クランク角センサーに続きカム角センサーも交換することにした。
交換しクランキングすると・・・・・・・・
一発で始動・・・・・・・・・・・・・・・・・の、はずが始動不能!!
そんな気がしないでもなかったが・・・・・
やっちまった!
クランク角センサーとカム角センサー交換でよくなれば、共に波形がおかしかったので問題なかったが、この2つ以外に原因があるとするとさすがに許されない。
完全な誤診断である。
おかしいなと思いながらカム角センサーの波形を調べると、カムシャフトのローターの形状どおりの波形になっていた。
これでクランク角センサーもカム角センサーもローター通りの波形になったのである。
なのに始動不能!!
ここでやっと原因がバルブタイミングのズレじゃないかと思い調べなおすことにした。
面倒くさからず最初からやっとけよという話ですね。(^^)
もちろん、真っ先に疑って依頼者にも確認してもらったが、2人がかりで点検して間違いないとの事。
もちろんそれを信じているわけではないが、さすがに2人で点検したのであれば見た目のタイミングは間違ってないだろうとは思われる。
しかし、本当に合っているとは限らない。
クランク角センサーとカム角センサーの位相関係が分かればはっきりすると思い資料を見直した。
すると、修理書にちゃんと記載されていたのである。
カムの1つの信号の立ち上りと2個の信号の1個目の立ち下りの間にクランク角センサーの信号が4つはいっている。
しかし実際の信号は・・・・・・
クランク角センサーの信号は3つしかなかった。
実際の波形と比較すると、間違いなくズレていることが判明。
(資料なので完全には信用できないが・・・・)
ということでバルブタイミングを点検。
まずは、クランクプーリーのマークをTOPに合わせた。
その状態でカムシャフトのマークを確認したが正しい位置に合っていた。
と、ここまでは依頼者の工場でも確認済みなのでほぼ間違いないどろうとは思っていた。。
このエンジンはクランクプーラーにダンパーがあるので、ダンパーが切れてずれている可能性がある。
点火時期マークが信用できないので、プラグを外してプラグホールにドライバーを差し込み、ドライバーの動き(=ピストンの動き)を見ながら合わせたが、ドライバーの動きが止まったときがほぼTOPマークだった。
これでクランクシャフトは1番の圧縮上死点に合わせた。
次はカムシャフト側。
このエンジンはVVT付きなので、カムシャフトが進角している可能性がある。
メーカーやエンジンにもよるが、進角していると火花やインジェクタを制御しないことがあるのである。
カム向きを確認したが1番シリンダの圧縮上死点、4番シリンダのオーバーラーップは問題なかった。
念のためVVT用のOCVも外して調べたがプランジャーの動きも良かった。
クランクプーリーをTOPに合わせた時にカムの位置は問題ない。
これでバルブタイミングは間違いなく合っている。
なにが原因なのか?
ECU不良なのか?
いやいや、この時点ではバルブタイミングのズレしか考えられない。
しかし、クランクシャフトとカムシャフトの機械的な位置関係は問題ない。
なのに電気信号はズレている。
う~ん?
こんなことがありえるのか?
絶対にズレているはず。
そっか、可能性は1つだけあった。