スピードメーターが動かないという平成17年式Kei(HN22S、K6A)
ただし、正常に動くことがあったり、一瞬だけ針が動くこともあるという。
同業者からの依頼で、メーターと車速センサーは交換済みという。
おまけにデーラーで点検してもらい、その結果、車速センサーの信号線がアースとショートしているのが原因で、インパネハーネスを交換しないといけないと言われたそうであり、見積書までもらっていた。
その修理代は約65.000円。
最近、13年落ちの中古車を購入したのだが、それに65、000円もの修理代は払えないのでどうにかしてほしいという依頼。
アースとショートしているのであれば、そこを見つければいいわけで、デーラーで見つけてもらえなかったのかと聞くと、ショート箇所を探すのは大変だと言われたそうである。
とりあえず点検することにしたが、関係する部品を交換したり、デーラーでも調べているが、その結果を鵜呑みにするわけにはいかないので、最初から調べることにした。
ただ、調べようと思ったが、速度計は正常に動いていた。
その状態で、車速センサーの信号は正常に出ており、センサーの代わりに疑似信号を入れてのメーターの点検では、メーターは正常に動いた。
車速センサーもメーターも交換しており、かつ、今はメーターは動くので当たり前と言えば当たり前である。
そうこうしているうちにメーターが動かなくなった。
すぐに車速センサーの電源とアースを調べたが問題なかった。
なのに、信号が出ていない。
その信号線とアースとの導通を調べるとほぼ0Ωであった。
ということは、デーラーの人が言うように、車速センサーの信号線がアースとショートしているので、ハーネスの交換が必要になるが、その前に確認しなければいけないことがある。
それは、この信号が接続している何かのユニット内で地絡(アースとのショート)が起こっていないかという事である。
アースとのショートは配線でも起こるがユニット内でも起こるからである。
この車速信号線はどこにつながっているかを調べると、コンビネーションメーターの他に、エンジンECU、ABS・ECUにつながっており、それぞれにユニットからの電圧を車速センサーでアースに引き込むタイプであることがわかった。
ユニット内での短絡を調べるために、車速センサーの信号線とボデーアースの抵抗を測定しながら、順番に各ユニットのコネクタを抜くことにした。
コネクタを抜いて0Ωが∞Ωになれば、そのユニット内での地絡という事になる。
つづく