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Channel: 自動車整備士駆け込み寺 喝っ!
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P2187/デミオ

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チェックエンジンランプが点灯するという平成22年式デミオ(DE3FS,ZJ)が同業者から持ち込まれた。
 
この車、デーラー(支店)に4回ほど出しており、フロントO2センサー、エアフロメーター、ECUまで交換している。
 
まずは、ダイアグノーシスを調べると、コードP2187(アイドル時リーン)を表示。
 
このコードの検出条件を調べると「アイドル時の燃料フィードバック補正量と燃料学習補正量を足した補正量、かつ燃料学習補正量が異常増量補正の場合。」となっていた。
 
単純に言うと、アイドル時にリーンなので異常な増量状態が長く続いたという事である。
 
実際、データモニターを調べると、AF学習値が+25%、A/補正値が+15%、AFセンサーが+37Aと明らかに薄い(リーン)状態である数字になっていた。
 
学習値と補正値を合わせると、+40%もの増量を行っているわけである。

これでは異常と判断し警告灯も点灯するはずである。
 
  
リーンになる原因としては、燃圧不足、エアフロメーターの特性ズレ、O2センサーの不良、エア吸い、インジェクタの詰りなどが考えられる。
 
しかし、回転を上げると、学習値と補正値を合わせた補正値は+10%くらいになった。
 
これは何を意味するのかというと、アイドル時、吸気系からエアを吸っているという事である。
 
リーンなる原因は前述したとおりだが、一般的にエア吸い以外は回転に関係なくずっと薄い状態が続くはずである。
 
 
しかし、エア吸いの場合は、一般的にはアイドル時が最も薄く、回転が上がるにつれて正常に近づいていくのである。
(エア吸いの量によっては分かりにくい場合もある。)


このことから、今回の原因はエア吸いと思われた。


O2センサーのデーターを見ながら、各部にパーツクリーナーを吹き付けると、ある所で大きく反応した。



その部分を絞っていき、その部分をよく見るとインマニにクラックが入っていた。

イメージ 1



更に良く見ると打痕らしき跡が見受けられた。(これが原因とは限らないが・・)


イメージ 2
 

本来交換が必要であろうが、クラックの程度も低く、ユーザーからの希望もあり接着での修理となった。




インマニやサージタンクが樹脂製になって久しい。



当初はもっとこういった不具合が発生するのでは危惧していたが、思ったよりは頻発していないような気がする。


しかし、この手のトラブルは当然考えらるので注意が必要である。


それにしても、このダイアグコードは助かる。


他のメーカーも取り入れて欲しいものである。














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