エンジン始動直後にチェックエンジンランプが点灯し、ダイアグコードP0100(VVT OCV系)を表示するLS460。
コードの検出条件等をみると、OCV系のトラブルコードなのに、「カムシャフトコントロールモーター」や「カムシャフトコントロールアクチュエーター」など、訳のわからないことが書かれていた。
そこで解説書でシステムを調べ直した。
すると、次のことがわかった。
エキゾースト側のVVTは従来通り、油圧を使いOCVを制御することでVVTを作動させている。
しかし、インテーク側は「インテーク側の連続可変バルブタイミング機構に,カムシャフトコントロールモーター(電動モーター)により作動するカムシャフトコントロールアクチュエーターを採用しました。」となっていた。
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つまり、エキゾースト側は従来の油圧式だが、インテーク側は油圧ではなく電動のVVTなのである。
よって、インテーク側にはOCVは無いのである。
なのに、P0100のコード名は「VVT OCV系統」(インテーク側)となっている。
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このコード内容であればOCV(エキゾースト側)を交換するのも分からないでもないが、単体点検もせずに交換した整備工場も悪い。
ただ、トヨタさんもこの表記はちょっと考えてもらいたい。
システムが分かったところで診断を再開。
異常状態は「モータ内部ICの過熱、モータの断線または過電流」であるが、これらの点検のしようがない。
フローチャートを見ると、モーターを外して相手側の「カムシャフトタイミングギヤのエキセントリックシャフト切り欠き部を手で回転させる」となっている。
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これで動きが重たければカムシャフトタイミングギヤの交換、軽く動くようであればモーター側の交換となっていた。
これらの点検をしようと思ったが、まずはこのアクチュエータの電源とアースを点検した。
ともに正常だった。
モーターを外して修理書通りの点検しようかと思っていたところ、モーターから異音がしだした。
というか、入庫時から音はしていたのだが激しくなったのである。
メーター内を見るとチェックエンジンランプが点灯していた。
ダイアグを確認すると新たにP1360(VVTモータ回転信号Bank1)というコードを表示した。
これはモーターの回転信号異常で、原因は電源、アースまたはモーター本体となっていた。
電源とアースは問題なかったので、これらのことからカムシャフトコントロールモーターの不良と判断し部品を手配した。
数日後、部品が届いたので交換すると、異音もなくなりチェックランプも点灯しなくなった。
これにて一件落着。
と思っていたが、少しするとチェックエンジンランプが点灯。
ダイアグはコードP0023(VVT 排気OCV No.2系統)を表示。
なんで?
つづく