キーOFFにも関わらず、「バックランプ」ヒューズの下流から電源が供給されていた。
調べると、このヒューズの下流にあるJ/B No2のA43コネクタ部で、オルタネータのIG端子からの電圧と判明した。
単純にオルタネータのICレギュレータの不良だと思い、オルタネータのコネクタを抜いたが電圧は出たままだった。
となると、このA43コネクタとオルタネータ間のワイヤーハーネス内にある約50本くらいの配線同士でのショートということになる。
見える範囲で調べたがショート箇所が分からない。
いよいよ最終手段という事で、A43コネクタとオルタネータのコネクタの中間くらいで電圧の発生している配線を切断した。
すると、電圧が出なくなった。
ということは、切断箇所からオルタネータのコネクタ間のたった40cmの間でショートしているという事になる。
しかし、どう見ても線間ショートとは思えない。
調べた限りでは配線同士のショートは考えられない。
「・・・・・・・・」
となると可能性は、オルタネータのコネクタしかない。
外したコネクタを見ると・・・・・・・・・
コネクタ内は錆または焼けたような形跡がある。
オルタネータ側はというと茶色っぽい。
水によるザビか?
よく見ると、オルタネータ側の金属のターミナルが錆びて半分以上無くなっている。
そういえば、関係あるかどうかはわからないが、オルタネータに冷却水が漏れた跡がある。
ハーネス側の端子を抜いて汚れを落とすと、「エレクトロニクスIG」ヒューズに電圧が出なくなった。
抜いた端子
結局、オルタネータのコネクタ内でのショートによりS端子からの電圧がIG端子に供給されていたようである。
ハーネス側の端子は交換し、回路を組み付けると正常に戻った。
冷却水漏れの修理とオルタネータの交換は依頼者の工場で行ってもらうことにした。
クラウンの件があったので、インストルメントパネルJ/Bを交換してくださいと言おうと思ったが、やはり確証がないといけないと思い調べたことが誤診につながらずに良かった。
しかし、回りまわってオルタネータのコネクタが原因とは、夢にも思わなかった。