運転席ではリヤ左からはっきり聞こえるのに車外だと何も聞こえないという。。。
ということは音の発生源はマフラー部ではなく、リヤシートの後部、つまりトランク内ということになる。
ダッシュで車の後ろに回り込みリヤゲートを開けた。
そこで目にしたものは、ちょっと小ぶりのウーハーである。
そのスピーカーを見ると、コーン部が激しく上下していた。
すぐにあの音が出なくなると同時に、スピーカーの振動もなくなった。
もしかして、音の発生源はスピーカー?
実は初めから少し気にはなっていたことがあった。
それは「ボッ、ボ、ボッ」という音が、はっきり聞こえすぎていたのである。
まるで室内からの音のように・・・・・。
って、情けない。なんで最初から気が付かないかな?(^_^;)
念のため走行しながらスピーカーの振動とボッ、ボッという音がリンクしているかを確認した。
この車はうまい具合にリヤの座席のセンターアーム部のところからトランクルームがのぞけるようになっていた。
走ってみると、スピーカーの激しい上下運動と異音はリンクしていた。
エンジンの不具合と思われていた原因が、実はスピーカーだったとは。。。
あとは原因がスピーカー自体の不良なのかアンプの不良なのかを調べる必要がある。
スピーカーの信号線をオシロで観測した。
すると、信号線にノイズが入ってあの「ボボッ」という異音がした。
アンプの不良か?
と思ったが、もしかしてオルタネータの不良でアンプの電源にノイズがのっている可能性もあるので、電源と信号線を同時に調べた。
上がスピーカーの信号、下が電源線。
結果は,ノイズが乗っていたのはスピーカーの信号線だけだった。
アンプの不良だった。
そもそもこのウーハーからはほとんど音が出ていないので、作動しなくてもいいのではないかと思いアンプのコネクタを抜こうとすると、「ボボッ、ボッ、ボ、ボッ」いう激しい音がでた。
アンプ内でハンダクラックや接触不良があるのかもしれないが、あとはユーザーの判断なのでこれ以上の点検はやめた。
それにしてもあの音がスピーカーからとは全く予想できなかった。
以前、マフラーから火が出ていたと言われたことがあったと聞いていたことで、やはり先入観があったのかもしれない。
しかし、本当にそれらしい音だったので余計惑わされてしまった。
異音の原因は特定できたが、少し気になることがあった。
それは以前、火が出ていたことがあるといわれたことである。
しかし、車を取りに来た人にそのことをいうと、以前、ターボからのオイル漏れでかなり煙がでていたことがあり、そのことではないかと言うのである。
結局、本人と話ができなかったのでそのことは確認できなかったが、今回は異音の原因がわかればいいということで、これで引き取ってもらうことになった。