データーモニターでも排気ガステスターでもリッチと思えるスカイライン。
エアフロメーターは交換しても同じ。
水温センサーと燃圧は問題ない。
ただし、水温センサーと燃圧はデーターモニター上でのことであり、実際に正しいとは限らないが、なんとなく違うところに原因があると感じられた。
空燃比がリッチになる原因は、大きく分けて制御系と機械系に分けられるのではないかと思っているが、実は、原因がエアフロメーターではなかった時点で制御系ではなく機械系のトラブルと推測していた。
機械系とは燃料がエンジン内に漏れているのではないかということである。
漏れているというのは語弊があるかもしれないが、具体的にはプレッシャーレギュレータのダイヤフラムが破れてインマニにガソリンを吸っているかインジェクタから燃料が漏れているかである。
ただし、この車は筒内噴射なので高圧燃料ポンプからの漏れも可能性がある。
漏れといっても外部への漏れではなく、潤滑のオイルに漏れるということである。
しかし、この車にはプレッシャーレギュレータは無いタイプなので、プレッシャーレギュレータのダイヤフラムの破れは除外。
残る2つは排気ガステスタを使えば反応するはずである。
インジェクタからの漏れであればプラグホールで排気ガスを測定すれば反応するはずだし、高圧ポンプからの漏れであればブローバイガスに反応すると思われる。(インジェクタの漏れが長く続くとブローバイガスにも反応する)
オイルフィラーキャップを外して排気ガステスタでHCを測定すると、なんと驚きの30000ppmをオーバーした。
明らかに異常な数値を示した。
これだけの数値が出るということは高圧ポンプからの漏れの可能性が高いが、念のためインジェクタからの燃料漏れも調べることにした。
通常のガソリン車であれば、インジェクタはインマニに噴射するのでインテークバルブを開いている状態にしてプラグを外してHCを測定するのだが、この車は筒内噴射なのでプラグを外せば簡単に測定できる。
各シリンダのプラグホールでHCを測定するとせいぜい5000ppmであった。
通常であれば高い数値であるが、ブローバイガスの30000ppmを考えると、インジェクタの漏れとは思えない。
インジェクタから漏れていればもっと高いはず。
それに測定したままにしておくと徐々に下がっていくところをみると、インジェクタからの漏れとは思えなかった。
となると、高圧ポンプからの漏れが疑われる。
しかし、トヨタやスズキでは高圧ポンプからの漏れを数台経験したが日産では経験が無い。
でも、逆に考えればトヨタやスズキで漏れがあるということは日産でも起こりうるはず。
高圧ポンプからの漏れを経験したのはトヨタ車(プレミオ?)が初めてだったと思うが、かなり調べて悩んで最終的に高圧ポンプしかないということで交換したわけであるが、いまだに高圧ポンプからの燃料漏れと判断する確証はない。
その後、何台か同じようなトラブルを経験した。
今回もどうしようかと悩んだが、他に可能性が見当たらないのでユーザーの了解を得て交換することにした。
これで良くなればいいが・・・・