タイミングベルト交換後、エンジンがかからなくなったという平成13年式ファミアリア(BJ5W、ZL-VE)が、同業者から持ち込まれた。
久々に迷走に迷走を重ねてしまった。(^^)
タイミングベルト交換前はどうだったのかと尋ねると、「少し不調だったがプラグやIGコイルを交換したらよくなった。」との返事。
それじゃ、タイミングベルト交換時にミスがあった可能性が高いと言うと、「バルブタイミングは見直した。」とのこと。
コネクタの誤接続やアース不良の可能性はないかと聞いたが、そんな可能性のある作業はしていないという返事。
そんなことはないはずだと、内心、確認ミスではないかと思いながらも、とりあえず基本点検を実施。
ダイアグノーシスは正常コードを表示。
火花は1回だけ飛んで、インジェクタも1回だけ作動する。
バルブタイミングの狂いであれば、クランクかカム角センサーのコネクタを抜けば、エンジンがかかるだろうと思い試してみたが、エンジンは始動しなかった。
原因はバルブタイミングの狂いとは違うのか?
バルブタイミングの狂いを疑いながらも、とりあえずクランク角センサーとカム角センサーの波形を点検することにした。
(ここが間違いの元)
すると、共におかしな波形が現れた。
上がクランク角、下がカム角センサー。
正常な波形を知るために資料を調べると、クランク角センサーのローターはエンジン1回転に付き4つの突起部をもっており、カム角センサーのローターはカムシャフト1回転で1つと2つの2箇所の突起部を持っていることがわかった。
カム角センサーもおかしいが、クランク角センサーは明らかにおかしい。
クランク角センサー用のローターはすぐに見えるので確認したが資料どおりだった。
異物もなくエアギャップも問題なかった。(念のため、再調整)
クランク角センサーの電源もアースも問題なかったのでセンサーの不良と判断。
カム角センサー用のローターも調べてみたが資料どおりの形状だった。
しかし、カム角センサーの波形もなんかおかしい。
ローター形状からすれば、当然、1つと2つの立ち上がり信号が出ないといけないはず。
しかし、実際は・・・・・
クランク角センサーもカム角センサーもおかしいのか・・・・・
(ここで気が付けよということです。偶然にも2つのセンサーが悪くなるなんて有り得ない。)
とにかく、クランク角センサーの波形は間違いなくおかしいので部品を交換することにした。
つづく