今回、NGKが行なった点検の結果、不良のプラグを特定できたのは、絶縁抵抗値試験の1番と4番、内部抵抗値試験の1,2,4番、火花試験の1番と4番、解体調査の1,2,4番シリンダであった。
実際に悪かったのは1,2,4番で、全て折れていた。
実際に点検に出したプラグ。
これらの結果から、プラグを点検する場合、最も信頼性が高いのは、解体調査が間違いない方法だが、現実的ではない。
次は、内部抵抗値試験ではないかと思われるが、∞Ωであれば不良と判断できるが、ある程度の抵抗値があれば正常とは判断できない。
実は別件で、今回と同じようにNGKに調べてもらった事例があり、その車の場合、不良だったプラグの内部抵抗値が7kΩ(正常のプラグは5kΩ)と微妙な数値だったのである。
しかし、そのプラグは解体調査を行った結果、絶縁体部が割れており、内部リークしていたのである。
原因は今回と同じく、斜めにレンチがかかったことにより、絶縁部が折れたのだが、中心電極は折れていなかったような抵抗値だったのである。(実際は、解体調査の結果、中心電極は折れていたのだが、たぶん、折れていたが接触していたのである程度の抵抗値が出たのではないかと思われる。)
このことからも、内部抵抗値では不良の判断は出来ても正常という判断は出来ないのではないかと思われる。
絶縁抵抗値においても、今回の結果では、2番については不良との判断が出来ない結果となっている。
これも、内部抵抗同様、実際は折れているのだが、元の状態のようにきっちり戻っていれば、∞Ωになるのかもしれない。
これらのことを総合して考えると、解体点検以外は不良と判断できることはあっても、正常とは判断できないのでご注意を。
ただし、使用中のプラグは、内部抵抗が大きくなっていたり、絶縁抵抗値が∞Ωでなかったりする可能性がある(汚れによるもの)のでこの記事は参考にならない。
※注意
以上はあくまでも私個人の考えであり、NGKの判断基準ではありません。よって、各々の責任において良否の判断を行ってください。