数か所外れている。
クランプが外れているのでハーネスが垂れ下がり、配線がマフラーに接触していた。
そして熱により被服が溶けてそこでショートしていたのである。
過去にあった配線のショートでは、メーカーの作りがお粗末の場合と、今回のように経年変化によるクランプの外れ、または整備士によるハーネスの取り回しの間違いがほとんどである。
クランプの外れくらい問題ないだろうと思うかもしれないが、一つのクランプの外れがとても難題のトラブルになる可能性があることを肝に銘じなければいけない。
幸いにも今回のトラブルは時間はかからなかったが、ショートのトラブルは厄介なものである。