エアコンが効かない時があるという平成22年式キューブ(Z12、HR15)
マグネットクラッチを確認すると、ONになってもすぐにOFFになったりずっとOFFだったりする。
スキャンツールでECUのデーターを調べると、マグネットクラッチOFF時は、マグネットクラッチリレーへの出力もOFFになっていた。
ECUがリレーをOFFさせているという事は、マグネットクラッチリレーをONさせる条件が成立していないことになる。
一般的に、マグネットクラッチをONさせる条件は、ブロアファンスイッチ、エアコンスイッチ、エバポ温度センサー(ニッサン名は吸込温度センサー)、冷媒圧力センサーの信号である。あとは、あっても水温くらいである。(加速時のカットもあるが、数秒という一時的なもの。)
このなかで良かったり悪かったりする可能性が高いのは圧力センサーとエバポ温度センサーと思われる。
圧力センサーは実際の圧力が高い可能性もあるので、マグネットクラッチがONしていると思われる状態の圧力をゲージマニホールドで点検したが9~14kg/cm2と問題なかった。
(圧力が低すぎまたは高過ぎるとマグネットクラッチリレーをOFFにする。)
また、圧力センサーの出力信号も、1.4V~2.0Vと正常だった。
(グラフから推定した圧力もほぼ実圧力に近い。)
次のエバポ温度センサーの電圧を点検すると、2.45VをこえるとOFFし2.2VでONしているようだった。
この電圧が良いのか悪いのかはわからないが、それよりもONした時の電圧変化が大きかったり不規則だったりすることの方が気になった。
一般的には、温度変化に対してほぼ比例するはずなので、電圧変化はほぼ一定ではないかと思われる。
オシロで調べると明らかにおかしな変化をしていた。
センサーの抵抗を調べると数100Ωから数MΩ間で変化していた。
エバポ温度センサーの不良だった。