ブロワファンがローでしか回らないという平成16年式イスト(NCP90)が同業者から持ち込まれた。
そもそもはブロワファンが全く回らないということで依頼されたようで、ブロワファン用のパワートランジスタを交換したのだが、ローでしか回らないという。
他にも悪いところがあるのかもしれないということで電装屋さんと一緒になって調べたそうだがわからないという。
ちなみに、これまでに交換した部品は、ブロワファンリレー、パワートランジスタ、ファンモーター、エアコンアンプ、操作パネルだそうである。(@_@;)
なお、操作パネル以外は新品である。
現象を確認すると、ブロワファンスイッチをマニュアルで1段から4段まで切り替えたが1段と思える風量しかない。
オートにして設定温度を変えても風量に変化はない。
まずは、電圧測定ということで、中間コネクタ部で点検。
ブロワモーターの電源(1番端子)はどの状態にしても12Vと問題なかった。
エアコンアンプからの制御信号(5番端子)は、常に5Vでブロワファンスイッチを切り替えても変化なかった。
念のため、エアコンアンプ側でも調べたが同じ5Vであった。
こりゃアンプの不良だ。
と思ったが、次のフィードバック用(6番端子)の電圧を調べると1.2Vであった。
1段の風量で1.2Vはおかしいのではないか?
この端子の電圧はブロワモーターのアース側とほぼ同じ電圧と思われる。
ということは、正常な数値はわからないが、12Vを単純4段階に分ければ1段で9V、2段目で6V、3段目で3V、4段目で0Vのはず。
単純にこのようにはならないだろうが、それでも1段目で1.2Vは絶対ありえない。
ブロワモーターの不良か?
もしかしたら、パワートランジスタがおかしくて、ブロワファンモーターのアース側と違う電圧を出しているのか?
このフィードバック信号がおかしいので、制御用の信号がおかしいのか?
ということは、パワートランジスタの不良か?
アンプの不良か?ブロワモーターの不良か?パワートランジスタの不良?
しかし、この3つとも交換済みである。
簡単なトラブルですぐにでも解決するだろうと思っていたが、思わぬ展開に発展していくことになる。
つづく