エンジン警告灯が点灯し出力が低下するという平成21年式キャラバン(VWE25、ZD30)が同業者から入庫。
3ヶ月ほど前にも同様のトラブルで入庫したらしく、その時はダイアグノーシスでスロットルモーター系のコードを表示したのでスロットルアクチュエータ(新品)とECU(中古)を交換してよくなったということである。
しかし、再発したということで依頼された。
ダイアグを調べると、コードP2100(スロットルモーター系)とコードP0638(スロットルアクチュエータ系)を表示した。
コードP2100のモーター系は過去故障でも有り、現在故障でもあった。
消去後はP2100だけを表示しており、現在故障としてモーター系に異常があることがわかった。
スロットルモーターは新品に交換しており、怪しいのは配線なのでまずはモーター回路の断線を調べることにした。
ECUは運転席の下なので運転席及びその下のエンジンルームのパネルを外して、ECUのコネクタ部でモーター回路の抵抗を測定。
しかし、約5Ωと問題なかった。
エンジンルームを見ると、新しいアクチュエータとほぼ同じ形をしたもうひとつのアクチュエータ(EGR用)があった。
本当に交換したアクチュエータがスロットルモーター用なのかを調べるために、アクチュエータのコネクタを抜いてコードの確認をした。
すると、スロットルモーター系とスロットルセンサー系のトラブルコードを表示した。
交換したのはスロットルモーターに間違いなかった。
コードを消去するとエンジン警告灯が消えてしまい、走行しても問題なく走行するようになってしまった。
正常に戻ってしまったので、正常時のモーターへの通電状態とスロットルバルブの開度のデーターを取っておき、不具合発生時に備えることにした。
その日は他の仕事があったので作業はやめて、試乗を兼ねて乗って帰ることにした。
帰りは問題なかったが、翌朝、会社に来る途中にエンジン警告灯が点灯し、スピードが50km/hくらいしか出なくなった。
なんとか会社に着いたので点検を開始。
モーターの通電状態を調べると、キーON時のイニシャルチェックの電圧が出ていない。
ECU不良?
ECUの電源とアースの点検も必要なのか?
つづく