クランク角センサーとカム角センサーの波形がおかしかったが、まずは絶対におかしいと思われたクランク角センサーを交換することにした。
しかし、症状はかわらず。。。
火花とインジェクタを調べると、交換前と同じく1度だけ作動。
ただ、波形を調べると、クランク角センサーはローターの形状どおりの波形がでるようにはなった。
クランク角センサーの信号が正しく出るようになったところで、カム角センサーの信号が明らかにおかしいことに気が付いた。
それはクランク角センサーの信号から、エンジン1回転の位置が分かるからである。
クランク角センサーは、エンジン1回転で4回の信号が出る。
ということは、8回の信号で2回転=カムシャフト1回転である。
カムシャフト1回転で1つと2つの信号が出ないといけない。
ということは、カム角センサーは次のような信号にならないといけないはず。
そもそもカム角センサーの波形もおかしいとは思っていたが、どこがどう悪いのかわからなかった。
実はこのホール素子タイプの回転センサーは不思議な性質があり、回転速度によってHi、Loが切り替わったり切り替わらなかったりする。
また、波形が立ち上がり信号になったり立ち下り信号になったりするのである。
(このことはいつか記事したいと思っているのだがここでは省略。)
ということで、イマイチ波形が信じられないというか、確信が持てないというか・・・・・・・
念のため、クランク角センサーの信号が正しいのかを確認するため、波形からエンジン回転数を計算してみた。
クランク角センサーの4つの信号で1回転=約300ms。
1分=60秒=60000ms
ということは、エンジン回転は 60000ms/300ms=200回転
バッテリやエンジンにもよるが、大体のクランキングスピードとして問題ない。
クランク角センサーの信号は間違いなく正しい。
カム角センサーの電源やアースを調べたが問題ない。
こうなるとカム角センサーもおかしいということになる。
クランク角センサーに続いてカム角センサーも不良なのか?
クランク角センサーだけであれば、運悪くたまたまタイミングベルト交換時と重なったと考えられなくもないが、カム角センサーまで同時とは考えられない。
しかし、どう考えてもカム角センサーの信号は不良である。
エアギャップは変化しない構造である。
交換しても良くならないような気がするが、依頼者と相談し、カム角センサーも交換することにした。
(情けないがここでもまだ気が付かない。)
つづく