EPSランプが点灯し、ハンドル操作が重いという平成18年式ゼスト(JE1、P07A)
同業者からの依頼で、ステアリングギヤボックス(リビルト)はASSYで交換済み。
経緯を詳しく聞くと、依頼者の工場ではこの車に対応するスキャンツールが無いという事でデーラーにてDTCを調べてもらったそうである。
結果は「51-04」(温度センサ系異常)だったという事で、ステアリングギヤボックスの交換になったようである。
温度センサ系の異常であれば、原因は温度センサ、温度センサ系の配線、ECUの3つしかないはずである。
温度センサはギヤボック内にあるだろうと思い調べると、いくら探しても見つからない。
配線図で確認したが、やはり温度センサなんてなかった。
フローチャートはどうなっているのだろうと思い、ダイアグコード「51-04」のフローチャートの手順を調べたところ、やはり、温度センサの点検はなかった。
そのページは
DTC51-01:トルク センサ診断
DTC51-03:トルク センサ急変診断
DTC51-04:温度センサ診断
DTC51-05:トルク センサコイル診断
と、4つのコードに関しては同じフローチャートになっており、トルクセンサの点検しかなかった。
どういったシステムか不明だが、トルクセンサにより、温度を推定して検出しているのではないかと思えた。
このフローチャートを信じれば、トルクセンサの点検をするようになっていたので点検を開始。
まずはトルクセンサの単体点検をしたが断線、短絡はなかった。
次にトルクセンサ~ECU間の配線の点検をすると、3本のうち1本が断線していた。
断線の可能性はギヤボックス側が高いと思い調べると、トルクセンサ近くでコルゲートチューブごと切れていた。
それも配線は3本中2本が断線。
どうみても引っ張って切れたような感じである。
もしかしたら、本来はトルクセンサの不良で、今回、ギヤボックスを交換した時に・・・・・・・
とも、考えられるが、交換したギヤボックスはリビルトメーカーに返却されているので、確認のしようはなかった。
配線は修理し納めた。